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高校合格編 続き

高校に行かないものだと思っていた娘が、なんとか高校に合格。
その2日後の夜に
明日までに入学金44万を支払わないいけないことが判明。


娘の人生が明日にかかっている。
自分の焦りと、目の前で呑気に構えている娘の温度差に
つい苛立ってしまった。
そこへ来て
「おい、大丈夫なんか?払えるんか?」
お金の管理をいっさいしない夫が横で何度も言う。
この状況から逃げるため、お布団に潜り込んだ。

翌日、出勤前に4万円をおろし、職場に向かう。
残り40万円。
足りない。
もう一つの銀行のカードには残高いくらあっただろうか?
多分行けると思うけど、全然入ってなかったらどうしよう。
仕事中に考えるのはお金のことばかり。
職場で密かに続けている小銭貯金の存在を思い出して
すぐさまロッカールームに向かう。
缶の蓋を開けて床に小銭を広げ数える。
7千円ぐらいあった。
残り39万3千円。
全然足りない。
昼休みまであと3時間。
仕事どころではない。
制服の小さな両ポッケに7,000円分の小銭が入ってる。
歩くたびにじゃらじゃらなる。

そもそもなんでこんな時に出勤してしまったのだろう。
昼休みの1時間でなんとかなると睨んだが、甘かった。
仕事の間中、負の思考と気持ちでメンタルやばい。


昼休み。
小銭を落とさないよう猛ダッシュで銀行に行き、メインの積立をおろし、無事振り込むことができた。
積立の残高は数万円になる。
元々、お金の管理が苦手なこともあり
昔からこの積立を何かあるたびに使ってしまう。
おかげでなかなか貯まらない。
とは言え、なんとか入学金納めることができ安堵と同時に
昨晩からの疲労がドッと出た。
色んな銀行からかき集め、ギリなんとか間に合った。
車内でハンドルに額を預け、少しボーっとした後
助手席にあった冊子に目をやった。


そういえば、、、

そういえば!!!

先ほど振り込み用紙を冊子から切り離した時に
同じような紙が後ろにあったような、、、

不安になると、こうまで視野が狭まるものなんだ。

すぐさま冊子をめくると
後ろに

「初回の授業料等々47,000円」
「制服 標準服139,650万円」

振込用紙がまだいた。


ぼん


脳内がショートした。

ぴよぴよぴよぴよ


気がついた時、銀行の駐車場でギャン泣きしながら姉に
「今すぐお金を振り込んで」と電話をかけていた。



無情にも昼休みが終わりを告げ、職場に戻る。

その30分後に姉から
「今振り込んだよ。大丈夫だからね」
っと連絡が入り、また涙が溢れる。
一度職場を抜け出し、再び銀行のATMの前に立つ。
暗証番号と金額を押し、確定

やっと、この苦しみから解放される。

ショーシャンクの空にの気持ち




だが、


そんな私を嘲笑うかの様にATMの画面では


1日で引き出し可能額を超えた為、出金できません


というメッセージが。

、、、、

神に見放された様。

これで終わった。

娘の人生を終わらせてしまった。


何かある度に責められる恐怖



結果から言うと
私は職場に戻り、高校に連絡をし謝り倒した。
そして、次回の説明会でお支払いすることになった次第です。

ちなみに三枚目の振り込み用紙も、後ろに隠れていたよ。
教材研修費等41,500円♪
あと、ソプラノ笛1,000円ってのもあった。


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