![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/76747169/rectangle_large_type_2_995a37b4795f049382f1cbcfcabc8bbd.jpeg?width=1200)
【真珠湾攻撃】陥れられた日本11
🔴情報源の諸説2
スパイによる通報説2
別個に活動していた二人のスパイの情報から、ルーズベルトは日本の真珠湾攻撃を事前察知した、という説である。
![](https://assets.st-note.com/img/1650332151835-3pT9oZL3iX.jpg?width=1200)
●ゾルゲ通報説2
![](https://assets.st-note.com/img/1650332115826-vKG4BavwTt.jpg)
オドンネルの記事は、赤狩りをおこなう議会の非米活動委員会に関する報道の一環としてなされたものであった。
記事の主旨は、この文書が国務省がかつて真珠湾攻撃の情報と引き替えにソ連と取り引きをしたことを裏付け、国務省内に共産主義者がいたことや、取り引きを隠蔽するために真珠湾攻撃の情報が隠されていたことを暴くという点にあった。
記事では非米活動委員会がこの文書を調査するだろうと書かれているが、実際の調査ではそのような文書は発見されなかった。
ゾルゲが関係するもうひとつの説に「アメリカからロシアに帰るソ連船が機動部隊と遭遇することを予め日本側に知らせていたのではないか」というものがある。機動部隊の行動をソ連が知ったのはゾルゲの報告に違いないという推理である。(エドウィン・レートンの『太平洋戦争暗号作戦』)11月29日に「サンフランシスコを出て極東に向かったソ連船に遭遇する虞れがあるとの情報が着たが今日まで何もなかった。」(『戦史業書ハワイ作戦』)レートンは日本の機動部隊に遭遇するかもしれないことを、ソ連が予め知らせたのではないかと推理を打ち出した。だとすれば機動部隊の任務は真珠湾攻撃であることをスターリンは知っていたということになる。レートンはこの船をサンフランシスコを出港したウリツキー号であったと特定している。アメリカ側から積み出された貴重な兵器を積んでおり、スターリンは日本と揉めて貴重な兵器を失いたくなかったのではないか。また米からもたらされた、41年6月のドイツの攻撃の情報の返礼として、真珠湾に向かう日本機動部隊の情報を教えたのではないだろうか、という説である。
阿川弘之の『山本五十六』に「南雲艦隊は12月6日、第三国の行逢船を認めた。(中略)もし、何処かへ、無電で機動部隊の動向を通報するような徴を見せたら、この船はおそらく、二、三分後に海底へ消し去さられてしまったに違いない。」と言う文がある。
今野勉はこのレートンの説に対して、遭遇を回避するのであれば船の出航を遅らせるか、航路を変えるか引き返せばよく、武器貸与法で支援を受けていたアメリカではなく日本に情報を流すのは不合理とした。