大手出版社の管理職→コンビニ店員…茂木健一郎が「これこそがこれからの生き方だ」と力説するワケ 大事なのは収益ではなく社会とのつながり
大事なのは「収益の額」ではない
こうしたネットビジネス、実は誰にでもできるものがほとんどです。
例えば、YouTubeの場合、1000人以上の登録があれば有料化できます。
「そんなのやっても、所詮は二束三文では?」
そう思うかもしれませんが、たいした額にならなくとも、承認欲求が満たされて、人生に張り合いが出ることは間違いありません。
ここで大事なのは、決して大金を稼ぐことが目的ではなく、ソーシャル・コネクションによって社会とつながっている、人と関わり合っていることで脳を活発に働かせることなのです。
会社の切れ目がお金の切れ目ではないですが、お金が入ってこなくなるということは、単にお金が使えなくなって覇気がなくなるだけではなく、社会とのつながりがうすれることに関係しているのです。
だからこそ、生涯何らかの形で現金収入はあったほうがいいのです。
脳科学の世界では、お金というのは「ソーシャルリワード」と定義されています。ソーシャルリワードとは、栄誉、名誉、賞賛、社会的なステータスなどで、「他者から承認されること」が基本概念です。つまり、他者との比較において心理的な満足感を得られるものの象徴だということ。何歳になっても、こうした他者から承認されることで張り合いが出て、脳内のドーパミン系が活性化するということが、脳科学の研究で解明されているのです。