■黒潮続流の東日本の北上・海面水温・大地震発生の関係(2)離岸のタイミングと大地震の関係がわかった
■はじめに
日本の南岸沿いを流れる黒潮は、通常は房総半島沖あたりで離岸して東方の大平洋の中心方向へ進んで行く。
これを「黒潮続流」と呼ぶが、現在はこの流路が北上して行き、北端が青森県の東方沖まで達するという異常事態となっている。
この黒潮続流の北上が、何らかの形で太平洋沖の地震発生に関係しているのではないかと検討を進めてきた。
そして、現時点まで海水温や地震発生データを解析してきてわかったのは、1回目で書いたように、やはり非常に関係がありそうだということだった。
この推論が妥当ならば、これは大きな発見であり、黒潮が南海トラフ巨大地震など西日本沖の大地震発生に関連があるだけでなく、東日本の大地震にも関係があることになる。
では、黒潮続流の異常な北上は、東日本の大平洋沖の大地震の発生を増加させるのか、または抑制するのか?
そのあたりを、過去の海流と地震データなどをもとに探った結果を示すことにしたい。
■別観点から検討してみた
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