そして、道のりはまだまだ長い。。。
スペインのロックダウンは丸5週間が経とうとしています。私が見た感じでは、すこーしずつ皆さんの気が緩みはじめているような気がします。人通りや車の往来が若干増え、それほど多くはありませんが、知り合いでおしゃべりをする人もチラホラ(バレンシアは狭いところなので)。気が緩んでいるというより、もう限界に来ていると言った方がいいのかもしれません。
今週から一部の業界の経済活動(建設・工業等)が再開しましたが、その他の業界の再開への道のりはまだまだ長い感じです。
昨日のニュースでは、労働大臣のYolanda DíasがTVE(Televisión Española スペイン国営放送)のインタビューで、経済活動の再開のフェーズは2つあり、1つ目のフェーズはは夏の終わり、2つ目は年末になるだろう、と説明していました。
第1フェーズにあたるのが、生産部門の業界。第2フェーズはその他の業界、例えば観光やレジャーにあたるとのこと。特に、観光、文化、飲食、航空といった業界の再開は非常に難しく、そのため6ヶ月と規定されているERTE(一時雇用調整)の給付は延長されるだろう、とのことでした(もちろんそうしないと再開時に従業員がいなくなってしまいますよね)。
数日前の記事にも書きましたが、私が属するアパレル部門の小売業界もどのように再開していくのかとても気になっており、なかなか難しいだろうとは思っていたのですが、いざ、夏の終わり、はたまた年末?!なんて言われてしまうと、若干気が遠くなる思いです。こんなに厳しいロックダウンをかけているのに、そんなに時間がかかるのか。。。そもそも感染があまりにも広がってしまったことでこうなることは既に決まっていたのかも。。。こうなったら「気温が上がったらウイルスが消える説」を信じたくなってしまう(無理だと思いますが)。。。
自分の身に降りかかっていることなので、今後もしっかりウォッチしていきたいと思います。
*冒頭の写真は、コロナウイルス対策委員会のスポークスパーソンを担当する、Doctor Fernando Simón。今日の午前中、ビデオ通話を通じて中・高校生の質問に答える模様が中継されました。Fernando Simón氏は、モザンビークやブルンジといったアフリカ諸国で感染症対策に従事していた感染症のスペシャリストで、スペインでコロナウイルス感染者が認められた初期から、スポークスパーソンとして(対策委員会ができる前から)毎日定例会見をしていました。
「毎日話しているから声がガラガラになっているのかな?」と思っていたら、3月の末に彼も感染者になってしまいました。そして、つい先日陰性が認められ見事復活!話し方も穏やかで「優しいおいちゃん」という感じですが、現状を適確にわかりやすく説明してくれるので信頼できる、というのが私の印象です。