これって本末転倒なんじゃない?
昨日の記事で、来週の4月27日から子供たちの外出制限が緩和にされることについてお話ししましたが、今日その詳細が決まりました。その内容が。。。
スーパーマーケット、薬局、銀行といった場所への大人の外出に連れて行くという形で、14歳以下の子供たちの外出が可能になる、ただし、散歩はできない、というもの。保護者は一人までで、マスクの着用を徹底するが、時間制限はなし、とのこと。
このニュースを見て、「おいおい、違うだろー!!」と思わずツッコミをいれてしまいました。今までの政府の決定に関しては、至らないところもありながら、労働者を守ることや失業者への補償など良心的なものもあり、頑張ってくれているのかな?と一定の評価をしていたのですが、今回の決定に関しては、首を傾げるどころか、もう失笑のレベル。。。
そもそも、昨日までの話では、時間を制限して家の近所での散歩が可能になる、という内容でした。専門家による政府への進言も「30分から60分位の制限を設け、他の子供たちと交わらないようにし、一人の保護者の管轄下のもと散歩ができるようにする」というものでした。それを政府側は翻してしまったのです。。。
確かに、一度子供が外に出たら保護者のコントロールは大変だと思いますが、それは近所の散歩だろうが、スーパーだろうか、どこに行くにしても同じです。しかも、外での散歩の方が明らかに健全です。それなのに、なぜわざわざ密室空間に誘導するのだ???
政府側の言い分としては、スーパーなどでは人数制限のコントロールができるので、よりソーシャルディスタンスのコントロールが可能になる、ということらしい。なんじゃそれ?
ロックダウンが始まってから今に至るまで、バレンシアではスーパーでの人数制限に引っかかることもなかったのですが、来週からはどうなるのかわかりません。単純に子供の数がカウントされるわけですから、入店者数の倍増は確実です。時間に制限を設けないわけですから、滞在時間も長くなるかもしれません。マドリードでは、店の外での行列がさらに長くなるでしょう。
あああああ、勘弁してくれー!!人数制限でさらに時間がかかるのも勘弁だし、人数制限をせずに密集するのも勘弁。。。私は子供がいないので自分勝手と言われるかもしれませんが、これが正直な気持ち。。。
しかも、子供にとっても大人の用事について行くだけだなんて、あんまりだと思います。短い時間でも外で体を動かしたり、公園で遊んだりする方がどう考えても健全ですし、子供たちが外に出たいのはただ外の空気を吸うことだけではないはず(専門家たちの意見も同様のようです)。
さらに穿った見方をすれば、時間制限がないわけですから、モラルのない大人たちが買い物の頻度を多くしたり、外出時間を長くしたりするなど、子供の外出を理由に自分勝手な行動をすることも考えられるのです。子供たちの重症化リスクは低い中で(もちろん注意は必要)、子供のコントロールは厳しいままで、大人のコントロールはより緩くなる、これって本末転倒なんじゃない?
そんなわけで、今回はクリティカルな記事になってしまいましたが、来週のスーパーの様子はしっかりウォッチしたいと思います。
*冒頭の写真は、引くレベルで人がいなかった頃のバレンシア中心地の様子。最近は若干人通りが増えた感じがします。さて、来週はどんな感じになるのでしょうか???