「Mrs.GREEN APPLE on “Harmony”」に行ってきた🎀🪞
2024年10月16日(水)
<<Mrs.GREEN APPLE on “Harmony”>> in 神奈川 Kアリーナ横浜 に行ってきました🪞 以下、感想。
会場エリア&POP-UP
JAM’Sの皆さんが指摘している通り、会場エリア内はディズニーっぽさが至る所で感じられ、ワールドバザールやトイ・ストーリー・マニア辺りを彷彿とさせる賑やかなBGMが流れていた。スタッフは物販/案内と役割によって異なる「コスチューム」を着ていたり、物販の待ち列を「スタンバイ」と呼んでいたり、もはや「キャスト」の立ち位置であった。
上野マルイのPOP-UPに行った時にもスタッフたちはコスチュームを着ている徹底ぶりだった。空いたスペースには棚やテーブルにグッズが展示されており、全身が映る鏡や古めかしい書物といった小道具も置かれていた。ちょっと不思議な、ファンタジーな空間を演出していたと言える。
鏡はフォトスポット的な感じなのかな?と思ったけれど、公式からそのように案内されているわけではないから…少し謎だった。大森さんがインスタのストーリーで、自身のライブ写真を鏡的なフレームに入れて加工したものを投稿していたことも気になる。「鏡」はHarmonyという世界観を構成する要素の1つのなのだろうか。スピードJAM’Sくじの特賞にOriginal Millerもあったし。
ちなみに、緑シャツとポンチョのキャストにおける役割の違いがよく分からなかったのだが、ポンチョキャストはいわば「Mrs.GREEN APPLE on “Harmony”が行われる劇場のキャスト」=アトラクションキャスト的な立ち位置と言える??
あと、当日物販ではやる予定もなかったガチャをつい買ってしまった。なんだが気分が上がってノリでポンと買ってしまうのもディズニー行った時に陥る感覚に似ている。そもそも今回のグッズはスイーツから文具まで豊富すぎる品揃えで、もはやディズニーのお土産屋さんだ。
入場
SS指定席の入場レーンに進むと、頭上には<<Mrs.GREEN APPLE on “Harmony”>> と光る看板と沢山のイルミネーションが!ワールドバザールの入り口を抜けた時のような高揚感を味わえた。
SS指定特典のアクリルカードとピクチャーチケットも頂き、こちらは若井さんカラーの青。しかもスピードくじで当たったステッカーもひろぱカラー🔵 ゼンジン横浜の時もひろぱうちわが当たったし、ライブの時は若井さんづいているのかもしれない。
開演前
開演30分前(18:30)に着席。ステージの方からザワザワとした音が聴こえることに気付く。よーく聴くと、ギッとした床の軋み、靴のキュッ、コツコツ、人のガヤガヤ・・・など準備中らしきBGMをあえて流していることがわかる。またまたディズニーで例えてしまうならば、「ミッキーのフィルハーマジック」で開演前にキャラクターたちが裏でバタバタと準備している音のようだ。
舞台上には薄暗いライトが灯りスモークも焚かれているため、まさにHarmonyのキービジュアルさながら「霧が立ち込める夜の森に現れし幻の館」みたいな雰囲気だ。(公演中、ステージ上にある扉の外の景色が森や植物でワサワサしている時があった) 観客たちは森にある幻の館?劇場?に招待されたような、または迷い込んだようである。
そして森の中の劇場という要素、柱・階段・幕の作りからしても、ディズニーランドの「ファンタジーランド・フォレストシアター」を彷彿とさせる。こんな風にして開演前から(もっというとPOP-UPから) “Harmony”の世界観は着々と作り込まれていたのだ。
公演中
まずは若井さんと涼ちゃんが楽器隊の演奏とともに扉から登場。ちょっと駆け足で出てきて、2人で軽く肩組んで定位置に行く感じ、その跳ねるような身のこなし…ショーパレのキャラだ…!って思ってしまった。もう全てがディズニーオマージュにしか捉えられない脳になってしまっている。
一曲目は『Magic』。オープニングから前奏に繋がる部分が好きすぎて高まったし、 Harmonyというファンタジーな世界に最初からグッと引き込まれた。大森さんの声がする!と思ったら、2階右手側から登場。私は運良く右側の座席だったので嬉しかった。扉じゃなく2階から登場するのねという裏切りからもHarmonyは自由なライブだと実感させられる。大森さんの短パン姿、ピーターパンの少年ぽさあって良い。しかもティンカー・ベルの魔法の粉のようなキラキラがステージの背景映像にクルクル弾ける。
『hug』。深く沈むように響くアレンジが大好きだった。曲終わりに、大森さんが正面から涼ちゃんの肩に寄りかかっていて、観客からは「ワァ~~」と声が上がっていたけれど、この感じもディズニーのショーパレっぽかった。一瞬、ミッキーとミニーがいちゃついて「キャ~」となるあの感じ。今回、特にそういう場面が多かった。メンバー同士でちょこっと振り合わせたり、目合わせたり、グットサインしあったり、ちょっかい出したり、小芝居打ったり…。でもそのやり取りも公演ごとに異なるから、ファンはそれが楽しみだったりするのもディズニー的だ。特に『クダリ』の途中で披露された“くだり”はまさにそうだろう。
