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Dの一族と、クロノスという盲点 #5

東の海編の華麗なる見立て絵

月の位相を見るために4巻へ戻ったとき、この見開き表紙を見て、あまりの素晴らしさに唸ってしまった。こんな見立て絵、見たことない。
どれほど高度な見立て絵か微力ながら解説したい。

表物語としては、クラハドールが率いる海賊団と対決する寸前、夜明け前にウソップは膝をガクガクさせて震えが止まらねぇと言っています。

ふつうの少年漫画なら「ルフィ・ゾロ・ナミ・ウソップ」をフィーチャーしそうな展開中に「シャンクス」が荷馬車を曳いているため、やや謎めいた(何か裏の意図がある扉絵なのでは?)とされてきた。
三又鍬を担ぐシャンクスの背中には「MARVELOUS NOON」
素晴らしい昼または正午。

「月の位相」から通しで読んでいただいた方には、「MARVELOUS NOON」は満月に当たるとわかるはず。

ウソップの子分3人は「たまねぎ・ピーマン・にんじん」
ピーマンは放送禁止用語に「ピー」音がかかるように、描かれていない。
その代わりに「ナス」とジャガイモ(馬鈴薯)が目立って描かれる。


この表紙を「天正遣欧少年使節」として読むと、今まさに最年少・原マルチノが船に乗る直前。(ウソップ)
シャンクスはアレッサンドロ・ヴァリニャーノその人。
肩に担いだ「三又鍬」は彼らを「東方の三賢人」に見立てて教皇に謁見する計画。(いずれ三又槍でネプチューン・ポセイドンと同期させる)

白黒の牛に乗っているのは、宣教師たちは多く真白で純粋な心で来たが、四肢は真っ黒だった。耳も目も真っ黒。
牛を描くのにこんな立派な角はいらない。頭に鬼の角か悪魔が生えている。

空島編で仲間に「聖戦」を強いるワイパーが(あの人、怖い…鬼みたい)と囁かれていたのを思い出してください。

続いてゾロ。バランスの悪いジャガイモを頭に三つ。見事に伊東マンショ。リーダー各として死ぬほど努力精進した和製・司祭。
ナミさん・中浦ジュリアンが大きなナスをルフィに突き出し、ルフィ・千々石ミゲルが、おわっと身を反っている。(まぁこの後ふつう落ちるよね)

荷馬車からジャガイモとにんじんが必死の形相で逃げ出し、たまねぎも続いて逃げたいところ。「置いて行くな」と吹き出ししたい顔。
積荷の中には、5個か6個の「ナス」が潜んでいます。五老星の交代劇もV・ナス聖という禍々しい存在も、四巻から決まっていた。

背景には長崎オランダ村のシンボルである風車。川にかかる小さな橋は、長崎空港の橋のたもとに彼ら「天正遣欧少年使節」顕彰之像ケンショウのゾウがあるから。

空港・ターミナル。そのグレーのターミナルを飛び立ってはいけない。


V・ナス聖こと鈴木重成の銅像は・・・地元人気がありすぎて、どれが最も古いかわからんのだが。

鈴木重成・鈴木正三和尚(鈴木重辰と合わせて鈴木三公)

ナス寿郎は200歳超えだから、鈴木重成よりその父・正三に似せてあるようにも私は感じる。

検証読むのが面倒な方は飛ばして次章へ。


イーザンバロン・V・ナス寿郎聖

イーザンバロンは直な由来はなさそうなので、バロンを辞書引き。
バロン=自由民
イーザンもイーサンも、ヘブライ語で「強い・堅牢な」

ベガパンクの長広舌に、ジョイボーイたちは「堅牢」だったみたいな物言いがあったはず。

イーザンorイーサン、この取捨選択は音で決めたか?
いやいや。イーサンだと「遺産」に直結するから、濁らせた。
世界遺産はもうONE PIECE界隈で騒がれてしまってるから。
・・・5年完結だったら断然イーサンにする、私なら。

ナスとクラハドール

ナス聖という禍々しい存在も、四巻から決まっていた。はあくまで遠慮で、連載開始前から最終話まで決まってますよ、縦の経線は。横の緯線をどんどん膨らませただけ。鈴木重成は熊本天草で慕われる英傑で、ONE PIECEいちばんの悪、キャプテン・クロと酷似。瓜二つはまずこの二人。

