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宏観異常現象は「非科学」ではなく「未科学」~その説明原理は?
「生物のことは物理でわからぬ」という経典的信条のため、こういう研究がいつも異端視されるのは誠に遺憾なことである。科学の進歩を妨げるものは素人の無理解ではなく、いつでも科学者の科学そのものの使命と本質への認識の不足である。 --寺田寅彦
■地震のことわざ
大地震が多発する日本では、古くから地震にまつわることわざが言い伝えられてきた。たとえば…
「井戸水が突然枯れたり水位が下がるときは地震を疑うべし」
「鼠が騒ぐときは地震に注意」
「烏の大群が移動するときは地震が近い」
「真冬に冬眠中の蛇や蛙を見たら地震を疑え」
科学技術が発達するにつれて、このような言い伝えは根拠のない迷信とされてきた。
それにも関わらず、大きな地震の前には、これらのことわざと類似する現象が多く報告されてきた。
1995年1月17日に、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)が発生した。
M7.3、最大震度7のこの地震では、6434人の犠牲者が出た。
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【写真】阪神淡路大震災直後の被災地の様子
地震の前には、近畿地方で非常に多くの人々が、前兆かもしれない現象に遭遇した。
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