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瀬戸内が好き。
前の記事を投稿してからもう1年半が経ってしまった。一人でカタールに行った時は17歳の高校生だった自分も、今では法律上大人の仲間入りを果たした大学一年生、19歳。19歳と聞くとなんだか急に大人な感じがするなぁ。
そんなことはさて置き。私はこの2年間で二度、瀬戸内に旅行に行った。一度目は、高校生の時、3泊4日の一人旅で香川→岡山→広島→愛媛を周った。二度目は、2泊3日で香川へ、前半は一人で、後半は友達と。
そして私は、瀬戸内の美しさに惚れてしまった。
初めての一人旅
初めての「ちゃんとした」一人旅の場所に瀬戸内を選んだのは、中学生の頃、地理の授業で瀬戸内地方について学んだ時から、ずっとなんとなくの憧れを抱いていたからだ。大人気だった地理の先生は、セルフ方式のうどん、棚田、倉敷の美観地区、道後温泉の面白いシステムなどについて面白おかしく説明してくれた。それを聞いて、素敵なところなんだろうなぁ、と想像してワクワクしていたのを覚えている。
飛行機代や宿泊費なども人気観光地と比べると安そうだったこともあり、高校三年生の夏、意気揚々と瀬戸内に出かけたのだった。
小豆島と直島
瀬戸内海に浮かぶ小島、というものには特別憧れがある。特に小豆島は、名前も形も可愛いし、オリーブが特産だなんて何て素敵なんだろう!と思っていた。(というか二度訪れた今もそう思っている。)
初めて小豆島に行ったのは、7月上旬だった。フェリーの甲板から見ると緑の小さな島たちがぽこぽこと海から顔を出していて、それぞれに道路が通っていたり、家が群れのように集まって立っていたりして、ずっと見ていられた。2度目は1月上旬の寒い時期だったから寒くて外に長くはいられなかったけれど、海がキラキラしていて、やっぱり綺麗だった。
着いてみると、小豆島は意外と大きい。学校も高校まであって、お店も色々とあった。フェリー乗り場でもらった観光マップには面白そうな場所がたくさん載っていた。
とりあえずバスで行ける観光地をやや急足でまわったが、次は免許をとって車で一周したい、と強く思う。
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比べて直島は、とても小さくて可愛い島だ。大きく分けて3エリアが観光客の行くエリアのようだったが、これら全て自転車で回れる距離なのだ。こちらは、次は夏に自転車を借りて一周したい。島のどこからでも美しい瀬戸内海が望めるような、そんなコンパクトな島だ。
島全体がアートを推していて、美術館村のようなところもあった。詳細は割愛するが、「家プロジェクト」というアート作品の一つで、私は暗闇と光を体感した。自分の手も見えないような、真っ暗闇を一人で歩くのだ。かなり興味深かった。
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直島のアートな銭湯、「I LOVE 湯」に行ったこともここに書いておきたい。
私が行った1月の日は今期最寒、くらいのすごく寒い日で、そんな日に美術館エリアから港エリアまで徒歩30分を一人で歩いた後にたどり着いた温かい銭湯は素晴らしく気持ちよかった。大きいお風呂というものが一般に普及している、という点でも日本は最高の国だ。
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瀬戸内海も、やはりこの島たちから見た景色が一番印象に残っている。
直島から見た夕方の瀬戸内海、そして小豆島のオリーブ公園から見た冬晴れの日の瀬戸内海は本当に美しかった。
瀬戸内の人たち。
瀬戸内は温暖な気候で知られているが、そこに住む人も温かいと思うことが幾度かあった。
小豆島のバスではリゾバに行くという大学生のお姉さんと話し、高松のゲストハウスではスタッフさんに素敵な創作料理屋さんを紹介してもらい、その料理屋さんの女店主さんもなんだか素敵な人だった。広島のゲストハウスでは、オーナーさんとその知り合いに美味しい広島風お好み焼きをご馳走になった。
一人で旅をしているからかもしれない。ほとんどの時間と旅の感動を一人で味わう中で、そうした人たちとの出会いは本当に温かくて、嬉しいなあ、としみじみ思う。
ごはん
私の旅の一番の楽しみは食だと言っても過言ではない。
そして、私が瀬戸内が大好きな大きな理由の一つでもある。
なんといっても、香川県には大好物のうどんが呆れるほどいっぱいあるのだ。私は海外でも、マイ・フェバリット・ジャパニーズフードイズ、UDON!! といつも言っているくらいうどんが好きだ。だから、高松空港に降り立ってから一時間後には一軒目のうどん屋さんにいたし、早起きして朝うどんを楽しみにも行った。できるだけ多くのうどんを食べるために。(笑)やっぱり本場の有名なお店は、どこに行ってもおいしくて、感動した。
そして2回目の香川で、たぶん人生最高と言える、びっくりするくらいおいしいうどんに出会った。インスタなどでも有名な、「おうどん瀬戸晴れ」というお店で。ぶっかけうどんを注文した。冷たいうどんがツルッともちっとしていて、出汁も風味豊かで、幸せだった。ああ、また食べたい。
それから、7月の暑い倉敷美観地区で食べた桃のパフェ、広島お好み焼き、宮島の揚げ紅葉、平和祈念公園のベンチで食べた穴子弁当、道後温泉の鯛めしに坊っちゃん団子、高松の創作料理屋さんのビーフシチュー、、いま思い出しただけで、幸せがよみがえってくる。それが旅の途中で食べる美味しい料理というものかもしれない。そんな食べ物が色々ある、という点も瀬戸内の素晴らしいところだと思う。
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次は車を借りて、もっといろんなところを見てみたいし、しまなみ街道を渡ってみたいし、瀬戸内海に浮かぶ島で一泊したい。将来は瀬戸内海が見えるところに住んでみたりもしたい。
ここまで瀬戸内への愛を、たった2回行っただけの私が滔々と語ってきたが、ふと、瀬戸内地方出身の人がこれを読んだらどう思うんだろう、などと思った。それを想像すると、少し恥ずかしい。