でまぁ、鈴木三公像こそが「祖父・父・息子」で、古代兵器やモンキー・D・家の基礎構成になっていた。父の不在がすべての元凶。

証明終わり。

鬼竹のヴェルゴと教皇子午線

そうそう。「鬼畜」じゃないんだよね。
教皇は世襲制はありえない権威の継承なので、現代に近いローマ教皇たち、その穏やかになってきた振る舞いに、作者も私も文句などあろうはずがない。・・・が「竹を割ったように」世界を真っ二つにする植民地分界線はどうなのよ。という皮肉も込められている気がする。

スペイン航路(西)・ポルトガル航路(東)を決めて、世界を二つに分けたのが1493年時の教皇。(Inter caetera、贈与大勅書)
詳しく転記してもキリがないため大いに省略するが、イベリア半島のただ2つの国に、西回りと東回りで行って来い、勢力拡大がんばって。途中で出食わしたら遠い海でお互い略奪し合って暴れるのはかまわん、ローマの膝下で騒ぐな、うるさいから。

贈与大勅書が正しい訳かわからんが、実質を超訳すると私の乱暴短絡・文章に落とし込める。
遠い海の果て、つまりアジアも新大陸アメリカも堪ったもんじゃない話。原住民は征服して植民地化。中国・日本は文明が高いから白人とみなされ征服はせず、宗教だけ「国教」を目指す遠大な調伏戦略を目指された。
これがレッドラインの正体その壱。

AMERIKA SIVE IN 古地図

ONE PIECEの紙版・単行本、カバーをはずすと、背表紙に南アメリカの古地図が載っている。

ONE PIECE 裏表紙・古地図

教皇子午線に続けて、スペイン・ポルトガル間の合意でトルデシリャス条約が結ばれ、教皇子午線が西寄りにややズラされた。
東回りポルトガルはブラジルの支配権を得た。そのブラジルを丸々隠して
「AMERIKA SIVE IN DIA NOVA」の地図名が見える。
NOVAはラテン語で「新しい星」
アメリカという新星が見つかった…というような意味。
「AMERIKA SIVE IN」でアメリカが参加、あるいはアメリカが参戦した。

古地図の中でアメリカ全土よりは、太平洋をクローズアップし、アメリカが参戦した、とも読める地図名。1巻から、太平洋戦争と原爆が秘めたテーマだと暗示されていた。これが横線・緯線。

トルデシリャス条約と教皇子午線

目には見えない航路を、東西を分けた「ベルリンの壁」のような、イスラエル民族の「嘆きの壁」のような絵に見立てた。
US.SBSから地図を見ると、死にかけた人々と遺骸で溢れかえった長崎の浦上川がその位置にあたる。
青色の星は地球よりだいぶ大きいとは、ズームイン拡大率がかなり高い意味。

ヴェルゴの名前は、ヴェルデ岬と子午線「ヴェル午」

ONE PIECEの東西南北
北|東
西|南
にグランドラインを追加

  北|東
新世界
グランドライン前半の海
  西|南

現実は
 北
西|東
 南

を見るより「教皇子午線」を画像検索するが早い。
こちらの新領土はスペインの物・こちらの新領土はポルトガルの物
縄張り図・変遷をしっかり記事にしているブログ様、さすがに画像拝借までは、この盗人にもできかねる。

ローマ・カソリックだけなら2分断だが、すぐに新教勢が続くため、二乗で四皇・四つの海。新教勢も争う場面ではお互い争う。

ナミさんが当初この世界には「二つの海」がある・・・と説明したのは、無知だったせいじゃなく、すべて作者の計画通り。


で。1493年にあたる「1493話ってどんなタイトルぅ?」とググる。
私はヴェルゴ以上の天然。まだ描かれてないっ‼︎ アハハハハ
あぁ1600話でなく1493話で完結もあり得るかぁ・・・なんぞと思いながら、話数の語呂合わせを拾う作業

493話〝知ってる〟

なんじゃそりゃ。となったが、次話がサンジに似ていた「デュバルの悲劇」なのでシャボンディ諸島あたり。(51巻・11人の超新星)キリストの使徒12人に一人欠かせる。岩を。

〝知ってる〟は「ロブ・ルッチを救え」表紙でトビウオライダーズと戦っていた。ラストは「あーお前っ」とデュバルの仮面の下を覗いてしまったルフィが叫び、デュバルが「おれを…知ってるよな…」

