終わりを選ぶとき #50音で紡ぐ私のエッセイ
始まりがあれば、必ず終わりはやってくる。
それは致し方ないことだ。
やりたいと思って始めたことを、逃げ出さず投げ出さず、最後までやれたらいいけれど、私は最後の引き際は、自分で決めたいと思っている。
誰かに、もう辞めたら? と言われて、簡単に辞められるくらいだったなら、きっと始めてはいなかっただろう。
時間は有限で、生きている限り、やりたいことよりも、優先しなければならないことはたくさんある。
それでも、続けていけるのは、続けたいという強い意志があるからだ。その意志がある間は、時間を作ってでも続けていける。
終わりを選ぶとき、それはきっと情熱を失ったときだろう。
そんなことは、今までも何度も経験している。
始めてみたけれど、なにか違ったくらいなら、あっさりと手放せるけれど、ずっと続けてきたことを手放すときにも、強い意志が必要だ。始めるときよりもずっと、強い意志が。
終わりを選ぶとき、それはきっと完全燃焼したあとだ。
もう終わりにしても、後悔がないと躊躇いなく言えるとき。
終わりという答えを、まだ出すことのできない私はきっと、終わりを選ぶこともできない。
次回テーマは、「カタチのないもの」です。
2021.5.18
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