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ネットワークスペシャリストの勉強の仕方(働きながら頑張る3ヶ月プラン📖)

はじめに

この記事では、ネットワークスペシャリスト(以下、NW)の私の勉強方法と合格体験記的な感じで記載させていただきます。

NWは情報処理推進機構(IPA)が実施する高度情報処理技術者試験の一つで国家資格です。基本情報処理・応用情報処理の上位資格にあたります。

私は仕事でも生かしたかったのと、年に1回しかない試験なのでだいぶ念入りに準備して8割を狙いました。なのでギリギリ合格を狙いたい人にはちょっと勉強しすぎかもしれません。具体的な点数は忘れましたが、大体8割でした。

ネットワークやインフラのエンジニアさん、IT関係の資格が欲しい方のお役に立てれば幸いです。

この記事は、stand.fmでお話した内容のnote版です。多少の齟齬がありますが基本は同じ内容です。よろしければ併せて是非聴いてください!

前半

後半


私の勉強前のスペック

試験勉強する前の私の状態はこんな感じです。

・基本情報処理・応用情報処理・データベーススペシャリスト保持
・システムエンジニア経験3年
・実務ではあまりネットワーク・インフラは触らない

ネットワークにつよつよの上司は選択式のIT基礎じゃなけでば普通に合格できそう等をおっしゃっていましたが、私はそんなレベルのわけはなく・・・


私が勉強に費やした時間

断っておきますが、勉強時間は人によるとしか言えません。過去問1回分を一周してみて、復習含めてどれくらい時間がかかるか確認してみるといいと思います。

最初の1ヶ月は平日は朝とお昼休みで合計1時間、2、3ヶ月目は平日の朝に1時間とお昼休み30分、土日はそれぞれ5時間ほど。

できなかった日もあるので、1ヶ月4週間として160時間です。

・平日のみ勉強した最初の1ヶ月
平日1時間 × 5日 × 4週間 = 20時間
・平日・休日ともに勉強した期間(2ヶ月目、3ヶ月目)
平日1.5時間 × 5日 + 休日5時間 × 2日 = 17.5時間
17.5時間 × 8週間 = 140時間

意外と勉強してますが、毎日で考えるとそこまで勉強していた感じではないので、続けることって大事ですね💪

「ネットワークスペシャリスト 勉強時間」で調べると、ネットワークあんまり分からなかったけど50時間とか60時間とかそのくらいで勉強してわりと余裕持って取得したと言う方々がゴロゴロいますので自信無くしますね。

私あんなに頑張ったのに・・・と落ち込みますが、人生そんなもんだと気にしないことにしました。
適当に数字操作して30時間で取りました〜と言うこともできますが、そんなテスト前にめっちゃ頑張ったけど勉強してない詐欺をするのは高校生で終わらせようと思います。

実務の役に立つ?

試験の前後とか試験後では、ネットワーク関係では以下のような業務をしていました。

・誰かの開発環境のインフラ系のトラブルシューティング
・L2スイッチの構築
・ファイアウォールの構築(簡単なやつ)
・SND(Software Designed Network)の設計・検証

試験で勉強した基礎知識的なところは、正直知らないと実務では話にならないレベルでした・・・

セキュリティ的なところと深く関係してくるので、セキュリティ系の仕事をされる方も勉強しておくと良いことばかりかと思います。
ルーティングプロトコルあたりは大規模ネットワークでないと私に関してはあまり実務で使わないレベルのものが多かったです。
試験対策としての午後の論述の仕方とかは正直慣れの部分が多くて実務の役に立つかと言われると微妙ではあります。


試験内容

基本的に年に1回、10月の第3日曜日に試験が実施される国家試験です。

ネットワークエンジニアやインフラ系エンジニア向けで、、ネットワークに関係する固有技術を問われ、午前は4択の選択式問題、午後は記述式の問題形式になっています。

大体毎回1万人ちょっとの方が受験して、合格率は15%いかないくらいです。令和元年だと14.3%だそうです。
合格率から難関と思われがちですが、合格の点数は6割ですし、別に受かるまで勉強して何回も受ければいいだけなので個人的には頑張ればいいじゃんと感じるんですけど、多分問題は年に1回しかないと言うことですかね。
だいたいみんな、8月頃に申し込みをして、やる気が続かず10月の試験を迎えて不合格になり、じゃあ来年となるほどやる気が続かないんだと思います・・・。

午前Ⅰ(9:30-10:20:50分)

応用情報技術者試験の午前問題から30問が出題されます。4択選択式の問題で過去問さえ10回分程度完璧にしておけば必ず通過できます。

他の高度情報資格もしくは応用情報技術者試験ですでに午後1通過している場合、2年以内は申請により免除されます。午後1の通過しておけばいいので、その試験に合格している必要はないんです。

