僕たちは無力じゃない
僕たちは非力であっても、無力じゃない。
そう私は思いたい。
「未来は変えられる」
「望む未来を引き寄せる力がある」
「願いは叶う」
「努力は報われる」
「自分は幸せになれる」
そう言われて、あなたはどう感じるだろうか。
もし笑顔で頷けるのなら、あなたにとっては青の力学は回りくどいものかもしれない。その場合は通り過ぎるのもいいだろう。もしまた必要だと思った時に聞きに帰ってくればいいのだから。
今から話す内容はそういった前向きな未来を信じられない人に向けた内容だ。
少なくとも私が先のような言葉をかけられたら曖昧な笑みで「そうですね」と返すだろう。
実を言うと青の力学はたったそれだけのことを信じれなかった私が、そう思いたいが故に屁理屈をこねくり回した哲学でもあるのだ。
そうでなければ、私は現実に圧倒され、現実に立ち向かうことが出来なかったから。
自己効力感という言葉がある。
自分が課題に対する有効な力を持っている、それによって自分の意志が繁栄される環境にあるという感覚だ。
例えば5人組のグループで山に行くか川に行くか決める時、グループ内でハブられてるとかでない限り、自分の一票はそれなりに有効だという感覚はあるだろう。
じゃあ今度は選挙の場合はどうだ。私の場合、自分が何に投票しようがどうせ結果は変わらないと思ってしまう。
例えば5kgのダンベルを持ち上げろと言われた場合、単に持ち上げるだけなら大体の人は出来るだろう。箸より重いものを持てないような箱入り娘でない限り。
じゃあ今度は100kgのダンベルならどうだ。私の場合持ち上げられないのは当然として、試すだけでも肩や腰を痛めるんじゃないかという心配が先に来る。
しかし応援演説をしているような人たちなら自分達の頑張り次第で結果を変えられると感じるだろうし、重量挙げをやっている人なら100kgも難なく持ち上げるだろう。
その人の立場や技術、能力によって、どこまでが出来てどこからが出来ないかは変わってくる。
なら改めて聞こう。他でもない自分の未来を自分で切り開けるという確信は、あなたにあるだろうか。
私はその力があると主張する。信じ切れていないけど主張する。信じたいから主張する。
確かに世の中の複雑さと比較すると、私たちの力は非力かもしれない。変え得る力に非ずかもしれない。しかし無力ではない。全くの無力ではないはずなのだ。
たったそれだけの事を証明するために、私は以下の事を理解する必要があった。
①過去は変えられず、未来は変えられる。
②他人は変えられず、自分は変えられる。
③世の中の問題は相手の課題と自分の課題の二つに分けられる。
この辺りはアドラー心理学の考え方に大きく影響を受けている。大体受け売りと言えるだろう。
④自分の課題の切り分け方。
⑤そのために理解する必要のある、人という生物の性質。それらが集まって形成される人間関係、社会の性質。
簡単に言えば、パソコンの仕組みを理解してないと壊れた時無力だ。その仕組みを理解すれば修理の仕方も分かる、という理論だ。
ネットで調べた対処法を取り合えず試したり修理に送ったりしないという辺りが迂遠な点である。
しかもやっぱり自分理論なので、良い所を突いているつもりではあるが正確ではないし、分量も多い。いいんだよ、自分が納得するためなんだから。
⑥人のリソースは無限ではない。無限とも言える自身の課題の内、どこにリソースを割くかの選択が生きるという事。
⑦弱さは悪ではない。だが無力は罪だ。その罪は自分自身だけが咎める事が出来る。
この辺りはアドラー心理学の補足という性質が強い。
要は極論頑張れば何にでも干渉出来るなんて言ったって限度があるだろう、という話だ。
言い換えれば完璧じゃなくても良いんだと自分を納得させるための屁理屈である。
⑧課題に取り組むために必要な精神的なリソースは、理性ではなく情熱である。
⑨情熱は自らの経験に基づいて湧き出でる。
⑩理不尽な現実を諦め、受け入れる前の若さこそが、情熱の源泉である。
他人からどれだけ言い聞かせられようと、必要性は感じても遮二無二な熱意は湧いてこない。
自分が感じた「受け入れたくない」という反発が、或いは「もっと無限に欲しい」と思える感動が、最大限の可能性を引き出すのだ。
コントロールされてる人からは、予測可能な結果しか返ってこない。
①~⑤で語られる、問題を自分の課題の段階まで切り分ける考え方を「力学」、⑥~⑩で語られる問題解決に対して最大限取り組むための情熱を若さの比喩として「青」と称し、それらについて説明する哲学を「青の力学」と題しています。
勿論これが全てではなくあくまで大前提なのだけど、大きな前提なのだけれど、大きすぎてそれだけで前半戦と言えてしまう感じです。
ということで、大まかな方針を示したところで、次回からは番号の順番に解説していこうかと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?