相手の趣味を尊重しよう
三人の幼い娘を持つ同僚から、思いがけない質問を受けました。
「中学とか高校の頃、お父さんのこと、嫌いになりませんでしたか?」
(彼は私が三姉妹であることを知っています)
特に父親が嫌いになった記憶がないので、その理由を考えてみました。
父は、娘たちに対して、厳しくもなく、
かといって甘やかすわけでもありませんでした。
ごく普通の父親だったと思います。
日曜日の朝は、本好きの娘たちに本を読んでくれました。
毎日のように繰り返していたお人形遊びのために、
木片でテーブルを作ってくれたこともありました。
私が小学校低学年頃、学級新聞の真似をして「しんぶん」を作ったところ、
「へんしゅうちょうさま」宛のファンレターを書いてくれました。
このように、娘の好きなことを尊重してくれたことが、
良い関係を作った原因の一つだと思います。
人は、自分の好きなことに共感してくれる相手に対して、
自然と親近感を覚えます。
一緒に楽しんでくれたり、褒めてくれたりする人には、
ポジティブな感情を持ちます。
相手の興味や関心に対して、具体的な言動で共感を示すこと。
とてもささやかなものであったとしても、
その積み重ねが、人間関係を作ります。
それは自分自身にも返ってくるかもしれません。
相手の趣味を尊重すれば、自分の趣味も尊重してもらえるかもしれません。
家族など、ごく身近な人の趣味や関心に、
ちょっとだけ目を向けてみませんか。