◯◯は何の味?
昨年の11月くらいだったか、女の子何人かと飲みにいった時のこと。そのうちの1人、ミーちゃん(仮名)はライターさんで、その時は恋愛コラムの連載を書いていた。
執筆中のコラムのテーマが「キスをしたあとに言うと効果的なセリフ」ということで、みんな妄想トーク全開。自分だったらこう言われたい、という意見が多くて、みんな女子だなぁ、視点って人それぞれだなぁと思いながら聞いていた。だって私は、自分が言いたいセリフばかり考えていたから(男前)。
うんうんと頷きながらお酒を飲んでいると、気遣いっ子のミーちゃんが「あみさんはどう思います?」と話をふってくれた。
「うーん、そうだなぁ。『同じ味がするね』と言うかな」
一同、「キャー!」「なに味?」と盛り上がり、収拾がつかない状態に。ミーちゃんも「そのネタ、もらっていいですか?」と言い出す始末(笑)。
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よく初キスはレモンの味(だっけ?)なんて言うけどね。私が言いたかったのは、同じ味、というより、何も味がしないキス。自分の唇や口内と同じ過ぎて、同化しちゃったような、くっついているのかも分からないような。
もしかしたら、同じものを食べたり飲んだりしたあとなのかもしれない。でもそれだけでは成り立たなくて、もっと生物として似た状態というか。
キスってタイミングだけではなくて、好きな場所とか強さとか、その人なりのリズムがあるじゃない?それも、全部ぴったり、みたいな。
何を言ってるんだ、わたし(笑)。
とにかく、そういうキスがあるんじゃないかと思って。
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帰り際、ミーちゃんが聞いてきた。「さっきのセリフ、あみさん、言われたことあるんですか?」
「ふふ、内緒」