アトラス(暴)のごとく、サービス精神で493話を読んだ。イム様の顔・候補、ルフィ本人の他にDr.ヒルルクがあり得ると思っている。

394話〝オハラの悪魔達〟

本命。

139話〝トニートニー・チョッパー登場〟

納得。

・・・

話数の語呂合わせって、ときに(やりすぎだろ)と思うし、それで冗長なストーリーになるなら、捨てて欲しいルールなんですけど。
裏物語の読み解きに(この解釈でOK?)と訊きたいときはドリルの巻末回答みたいに役立つわ、+
おそらく「縛り」を設けないと、どこまでも冗長に書ける知識(キリシタン歴史に特化)が作者にはあり、0-9の数字で明・暗/起承転結がゆるく組まれているのは、前半のイーストブルー編でなんとのぅ分かります。

縦の経線はストーリーとしては太い1本。他の経線、実際の歴史を踏みながら、それはあかん!をかわしていく様は、空島編ジャヤに顕著。
ノーランドは原住民を征服せず、ただしノックアップストリームがなければ、いずれシャンドラは別の誰かに滅ぼされていた。


さて。鬼竹のヴェルゴが、レッドラインの骨格だったと理解してもらった上で。モネが雑魚キャラなわけねぇ、も並行で理解いただけたでしょうか。
先に、ルフィの名前解きいきます。

ルッチは光

ルッチは、イタリア語で灯り・光を意味する。493話・表紙「ロブ・ルッチを救え」のモデルは反転「イエス・キリスト」

ONE PIECE ロブ・ルッチ

教会に属すと異端審問とか十字軍とか、血生臭いことが常に正当化されてきた、をたった一枚で見立て絵。

扉絵集「ONE PIECE DOORS!」なり「ONE PIECE扉絵特集」でCP9たちが故郷に戻ってどれほど悦んでいたか。キリストを解放し、イエスを故郷へ。
まぁもう言い募りません。

ルフィの名前については、過去にラファエルでもガブリエルでもルシファーでもない。消去法でミカエル、あえて見せていないものが答え。と書き、
ラフィットはラファエルよのぉ、と近頃は感じてた。

しかし色々と書き募ると、自然と気づいた。ぐぁ。となった。

ル・フィーチャー

ルツでもないルシファーでもない、ラファエルでもない。ルとフをとると
小さい人「ィ」しか残らない名前なんだよ。
イム様の「ムー」も同じ。あの一人称をやめたら大きな人「イ」だけ残る。

四大天使の名前をぐわしゃとアナグラムすると「ル」が多い。
ミゲルとミカエルも共通するのは「ル」のみ。

ル・フィーチャー、ルフィから「ィ」に戻ると、茶ぁがうめぇと。

「それではカエサルのものはカエサルに、神のものは神に返しなさい」
人として生まれ、神にされてしまった人を、人に帰しなさい。

ルルシア・ルブニール、ルばっかだな、が解決しました。

・・・

ポートガス・エースは、ポルトガル人を指す他に、港の灯台の灯り。かつてのガス灯と先に考えていて、ガスが普及する前は当然、油。樹脂よりは日本は鯨の油とか、そのあたり。

ルフィは灯りを失い、光と争い、大きな人「イ」へ辿り着く。

ジョイボーイとイム様が父子じゃないと、四人の古代人たち(イム・リリィ・ジョイボーイ・人魚姫)を、誰も三角関係には落とし込めないはず。


56-55=1

ここに至る前に、ゴムゴムの56から、ルフィの誕生日55を引いたら、1じゃん。1ピースじゃん。と思ってて。
56-55=1 この四則演算(小学生)を唱えてる人を見たことがないんだけども。ワノ国以前に考察動画だブログだをまったく漁っていないため、いたかも知れないけど、ニカが出てきた時点で、56-55=1 が崩れたーッて文句も見ていない。

キリストは「油を注がれた者」の意味。

ニカが「油の精霊」予想でいくと、固まった油は熱で溶ける、人肌から始まり、ルフィが無理をすれば無理するほど、体温上昇で精霊・精油の力が増した。理屈が通る。でも太陽ほどの熱に近づきすぎると、油の坊ちゃんさすがに溶け過ぎますよ、辛いでしょうに。があのアベちゃん顔と、イカロスとダイダロス暗示。
56-55=1 ルフィの魂が放出されて、自由になったつもりがせっかくの日除け人間を失っている。

