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永遠の恋 #50音で紡ぐ私のエッセイ

恋は永遠に続くのだろうか?

大切な恋を失ったとき、もう二度と恋なんてできない。
そう思ったことのある人は、多いと思う。
そして、そう思っていたはずなのに、新しい恋に巡り会えた人も、多いと思う。

女性は恋の記憶を上書き保存。
男性は恋の記憶を名前をつけて保存。
そんな風に聞いたことがある。

私も、きっとほとんどの恋の記憶が上書き保存だった。
だけど、どんなに上書きしたつもりでも、完全に上書きできないのが感情で、恋なのだと思う。

一緒に歩いた道、過ごした時間、見た景色、いろいろなことが想い出を、なかったことになんてできない。
新しく恋をした相手と、もう一度その道を歩くこともあるだろうし、同じ景色を見ることもあるだろう。
そのたびに、思い出すことはないけれど、消えてはいないのも記憶だ。

忘れられない恋があって、もう誰にも恋をしないと思っていたことがあった。
だけど、私はその後いくつかの恋をしたし、その恋を失ったこともある。

恋を繰り返して、失恋を繰り返して、色々な記憶が少しずつ薄れていって、それでもふと思い出す恋がある。
もう何年も会っていないから、きっとお互いにたくさん変わってしまっただろう。
だけど、彼のことだけは、ふと思い出す。

恋は永遠に続きますか?
その答えはきっと、私が死ぬその瞬間になるまでわからない。
だけど、たった一度だけでも、そんな風に想える誰かを好きになれて、よかったと思っている。
あれが私の、たったひとつの恋。

きっと、愛に変わらなかったから続いている。



次回テーマは、「終わりを選ぶとき」です。

2021.5.4

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百瀬七海
いつか自分の書いたものを、本にするのが夢です。その夢を叶えるために、サポートを循環したり、大切な人に会いに行く交通費にさせていただきます。