免除ではない場合、最低でも午前1だけでも合格しておいて次回がんばると言う戦略もアリかなと。

午前Ⅱ(10:50-11:30:40分)

ネットワーク関連をメインとした4択選択式の問題が25問ほど出題されます。大体7割くらいがネットワークの分野で、残りは半々でセキュリティ分野とその他であることが多いです。

ネットワーク分野にに関しては午後の出題の基礎となるものばかりなので、わからなかった問題はしっかり内容を理解しておくといいと思います。

午後Ⅰ(12:30~14:00:90分)

大問形式で3問中から2問を選択して回答します。午後は午前と違い、記述式の問題がでてきます。

午後Ⅱ(14:30~16:30 :120分)

問題が2問出題され、そのうち1問を選択して解答します。

2時間も1つの問題に?と思うかもしれませんが、試験問題が10ページ以上にわたり、ネットワーク構成図や説明文もガッツリあるので、じっくり考えていると以外と時間がないです。


具体的な対策

午前問題は10回分、午後問題は6回分の過去問と参考書を用いて学習していきますが、過去問は最新2回はとっておいてください。試験の1ヶ月前の進捗確認と前日の予行練習で用います。

午後問題については、苦手だと思った分野の問題も追加で使うことがあります。

最初に言った通り、私はネットワークに関してはほぼからっきしかつ、8割を狙っているのでちょっと頑張りすぎかもしれません。
事前知識に自信がある場合はネットワークの基礎勉強を削って過去問も半分の回数でも大丈夫だと思います。実際に解く時間も復習にかける時間も少なくと済むと思うので、半分以下の時間でも多分なんとかなります。

なお、復習は必ず行ってください。解いた問題のうち、自信のなかったものに関しては必ず

・次の日
・1週間後
・3週間後〜1ヶ月後

にもう一回やってください。解けなかったもう一回理解してください。

解きっぱなしが一番無意味です・・・。

1ヶ月目

最初の1ヶ月は基礎を詰め込んで、午前問題を一周します。2ヶ月目以降は復習のみになるよう計画してください。

ネットワークの基礎

いきなり問題解き始めると何から手をつければ状態になりがちですし、ネットワークは割と段階を踏んで勉強していった方が理解できます。

CCNAとは、ネットワーク関連機器メーカーのシスコシステムズが実施する、ネットワークエンジニアの技能を認定する試験です。が、この基礎の本はCCNA以前のネットワークの基礎知識を習得するのに非常に易しくてわかりやすかったです。
シスコ製品特有の用語とか機器の名前とかはそこまで書かれておらず、汎用的な部分で構成されていたと記憶しています。

そして、この後のネットワークスペシャリストの試験を意識した基礎知識のインプット&過去問+解説としてこの参考書がよかったです。

(なんか自動生成が何回やってもうまくいかぬので画像リンクで・・・)

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト 2020年版

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電子版で過去問全て問題と解説が手に入ります。
過去問は、基本的に試験を主催しているIPAのWEBサイトにてダウンロード可能ですが、解説はほぼありませんので一冊あるととても便利です。

午前Ⅰ問題対策

残念ながら、午前Ⅰ試験が免除でない方はできるだけ労力をかけないで過去の問題を8回分ほど解いてください。

午前問題の演習でおなじみのサイトです。
ネットワーク分野とセキュリティ分野に関しては、解らなかったら調べて理解していくのがいいですが、それ以外に関しては「ふ〜ん、こういうもんなんだ」程度でいいです。同じ問題がでた時に正解できればOKとしてください。

午前Ⅱ問題対策

基礎勉強と並行して、午前の問題をひたすら解いて答え合わせ、わからないところは調べて理解するを繰り返します。午後Ⅰと同様に8回分です。

過去問をそのまま使うのでもいいんですが、このサイト使っていました。

辞書的に使えるオススメの書籍として以下をどうぞ。

入門編でも全部読み込もうとすると文章量も意外と多くて眠くなったので辞書的に使う程度でした。

2ヶ月目

午前問題はとりあえず復習にシフトして、午後問題に手をつけていきます。

基礎の勉強で紹介したこちらの教科書で過去問を1週間に1回分のペースで解きます。選択問題でも両方やってください。そして解いた次の日と次の週に必ず復習として解き直しします。

なので、普通に解こうとすると

午後Ⅰ問題
大問形式で3問中から2問を選択
試験時間は90分なので、試験時間換算で45✖︎3分で135分

午後Ⅱ問題
大問形式で2問中から1問を選択
試験時間は120分なので、試験時間換算で120✖︎2分で240分

と言うことで1年分解くだけでも375分(6時間ちょっと)かかります。ひええ。

考えてみたけど本気で分からない、これ以上考えても解ける気が全然しない場合は時間内でも打ち切ってしまっていいです。


そしてこれらを解いた後に、

・答えを見ずに、気の済むまで考え倒す
・そのあとは、マスタリングTCP/IPなどの辞書的に使っている参考書を片手に気の済むまで考え倒す
・その後に回答と解説を確認
・理解できなかったら、関連情報や参考書を片手に気が済むまで考え倒す