「ヒソカ」に見る通りガムとゴムがあるんだから、エルバフに別の「ガムガムの実」の精霊がいて、どっちも太陽に近づくとノビノビしすぎて、
すんげぇ「太陽の神」と思われていても不思議はない。

些細なことを水に流せず相棒と100年決闘するって、誇り高いとみるか、かなり粘着質とみるか、好き好きだから〜。←言ったな。とうとう言った。
「まだやるの、くだらない」て確かナミさんもぅ言うとる。

エルバフ編のさわりを見るに、テーマ「粘着質のオタク」私も作者も。でわりと合ってるんじゃないか。しかし他人にはくだらん完璧主義が優れた職人を産むのも確かで、禍福も欠点と才能も糾える縄の・・・うるさい。

でもさ。「大工の棟梁・港友さん」の扉絵は、赤犬の徹底した正義とモデルが共通なんだから、集約してきてる。


パリサイ人とレギオン

ONE PIECEは基本、実在した人物への悪口からできている。
本当は「慈悲屋」の面もある宣教師たちが「死の外科医」だったり、煙草を隠れて吸う宣教師が多くて困る・・・からサンジだったり。

イエスは「大飯ぐらい・大酒呑み・粗野粗暴」
千々石ミゲルは「枯れない雑草」

モンキー・D・ルフィそのまま。

酒を飲まない点だけ、おそらく洗礼を授けなかったイエスに重ねて。

枯れない雑草

神学校セミナリヨは「苗床」の意味なので、「雑草」なんて発想が生まれる。
13、4歳から30歳頃まで育てた養父たちの言葉か、とポカーンと驚いた。
そんな司祭たちを見習って、信者も「千々石の生まれか、じゃ鬼の子だな」と何もしてない領民に悪い冗談か本気なのか、平気で言った。
「そこに愛はあるのか」しか返せない。

ルフィが「だって・・・窮屈??」と言う台詞、雑草から「苗床」への絶妙な返し。漫画でしか出来ない史実表現。


サウロとロビンが再会する1133話で、ロビン幼少の回想シーンにモブたちの「早く死んでくれ…!!」「早く死んでくれねェかな」という酷いセリフがあったと、ブログ記事で読みました。
酷いこと言うわ、じゃなくタイミングや演出がイマイチ、それを2回も。という正当な批判。

わたくし速読・浅読みなのでちっとも気づかなかったが、今見返すと

クソガキどっかで野垂れ死ね。
消えろ。

ともあるので、これらすべて「枯れない雑草」の言い換えですね。
クロコダイルと対峙していた頃のルフィは、文字でなくても「枯れない雑草」感があったので、現時点少し急ぎ過ぎな気はします。
むしろ「枯れない雑草」そのままか、「抜いても抜いても雑草は生き延びるからな、ち」でいいんじゃないかと(編集者が補正アイデア出したませぅよ)

クロコダイルと対峙するルフィを「不屈の闘志」と見ていた読者には申し訳ないが、「枯れない雑草」をあてがうと、そら太陽の光を浴びたら無敵にもなるさ・・・と一本筋が通ってくるんですよね。

レンガで囲った花壇に雑草が生え茂ったら、花壇の煉瓦ぶち破るイメージ。アスファルトを割って生えている道端の植物の力。

あぁ、ドフィ一家が天竜人をやめた途端に火炙りにされていた、あれが最も過激な表現。民衆の中に「白い町」のシスターと同じ十字架を持った人物が描かれていた。ヤソ会衆がミゲルにしたこと。二度の暗殺未遂。

「好き勝手言いなさる」と鷹揚に笑う怪僧ウルージの余裕が待たれます。が、資料として宣教師たちの膨大な書簡やルイス・フロイスの「日本史」を読みながら、作者が「枯れない雑草」をどれほど耳汚く感じたか、は少し知れた。

私自身3.5冊の小説を読んだ中で、たった一言「邪教が、」と独り言した。
天正から江戸初期までの天主教の聖職者のみですよ。(自らを含め)信者の命をあまりに軽く扱いすぎで、煙草の銘柄が「Death Lights」なのも頷けた。

