不思議なこころのトキメキ

私が学生のころ。

テレビでサッカー中継が流れていても、1分とたたずにチャンネルを変えていた。ルールも知らなかったし、おもしろいと思ったことも一度もなかった。

バスケットボールやバレーボールが好きで、点数が頻繁に動く競技が好きだからかもしれない。

でも、忘れもしない「カカ」がMVPを獲った2007年のワールドカップ。その日もテレビをつけるとサッカー中継で、「あー、またサッカーか～」と。気づいたら「カカ」が座ってインタビューを受けていた。

一瞬のうちに、1試合終わっていた。

ルールも良く知らないし、なにが上手いのかもわからないけど、カカをひたすら目で追ってしまっていた。魅了された。魅了。

今まで1分も見ていられなかったサッカーを、おそらく40分ほど夢中になって見ていた。正直内容はほとんど覚えていない。ただただ、カカのあのインタビューシーンとその時の興奮だけが強烈に印象に残っている。

それ以降、高校サッカーや代表戦なども見るようになり、現地観戦もするようになった。あの試合に勝るものにはまだ出会えていないけれども。あれからもう10年以上たつのに、あの感情はずっと消えずに残っている。やっぱりスポーツってすごい。