『嘘じゃないよ』。涼ちゃんのフルートと共に奏でられた物語の始まりのようなイントロ、とても素敵だった。サビで控えめになるアレンジめっちゃ好きだった。シャンシャンシャン…て鈴の音が聴こえたのもファンタジーさがあって良い。大森さん、途中で(歌詞が書かれていた?)本を片手に持ちながら歌っていた。(Utopiaで披露された『嘘じゃないよ』の背景映像が「聖書」「おとぎ話」「ファンタジー」がキーワードになっていると大森さんが話していたのを思い出した)
やはりPOP-UPに置かれた書物のことも踏まえると、物語・本などもHarmonyのキーワードな気がする(浅い考察…)。あと、個人的には『嘘じゃないよ』の世界観が好きだから聴くことができて嬉しかった。「貴方が眩しすぎるが故に 美しい太陽よ 私の側でさ」の歌詞、特に好き。「貴方」も「太陽」も「私」もジェンダーニュートラルな言葉で、恋愛と捉えた場合にも異性愛に限定されない感じがある。
本・物語といえば『norn』では、昔のヨーロッパの風景を描いた絵画(草原に羊がいた)?や古典的な花や草の模様の映像が本のページが捲れるようにペラリと切り替わっていたのも印象的だ。
今回モニターに歌詞が表示されたことで、歌詞を「読む」という行為が促され、曲の世界観により浸れる仕組みにもなっていた。『クダリ』で一箇所だけ「貴方」ではなく「貴女」なのよね…とかも考えたりできる。
Harmonyの空間は小道具からしてもちょっと古めかしくて現代感はないし、特定の場所や時間を感じさせない。古い物語の扉を開いた先に広がる不思議な場所のよう。メンバーの雰囲気もいつもと少し違う。ホワイトラウンジのように演じたりガチガチの設定があったりする訳ではないけれど、Harmonyという「不思議で自由で遊び心のある世界観」を全員で演出している感じが伝わる。
話題の『ア・プリオリ』で皆さんおっしゃってる、大森さんの「ヴィラン感」素晴らしすぎた。ディズニーのショーでもヴィランパートは必ずあるし。私が行った日(10/16)は、「汚い/窓で/何を/眺める」の部分を区切りながら吐き捨てるように歌いつつ、振りも付けてて痺れた。そのあとの「諦めそうだ~」も底から這い上がるように歌っていて、睨みつけるような目線も光ってた。ステージを駆け巡るバチバチの雷と赤いライトもカッコ良かった。(「ミッキーのマジカルミュージックワールド」のアースラーパートでも雷の演出が凄かった気がするな)
『They are』とても大好きな曲だから嬉しかった。胸に響く…とんでもない歌い方…もうこれしか言えない。後ろの映像に大きな「満月」があったのは印象的。全てが満ちた夜。
『Part of me』がHarmonyで披露されると思わず驚いた。この曲のラスト、世界の終わりみたいな怖さがあって少しゾッとする。今回生で聴いた時も相当な迫力で鳥肌ものだった。
『Feeling』もめちゃくちゃ好きだから嬉しかった。大森さん、ホワイトラウンジの時のダンスやってたの良かった~。特に「心のコックピットで」の振りが好き!
最後捌ける時に、大森さんが「またね~」って言っていて、少し切なくなった。ディズニーシーの旧マーメイドラグーンシアターで、フランダーが「またね、必ず会おうね、バイバイ」(意訳)って言ってたのを思い出したな…。「もう終わっちゃうのか」という切なさと、「また絶対会いに行くから!!!」という熱い思いが入り混じるあの瞬間。
Harmonyから現実の世界に帰りたくなかったな…。
最後に
まずは言っておきたい。3人の衣装、めっちゃ好きだった。全員の短パン姿、とってもキューティ!特に涼ちゃんの優等生みたいなファッションとヘア良すぎた。
事前に映像を観て演出も把握してから行くライブは初めてだった。けれどそのおかげで、何度もSNSで観たあの素敵な空間を体験できるんだ…!と思って当日までワクワクが止まらなかった。生で聴いたらどうなんだろう?と想像してはうるっとしていた数日間だったから。
Harmonyというライブは、ミセスをまたいつもと違う切り口で楽しめる内容だった。今までのどれとも被らない新しさがある。大幅なアレンジにも驚くし、楽曲に対する印象も前と変わる。生楽器の演奏たちも素晴らしすぎた。それでいうと、個人的には『hug』がより奥深さを感じられるようになった。
ディズニーにあれこれ例えてしまったけれど、(特に今の)ミセスはその規模感含めディズニー的だなぁと思う。大人から子どもまで幅広い層の人を取り込んで魅了させ、色んな切り口から楽しませる。だからこそ、次は何を見せてくれるんだろう?っていうワクワクがあって本当に好きだ。
私は、7月のゼンジン横浜の感想noteで「10月のHarmonyではどんな調和を見せてくれるのか」と書いていた。今回実際に体験してみて、Harmonyにおける調和は、楽器隊・大幅なアレンジ・固定しない演奏位置・メンバー同士の絡みなど、どれも新しく自由や遊び心がある要素の中で生まれたものを指していると感じた。ピッタリ演奏を揃えるとか、観客も演者もこうじゃなきゃいけないとか、決まりに縛られるのではなく(かつ尊重し合う)、Harmonyにしかない心地よい空間を作り出していたと言える。
Harmonyが森の劇場だとすれば、森は自由に振る舞える場所でもあるなぁと思う。