だからサンジはフランス人。明治になって禁教が解かれた後、最初に来てくれた良い思い出しかない宣教師を船に乗せたかった。
西洋人は金もってそうだと、フロイスたちを追いかけまわした盗賊・海賊から着想した意趣返し。聖者にはしたくなかった。


ふ。きつくなったので、ボア・ハンコックのモデルをご紹介。
あの絶世美女は、ドラゴンボールのチチ・オマージュだと思っていたけど、見立て「高山右近」女性版。キリシタンを匿ったり(インペルダウン)、男がみんな惚れてしまう、天衣無縫な誇り高さ。ルフィにメロメロなのも、大名としての立場より教義に心底惚れた印。
 ミホークやハンコックや時々はビッグマムが、イム様と同じ目をしているのは狂気にも近い「狂信」や「至純」の証か。モネの眼も。

バギーのモデルも、チャーチルで十分読めたけど、躁鬱病チャーチルに対して、「日本史」のルイス・フロイスの方がもっとあんな感じ。泣いたり騒いだりマジで忙しいやっちゃ。
クロスギルド、まんまやんけな名前の中で、新教クロコダイルと、旧教ミホークに挟まれタジタジしているのはルイス・フロイス。
文章を描く才能はあったらしい。
信長が大河ドラマにしやすいのも、フロイスは歴史考証にだいぶ貢献してるよな・・・事細かく報告するから。

で。ギルドは組まないが、商売の才がずば抜けていたルイス・アルメイダについて、宣教師うちでの蔑みはあったらしいが、後世日本の作者たちは誰も悪く書かないし、読者の私もこの人は非の打ち所がなしと思う。
目の前の困っている人を助けるのが先。
「原初の海賊」に絡んでくると面白いなと思う。(本音ポロリで文章長くすんな。は、ごもっとも)


旧四皇の実像(オサライTIME)

白ひげは、おやじ、パードレなのでカソリックの象徴
ビッグマムがプロテスタント限定となると、カイドウはなんか納得しがたいですが、ウォッカ帝国のウォロロロってことで消去法としてロシア正教としかいえないですね。
(肥前の熊・龍造寺隆信も兼ねた一人二役のため、アイコンだけの正教会)

残るシャンクスは、フィガーランドの名から、天正遣欧少年使節の引率者だったメスキータ神父を連想させつつ、実際は使節団をプロデュースしたヤソ会の巡察師。
彼は物語的には「ニカ」の復活を待っていた男。見守り、企てたんだから、巡察師ヴァリニャーノ。

ふ。「フィガーランド=無花果」を解いたのは賢者ユデロン氏ですが、イチジクにメスキータ神父由来の「南蛮柿」をあてる。と。サンジは南蛮のガキ。アハハハハ。オーナー・ゼフがクソガキを連呼してた気がする。

あーと、天竜人がロブスターを好きなんじゃなく、むしろシャンクス発。ロブスターといえば大きなハサミ、原マルチノが波佐見町出身で、マカオの大聖堂の地下に生涯の師・アレッサンドロ・ヴァリニャーノと共に葬られた。

ニカは大日からハサミは、マルチノの波佐見から


そこに愛はあるのか

頻繁につけられた洗礼名は偉人や天使にちなみ名誉な名前。ミゲルと名づけられた子どもは非常に多かった。
に対して、マルチノの割合はわからぬものの、マルチメディアと同じ語源なので、本当にマルチな才能のあった小さな子にこの霊名を授けた人物は、よく子供を視ていた。なのか偶然なのか。
もはや知りようもないことだが、あまりにドンピシャで。偶然だとしても、そこには神からの贈り物ギフトを感じる。運命の名。

新訳聖書がすべてそんな運命さだめの逸話ばかりだったら、私はきっと快く読む。
ONE PIECE作者は、原マルチノ=ウソップ=マルチな男。言語巧みで交渉術があり、マメで器用。非常に良い見立て絵を見せてくれている。


ロックス海賊団

白ひげ・ビッグマム・カイドウを擁していたロックス海賊団は、すなわちカソリック・プロテスタント・ロシア正教というより「正教会」で三大分流、巨大な教会という組織の象徴、暗喩なわけで

