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海外に拠点を移すにあたり悩んだこと

自分のキャリアのために、自分が海外に拠点を移すことはプラスであるが、帯同される子供たちはどうなのか。海外に拠点を移すことで、解決できることももちろんあったが、悩ましいこともいくつかあった。

まず、良い点。

-自分のキャリアにとってプラス
-ちょっと息苦しく感じていた日本から脱出できる
-子供たちに海外生活を体験させられる
-日本より安価でインターナショナルスクールに通わせられるだから子供たちの英語力がアップするかもしれない

そして懸念点

-日本の教育制度から離れて大丈夫なのか。帰国タイミングがわからないので受験とかその辺が気になる。
-子供たちの日本語が崩壊するのではないか
-色々中途半端に終わったらどうしよう
-そもそも、子供たちが馴染めないかもしれない

一応、このように良い点と懸念点を比較検討してみたのだが、どう考えても良い点の魅力には勝てず、懸念点に関しては、まぁその時考えればなんとかなるか、と、楽観的に捉えてしまった。何はともあれ、大きな行動を起こす時に、あまり懸念点ばかりを気にすると最初の一歩が踏み出せないのは今までの経験上体感してきたことであったし、少々の懸念点は将来的に払拭できるだろうという、根拠のない自信もあった。

定年まで後12年しかない身分としては、この12年で稼げるだけ稼いでおくに越したことはなく、そうすると、日本にいるよりもバンコクに行った方が、現職を続ける上で絶対的に良い気はしていた。
子供たちのことは、将来的にどのような道に進むかもわからないまま、親の仕事の都合で振り回すことに多少の罪悪感はあれど、それよりもなによりも、彼らの意志ではなく、海外生活を経験できるというところは、それを欲していたのに与えられることがなかった自分と比べると、何を戸惑うことがあるのだろうか、いやなかろう、な話であった。

あらためていうことではないが、日本は素晴らしい国である。四季があるため、季節の移り変わりを感じながら暮らせるとともに、四季折々の美味しいものが溢れていて、食生活は非常に豊かである。国民皆保険制度によってもたらされる医療の充実は、健康的な生活を営む上で不可欠であるし、当たり前のようにそこにある、清潔な下水道や盤石な基盤の元に供給される電気・ガスなどのインフラ、丁寧に舗装された道路に、1分の遅れもなく運行される公共交通機関。。。数え上げたら枚挙にいとまがないほど、日本という国と、そこでの生活は充実していると思う。
でも、この国で生まれ育てば、当たり前のようにそこにあるから、それがどれだけありがたいことかを感じることは難しい。日本人として生まれたからには、日本に対する愛着は持ってもらいたい。だからこそ、海外に出る選択肢を取りたかった。今までの当たり前が当たり前ではない世界で、今までの常識がもしかしたら非常識になる日本とは全く別の国で、生活を営む経験は、何者にも変え難いものになるであろう。
なので、良い点を懸念点を比較するまでもなく、最初から私の心は決まっていたのかもしれない。子供たちに海外生活を経験させること、もしかしたら、自分のキャリア上の利点よりも大事なファクターのような気もする。

なので、一応、それとなく、懸念点も考えてはみたけれど、焼け石に水であった。と、いうことの、備忘録、デス。

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