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エッセイ✿新年早々、突発性難聴になったおはなし

数日前のつぶやきで投稿したが、新年早々、突発性難聴になった。
処方された薬を飲んで、どうにか元の聴力には戻ったのだが…もしかしたら、悪化するかもしれないから何かあったら、すぐに病院に来てください、とも言われている。
突発性難聴のことを調べて、この記事に辿り着いた人がもしも居たら…参考になるかは分からないが、記録として残しておこうと思う。


予兆 2025.01.01

朝起きたら、突然、右耳と左耳で聴こえ方が異なっていた。
右耳がぼわぼわしており、突っ張っている感じ。
左耳はあんまり気にならなかった。
元旦ということもあり、耳鼻科は勿論空いていない。
相方が居たから落ち着いていたが、1人だけだとどうなっていただろうか。
きっと焦りまくっていたに違いないだろう。
なんなら、泣いていたかもしれない。

今振り返ると、夜更かしはあんまりしていなかったし、健康的な食事はとれていた、と思う。
もし、このまま治らなかったら、速攻で耳鼻科に行こう、と思い、その日は眠りについた。

翌朝、治っていたので「なんだったんだろう?」と首を傾げた。
嘘のように、普通に耳が聞こえるようになったので、気のせいだったのだろうか、と日常に戻っていった。

…ただ、左耳にイヤホンを付けた時、違和感はあった。
起動する時の音がおかしく聞こえたり、流した音楽の音程がいつもと違うように感じたり。
もしかしたら、治っていなかったのかもしれない。

前日 2025.01.06

正月明け、久しぶりの出勤日。
耳のことが少しだけ気がかりだったが、普通に仕事をした。
夕方辺り、正月ボケの自分には結構苦しい仕事があったのだが、まぁ…それもなんとか乗り越えることが出来た。

その日の夜。
「なんだか、聞こえ方おかしいな…?」
元旦の時まではいかないが、少しだけ違和感を覚えた。
ヘッドホンを使用したのも久しぶりだったし、仕事の疲れが出ている上に、少しだけ夜更かしをしたからかもしれない。
色んな「かもしれない」を羅列しながら、次の日の仕事に備えて、目を閉じた。

当日 2025.01.07

違和感

朝、普通に目が醒める。
身支度をして、家を出て、右耳にイヤホンを付けた。

大通りに出て、行き交う車の音が聞こえたところで、ようやく気付いた。

「…音、おかしくない?」

急いでイヤホンを外した。
間違いない。
元旦の時と同じだ。
左耳は正常なのに、右耳がおかしい。
周囲の音が響いて聞こえる。
かといって、出社しないわけにはいかず、「もしかしたら、症状が落ち着くかもしれない」という淡い期待を抱いて、会社へと足を運んだ。

全然、落ち着かない。
寧ろ、人が増えたからだろうか、音の差がハッキリして、とても気持ち悪い。
朝礼を欠席することを告げて、自席で待機することにした。
その間、頭に浮かんだのは「突発性難聴」だった。
この付近にある耳鼻科はどこだろうか。
急いで検索を掛ける。
有難いことに徒歩数分で行ける距離にあった。
あとは、どのタイミングで行くか…だけれども。
午後に行った方がいいだろうか?
仕事はまだ始まっていないが、引継ぎが…なんて考えていると。

「すぐ耳鼻科に行きなさい」
そう同僚と上司が声を掛けてくれたおかげで、病院に行くことが出来た。
ある程度のことを任せて、午後までには帰ってくる、と伝えて、会社を出た。

病院

初めて行く病院はとても緊張する。
どのように立ち回っていいかが分からないからだ。
HPを調べると、初診の人は…と懇切丁寧に書いてくれていた。
有難い、とても有難い。
心の中で何回も頭を下げ、受付を済ました。

インフル、コロナ、風邪。
いろんな理由で病院を訪れている人が居た。
座るところが無くて、どうしようかと右往左往数秒。
その様子に気付いた赤ちゃん連れのお母さんが少しだけ、横にズレてくれた。
小さく会釈し、そこに座った。
赤ちゃん可愛かったな…しっかりお礼言いたかったな…。

携帯をずっと触っておくのもなんだか嫌だなぁ、と思って、時々テレビを眺めた。
なんか美味しそうなレシピが映されていたが、内容を忘れてしまった。
次は本を持ってこよう、と心に決めて、名前が呼ばれるのを待った。

受診

初診だったこともあってか、呼ばれるまで結構時間が掛かった。
先生に色々と聞かれたので、今までのことを答えた。
右耳がおかしい気がする、と。
その後、鼻からなんか長い棒を入れられて、耳に空気が送られた。
少しだけ解放感。
それでも、耳の聞こえは変わらなかった。

その後、聴力検査を行った。
健康診断でする検査とは別に骨伝導…?の検査も行った。
ほぁーすげぇーなんて、呑気に思いながら検査を受けた。
自分は聞こえてるつもりだけれど、全然鳴ってなかったらどうしよう、とかいらない心配もしつつ、手元のボタンを押した。

診断結果

「聞こえてないの、左耳ではないですか?」

一瞬、自分の耳を疑った。
いや、ずっと疑っていたけれども。
普段から左耳が聴こえづらいのか?と聞かれたが、全然感じたことなかった。
先生に見せてもらったグラフは、正常値の右耳の値と、明らかにかけ離れている左耳の値が浮き彫りになっていた。
どうやら、左耳が聴こえない部分を右耳が補おうとして、音がおかしく聞こえていたようだ。

「左耳、突発性難聴ですね」

薬を処方すること、数日間様子を見ること。
再検査して、症状がよくなっていればそのまま薬を減らすということ。
その説明を受けて、再び待合室へと戻った。

その後、処方された薬をお昼に飲んで、仕事へと戻った。
午後休もうかとも思ったが、耳が聴こえなかった理由が分かって安心したから、なんとか仕事が出来ると思い、そのまま働いた。
薬が効いたのか、そのあと、音の差に苦しむことはなかった。

現在

再検査を終え、左耳の聴力が回復していることが分かった。
薬を減らし、それで問題なければそのまま…という感じだ。
薬局で大量のイソバイドが積まれていく様を見て、あの苦い薬をずっと処方している人も居るのか…と震えた。
慣れてしまったとはいえ、苦いものは苦い。
可能であれば…治ったら飲みたくない。

終わりに

一番は、やはり早め早めに受診することが大切であると感じた。
元旦のは治ったからよかったが、もしあのまま治らず、放っておいたら…と考えると怖くてたまらない。
もしも、この記事を見ている人がどのような経緯で辿り着いたかは分からないが…。

耳の不調が気になったら、速攻で耳鼻科に行って。マジで。
悪いことは言わない。

今年は始まったばかりだが、出来る限り健康に気を付けて過ごそうと思った。
作業に没頭しやすいから、休む時間もしっかりと設けよう。
反省点は多々あるが、まだ取り返せる範囲であればいいな…

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桃羅
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