初代ローマ教皇とされる、キリストの最初の弟子ペトロの名前が「岩」で「ロック」これを「儲け話で集まった、バラバラな集団」と伝えたわけです。

あなたはペトロ 私はこの岩の上に教会を建てる
ここで言う「岩」はペトロのこと、「教会」は建物のことではなく「聖霊に導かれ、イエスに従う人々の集まり」を指しています。

これを、「儲け話で集まった、バラバラな集団」と。

ロックスは最後までシルエットのまま、顔なんぞ出さない方がいい。
ジーベック(xebec)わかりますかね。Dとはほど遠い場所にいる。少数派マイノリティで辛酸を舐めた側とは対極。


イエスの実像

イエスはむしろ世俗世界に入り込んできわめて自由にふるまい,洗礼も授けず,断食も勧めていない。イエスに敵対したユダヤの指導者たちは,彼について〈大飯くらいで大酒飲み,取税人や罪人の仲間だ〉と非難しているほどである。

ジャパンナレッジの記事引用、ヨハネという師匠から洗礼を授かったが、独立して、師匠をもやや批判するように独りで宣教活動をはじめるイエス。交わることを禁じられていた病人、身体障害者、とくに精神病者と法を犯して交わり、被差別者たちの中に入っていくことで支持されるようになる。

・・・

私が知っているイエスはこの後で、エルサレムに上ってからパリサイ人のことをいつも怒っていて、市場で柵を蹴り飛ばし、ある男に取り憑いていた悪霊たちが追い出され、そばにいた豚の群れに乗り移ったため、豚の群れは崖を下って湖になだれ込み、溺れ死んだ。たしか2000頭。

なんだドストエフスキーの「悪霊」でしか知らないんじゃないか。が、まぁその通りで、聖書に興味はないから、キリスト教徒や正教徒が書いた小説か映画でしか知らない。

でもこれが、トップマン豚・いのししが、崖の寸前まで猪突猛進・落ちかけてた元ネタだと後で思い出した。(レギオン)

ONE PIECE・エッグヘッド編

うーーん、考察屋も一般読者も五老星はいったい悪魔の実の能力なのか、それとも本物の「悪魔勢」なのか、と早く知りたいし、こだわりますよね。
「悪霊」というのが早くて、さらにジョイボーイは天草四郎と思っていると、エッグヘッド編が映画「魔界転生」(山田風太郎著)じみているのは腑に落ちるんですよね。

「星野寿庵覚書」・・・一説に島原の乱の黒幕とされる森宗意軒の話、この陰謀論か古き都市伝説か事実か、選り分けられない説もむろん作者は知っていて、星や寿を散りばめている。モリモリの実…由井正雪…残雪の菊の丞(赤鞘)きっと探せばもっと見つかる横糸。乱暴に言うとONE PIECE本義ではないので横糸は断ち切る。

ちょうど、今週のジャンプ第1134話「フクロウの図書館」で、五芒星による移動は五老星以外も可能だとわかった。

さっさと、イム様や「悪魔の実」の話へ行ってしまおう。


死ねない呪い

ロジャーの「俺は死なねぇぜ、相棒」から、ヒトラー並みの悪名をこれから馳せに行くから、俺が人に忘れられることはねぇぜ、と「悪名は無名に勝る」に至ると。

Dr.ヒルルクの「人が死ぬのは忘れられたとき」が、まったく逆の意味をもってきた。表裏一体の「禍福」。

カイドウが死ねない理由に興味が湧いて、小説・映画「グリーンマイル」のパロディばかり先に見つけていた私は、誰かが「死ねない呪い」にかかっていると感じているうちに、イム様が登場した。(レヴェリー編)

イム様は800年は生きており、世界中から忘れられているのに、死ぬこともできない。二重の禍に在る。

頑丈すぎて死ねないカイドウが、やさぐれて戦争屋をしていたのと、被るように描かれている。アルベルとカイドウの出会いを見るに、カイドウも不幸。ビッグマムにいたっては実の両親に捨てられ、夫を次々と追い出すのも「羊の家」のような家族は欲しいが「夫婦=両親」は大否定ともとれる。
まとめて。大きく力が強すぎたのが不幸の源だった二人が、自分以外を信じられないままワノ国で揃って死んだ。
・・SBSか市販ビブルカードで、捨て子カティ・フラムを話題に乗せようとしたのも、この理由でしょ。なんだ家庭菜園て。深堀る方向を間違えすぎ。漫画の本編を読もう!