これらのことを時間無制限でやります。なので実際かかる時間はとても人によります。

知識がなかっただけなのか?そもそも知っていても解けなかったのか?
その辺りを気の済むまでしつこく考えます。

過去問についている解説でいまいち理解できなかったら、こちらのネスぺの○○シリーズの参考書がオススメです。

(ここもAmazonリンク自動生成がうまくいかなかった・・・なぜ・・)

ネスペR1 - 本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説

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1年ごとにしか収録されていませんが、すごく説明も分かりやすいですし図が多いです。ただ、数年分揃えようとすると1冊3000円くらいするのでちょっと痛いんですよね。

でも理解できるということになら数千円くらい払っても全然安くない?と思って4冊くらい買い込みました私は。


3ヶ月目

試験の1ヶ月前

残り1ヶ月なので、試験まで1ヶ月切ったところで本番の予行練習のつもりで試験時間に沿って2回前の過去問を解きます。選択問題でどちらを選択するか?もその場で取り組んで決めてください。

解いたらいつも通りに理解、復習の流れで大丈夫です。

ここで明らかに1ヶ月後の試験で解けるようになっている気がしない場合は、知識量の不足か理解の不足かどっちか判断してみてください。

知識量の不足である場合でも、今までも見たことあるが単純に覚えてなかったという場合はあまり気にしなくていいです。(これから覚えていくだろう事項なので)

知識量の不足で新出のことばかりに感じた場合、今まで解いてきた問題と関連性が本当にないのか午前問題を含めて今一度確認してみてください。それでもやっぱり新しい問題に感じた場合は、過去問演習用に確保していた問題以外で類似問題を探して来週からの演習に組み込んでください。(詳細はこのあとで触れます)

あんまり類似問題の存在しないなぁと感じた場合は、参考書の関連情報をざっと読んでみたりしてその分野の理解を深めるといいと思います。

理解が足らない場合は、もう一回今まで解いた問題の理解度を確認して復習をもう一回分増やしてください。

試験の3週間前〜2週間前

復習をメインに起きつつ、2ヶ月目の半分の量目安でいいので新しく過去問を解いてください。その時に選ぶ過去問としては以下の通りです。


・試験1ヶ月前の予行練習で選択しなかった問題(午後1、午後Ⅱともに1問づつ)※必須
・試験前日の予行練習で選択しない予定の問題(午後1、午後Ⅱともに1問づつ)※必須
・復習をしていく中で苦手だと感じた分野の問題
・試験1ヶ月前の予行練習で演習が必要と感じた分野の問題

試験1ヶ月前の予行練習ではその場で選択問題を決めましたが、試験前日の予行練習では問題をざっと確認して前日にどの選択をするか決めておきます。

理由としては、できるだけ直近の過去問を試験の予行練習で使ってより本番に近い形にしたいという反面、直近の試験の出題されるトレンドを知りたいからです。
私の頃だと、SDN(Software Designed Network)が出そうだなぁというのがあった気がします。で、実際出ました。

試験の1週間前

新しい問題は取り組まずに、今までやった問題を復習するに留めます。

試験の前日

試験のつもりで、1回前の過去問を解きます。

万が一、点数足りてなくても気にしないでください。めちゃくちゃ運が良くて、今までやった過去問とほぼ同じ問題が出たら合格確定です。

とりあえずその日はその日に解いた問題の回答の確認と理解で寝ます。

試験の当日

注意事項をいくつか。

試験会場は大きめの大学とかの場合が多いので、時間にはだいぶ余裕を持ちましょう。当たり前ですが。

お昼休みは1時間ありますが、どの試験も20分前に着席(早すぎ)と指示されます。

そうするとお昼休みは実質40分しかないので割と悠長にランチで外に出ると慌てます。上で述べたように、試験会場も広めの大学などが多いので、お弁当か事前に来る途中のコンビニなどで購入しておくのをオススメします。

私はなぜか寿司屋に行き、なかなか食事が出てこず会計も待たされて冷や汗書きました。


終わりに

ネットワークスペシャリスト、なんだかんだ持っていると一目おかれます。

私のようなそこまでガッツリとネットワークを触ってこなかった人でも、ネットワーク関連のトラブルとかインフラを触る時に結構役に立ちます。

日頃から仕事でネットワークエンジニアなどやられている方だったら、ちょっと勉強すればいいくらいだと思いますので、ぜひチャレンジして欲しいです。

どうでもいいんですけど、なんで情報処理の試験ってローマ数字で午後Ⅱとか午後Ⅰとか表記するんでしょうね。ドラクエかよ。



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