・・・

だからONE PIECEは、竜宮城も含め「浦島太郎」がよく出てくる。
時代に置き去られた青年が、玉手箱の煙で老人に。でもその先が杳として知れない・・・

悪魔の実

ロギア・ゾオン・パラミシア、3種の区別なんてのは、進行上の便宜設定で「どうでもいい系」なのが筆者ですが、スクラッチメン・アプーを見るに、超人系はヒトだから好みがあり、自分好みの人間あるいは才能に寄っていく。あ、動物系もか。
ややこしい。見立てレギオン「悪霊」を思い出す前から、悪魔の実はとりあえず精霊と一括りにして、肉体に精霊が入ったら影響を受ける・受け合うのかなと思っていて。

寄宿学校の狭い部屋で二人部屋だったら、お互いに無影響ではいられないでしょーみたいな話。
(トンタッタをわざわざ妖精にしたのも、妖精・精霊・聖霊の糸)

作者は「父と子と聖霊」をはずせないが、精霊だといつでも君の味方(都合のいい道具係)ドラエモンになってしまい、うまくない。
ドラエモンがのび太に入ったら、のび太はも少し真面目になるはず。
ここが肝だな。良くも悪くも影響を与え合う悪魔の実。

魂のグラム値はゼロコンマ以下でも、人間が魂に揺すぶられて起こす行動ってめちゃめちゃ重いです、魂の質によるが。


イム様の血液が「不老薬」として、輸血も献血も、血液感染が危ぶまれる持病のある人はできない規則。

人の悪意は伝染する。

エッグヘッド編が後半「魔界転生」じみてたのも、天草四郎は怨霊になってもおかしくないーという発想から生まれた伝奇小説に倣って、不老の効能のみならず、怨念・怨霊・悪霊を血を介して伝染させてしまうのが、結果・五芒星使いたちかなと。

五老星とイム様の密室の感染、双方・悪循環。
ドフィの幹部たちと、ドフィの少年時代にそっくりな。

結論ではないが、五老星は動物系・悪魔の実で変身できる上に、悪霊が取り憑いたように悪い方へ覚醒。(ルッチが小見本を見せてた気がする)
五芒星使いたちは、悪魔の実を食べていなければ、ただ悪霊に力を分け与えられた、移動手段だけ得た奇術師系。とそんなとこで矛盾は出なさそう。

マリージョアの国宝はイム様

丁寧に煮詰めるより一足飛びの方が読みやすそうなんで、飛躍します。
権力という言葉を多く使い、権威という単語を伏せている作者。

ドフィの言う通り「権力は足が早い、すぐに腐っちまうモン」だが、ヒエラルキーを持たせた権威は、ピラミッドのように、影が物凄く長く伸びる。

ごめんね、ローマ教皇さま。
「第266代」という権威の長さを数値で書きたくて。

・・・あー。目に入っちまった。↓

初期のローマ司教たちはペトロの後継者、ペトロの代理者を任じていたが、時代が下って教皇の権威が増すに従って、自らをもって「イエス・キリストの代理者」と評すようになっていった。「キリストの代理者」という称号が初めて歴史上にあらわれるのは495年で、

教皇

でもマムに足長族を嫌わせるとこは、うンまい。

ONE PIECEへ戻る。

天竜人は表立った権威づけだけの装置。20の王国末裔という権威。
だから養ってやるが、五老星・候補生たちには飛び道具にしか過ぎない。

ドフラミンゴの口から、アレを利用すれば世界を牛耳ることができると聞かされると「人工物」のようだが、古代兵器という単語が登場して以来、最初に提示された「兵器」はしらほしという「生物」だった。

しらほしは、海王類を操れる「暴力装置」だから兵器とされる。

ドフラミンゴが
アレを利用すれば世界を牛耳ることができると
生物をアレ呼ばわりするような人間かどうか

ローを利用して不老不死を得ようとしていた
しかも彼の死を代償に。

実際その場面があったか記憶にないが、ローをアレ呼ばわりはいくらでもしそうだ。現実社会にも息子や妻をアレ呼ばわりする父親がいて、ドンキホーテ・ファミリーは「家族」設定である。

たしか「ローを利用して」は代替えで
その役割も、説得しやすい実の弟コラソンに充てるつもりだった。(ココは記憶が曖昧)

実際にイム様に寿命を握られていた五老星が世界最高権力であり、海軍その他を牛耳っている。

これはドンキホーテ・ファミリーの最高幹部たちが、五老星の縮図という発想で、ドフィにひざまづく構図は、イム様と五老星の関係に酷似していた。
子どものドフィを、王だ、王になる「器」と、あのように導き育て、長じては利用し合う関係だった。
あのベタベタ幹部たちは元天竜人という権威に、地上の王の箔付はくづけをした。

発想の根幹としては、チユチユの実。とビッグマムのソルソル、というのは先に書いた。
アレ呼ばわりも、妖怪姿で逆・献ポポしているのを盗み見たなら、生物どころか「アレ」としか言いようがない。

一文字タイトル「モ・ネ・は」

ドフィ若さまへの忠誠心が高過ぎて、殉死(殉教)した。
そして牛乳瓶の底のような「ビン底」丸眼鏡から、手塚治虫だろ。となると、代表作「火の鳥」逆の「ユキユキの実」+改造鳥人間
(ビンとか底とか、動画で散々聴かされてる人も多いはず)

竜宮王妃オトヒメのきつい顔と丸い頭は、手塚治虫の「火の鳥」宇宙編。
・・・これは本当に気づいてあげて。力作だからオトヒメ。

火の鳥「宇宙編」フレミル人ラダ

「火の鳥」宇宙編は、フレミル人ラダを殺し、一族も皆殺しにしてしまった
罪人・後の宇宙飛行士「牧村」が、火の鳥に刑罰として血を啜らされ、永遠の死と再生を繰り返す。老人から赤ん坊へ少年から青年、また老人へと。

「フレバンス」フレミル人への借金・前借り。

宇宙編ラストは牧村を愛した女性ナナが、無人の星で、いつもの猿田彦じゃなく「猿田」と二人、赤ん坊を抱いて取り残されていた。

#1 ・#2 でジョーラのダイイングアートから、ルフィ(444)とイム様(16)を会わせないと。と書いてきました。

4 16 ・・・ 4と6に挟まった隔壁「1」もパズルの1ピース。

不死の呪いにかかった宇宙飛行士が「マキムラ」
416・転じて・614話で「フーシャ村」のマキノさんが赤ん坊を抱いている。

マキノさん

第一話で「酒場の店主マキノ」として登場したとき
主人公とシャンクスに続いて三人目のどんっ‼︎ だった人。

ONE PIECE 614話・世界の甲板から「フーシャ村」

#3 から転写。
∴ マキノさんにわざわざ父親のいない赤ん坊を抱かせた。誰もがマキノさんなら一人でも立派に育てるだろうねぇ、と思う。これが正解。(後へ続く)

大きな「イ」と小さな「ィ」だし
もう私には、イム様にむかって言ってるタイトルにしか見えないんだけど・・・それはともかく。

614話は魚人島編で、ゾロたちが竜宮城を占拠した回だった。
最後にメガロに入ったしらほしが、「海の森」をめざして硬殻塔の扉を飛び出すまで。

硬殻塔。隔壁扉。魚人島と水密。ダイイングアートと同期してきた。

肝心な416話は「解放の鍵」から続く海賊 vs CP9の中で、〝ゾロvsカク〟はピンと来ないタイトルだが、サンジが床に大穴をつくる、ルッチがドアの前に立ち塞がる、「斬撃のつぶて」など忙しい。

最新110巻SBSで書かれた「藤虎イッショウの前職」から、
藤虎は昔、存在した国・アオイ王国が戦争で滅んだ際の重要戦犯

藤虎の見たくないものが多過ぎて自ら目を閉じた、も「グリーンマイル」のジョン・コーフィ(J.C=ジーザス・クライスト)のパロディで、アオイ王国と露骨にきました。

イム様の能力は「彗星」ほぼ確定した、氷の礫。汚れた雪だるま。

ドレスローザ編は鳥カゴに対して、国中の人が否応なく力を合わせた。そこが「縮図」たるとこ、敵も味方もぜーんぶ縮図で解いてみました。

これは二つの鐘が時代を超えて再び巡り合うお話・・・

真意を心に口を閉ざせ、我らは歴史を紡ぐ者


次は、Dr.ヒルルクから見えてくるイム様の姿、空白の100年、月のうさぎ

#6 次は、西遊記のラスボスの話が面白かった。素直な感性、大事だなぁ


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