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大手未経験からITベンチャーに入ってみた14週目

大手未経験からITベンチャーに転職して実働3ヶ月が経ちました。転職した当時、とりあえずGWまで頑張ろうと思っていましたがその第一目標は達成することができました。現職は試用期間が6ヶ月ある為、まだ本契約に辿り着けるかは予断を許さない状況ではありますが、自己採点するならこの3ヶ月の自分の働きぶりは80点ぐらいつけても良いかと思います。そんなに無理することもなく、周りとの連携を意識しながら、その中で会社を確実に良い方向に変えて行くような働きもできている。ひとまず自分にお疲れ様といいたいです。

社会人になって初めてのGWも緊急事態宣言

私の前職では店舗でも、物流でも、本社勤務でも、年中無休のシフト制でした。その為、GWを一般的に連休として過ごすのは実は社会人になってから初めてです。(前職では閑散期に同じような連休に入るルールがありました)。できることなら家族の地元に帰省してゆっくりしたかったのですが、このコロナ禍の緊急事態宣言もあり千葉で大人しく過ごすことにしました。とはいえ、山登りしたり釣りしたり人混みを避けたレジャーは楽しみ、そこで思ったのはこんな大自然の中でも仕事ができるのがこの業界の良い所だということです。正直、リモートワークに関しては別にIT業界じゃなくても全然問題なくできると思うのですが、少なくとも前職の現場では考えもしない環境なので将来は釣りしながら仕事とかできたら良いなーとワクワクしたりもしました。いずれにせよ、自由に働くには結果を出してそれなりの立場になることです。当然ながら専門知識はまだまだ足りないので連休中もネットワークの学習やプログラミングもして過ごしました。

3ヶ月経過時点で会社の評価がなかなか良い

現職では毎月1回評価面談があり、方向性のすり合わせや困っていることを経営陣に伝える機会を頂いております。過去2回でも高評価を受けていたのですが、3回目の面談はこれまで以上に高い評価を受けることができました。私は32歳なんですが、この歳になっても実力が認められるのは素直に嬉しいですし、モチベーションも上がります。何より嬉しいのは、私の評価が高い=前職の評価も高くなることです。良い会社だったんですね、とか言われると自分が評価されるよりも嬉しい不思議な感覚になります。私も前職では管理職でしたが部下を認めるのって大事だなと改めて実感しました。

で、何故ここまで評価が高いのかと改めて自己分析をしてみた所、大体以下に集約されるのだと思います。

・未経験業種の仕事内容に対して上司に負担を掛けずに勝手に学んで成長している。
→例えば、クライアントとの過去のメールのやり取りを初日に全て把握したり、わからない案件にも進んで手を挙げてググりながら何とか対応したり、毎日2時間は学習したりで上司の見えないところで着実にスキルを上げていきました。

・ホウレンソウが適切な頻度、タイミングでできている
→これは大企業で管理職をやっていた経験が大きいです。大企業ではホウレンソウできないと爆死しますし、ホウレンソウされる側を経験しているとどういうタイミングで実施すれば上司が働きやすいかが手にとるようにわかります。

・スピードにこだわっている
→最悪でも指定された期限の1日前には絶対に仕上げて報告するようにしています。即できるようなことは基本的に即実施します。その積み重ねが仕事が早いという印象を決定づけます。単純に仕事のスピード自体も効率的に実施するよう色々考えてはいますが、それ以上に誰よりも早く出社して自由時間を取るようにしており、スケジュール的に厳しい場合は誰にも邪魔されない朝の自由時間に集中して仕事を終わらせています。

・年功序列で礼儀を意識する
→大企業出身だからとか、年齢が自分が上だからとかいうプライドはそもそも持ち合わせておりませんが、自分が一番下だという意識で礼儀正しく周りとやり取りをする、雑用は進んで取り組む。例えば、外線は誰よりも早く取り続けているし、誰でも対応できるような案件は当然自分がやります。

・会社の課題となっていることを進んで解決する
これまでの社会人経験で解決できるような課題はすでにたくさん解決しています。例えば、マニュアルの整備や会議の進行方法を改善するために自身がファシリテーターをやる、等です。普段の業務もそれなりに忙しいですが、緊急ではないが重要な仕事を必ず同時進行で日々進めるようにしています。これに関しては勝手にやらず、上司にこうした方が良いと相談して承認をもらって進めています。このような姿勢は主体的に課題を解決できるという印象を与えます。

正直、前職の厳しい出世競争やハードワークに比べればまだまだ余力を残してのこの評価を受けれているのは自分でも過大評価だと思っています。本当はまだまだできます。一方で100%全力を出すと結構体力的にも精神的にも辛いです。今みたいにある程度余力を残しているぐらいが休みの日に自己育成もできるし、丁度良いのかもしれません。

専門知識を養うのにやはり実務に勝るものはない

私はプログラマーではないので実際に手を動かしてコードを書くことはそんなに無いのですが、それでも商品のバグが起きたり、ネットワーク不良が起きたりした場合は自身でログを読み原因を特定します。エラーの内容から原因を仮説して解決していく経験を日々積んでいくことで確実に専門スキルも高くなっていると感じます。資格勉強で色々な知識を学習していてもやはり実務に勝る経験は無いなと感じます。なので、コードを書くエンジニアを目指している人はやはりPFを早い段階から作り、バンバンエラーを出してそれを解決して行くことで仕様を理解するべきだし、なるはやで就職してやらざる得ない環境に身を置くことが大事だと思います。私もこのような時に極力先輩方に聞かないで独力で解決するようにしていますが、自分で考えるのも本当に大事です。だから、スクールで決められたカリキュラムを学んだり、すぐ質問できる環境、ってのはあまり実力が付かないのだとも思います。スクールに行くなら初心者誰でも歓迎ってところではなく、ある程度スパルタの着いていければ未経験の中では上位のスキルが付くようなところが良いでしょう。個人的にはランテック、やんばるエキスパートの印象が良さげです。テックキャンプ だけは本当にオススメしません。

SESは案件ガチャ、自社開発も内定ガチャ

未経験からエンジニア転職に関してはかなり厳しい状況になってきたと言われることも多くなってきました。それは主にテックキャンプ卒の残念な志望者が淘汰されていることが大きいのかなと思っているのですが、実際テックキャンプ卒でも凄い努力でしっかり自社開発から内定もらっている人も見かけます。(そういう人は大体テックキャンプ卒業後、他のサロンやスクールに入っているのが気にかかりますが。。)。しかし、そんな優秀な人たちのその後を追っていると意外と苦労している事も多いです。それはスキル的に問題があるのではなく、入った企業が面接で言っていたような環境ではなかったパターンです。

よくSESは案件ガチャがあり開発経験を積むことは難しいと言われますが、実際未経験で入社しても仕事がないのが現実だと思います。そして、界隈では自社開発企業こそが至高だというイメージが強いです。しかし、実際自社開発企業もかなりガチャ要素が強そうです。例えば、自社開発もやってるSESで結局ロースキル派遣に回される、開発経験は積めるけどあまりに環境がブラック過ぎて毎日深夜までコード書いているのが当たり前(当然薄給)とか。正直、これを回避するのはかなり難しいと思います。実際に働いている人とコンタクトを取れれば一番良いですが、余計な事したら内定貰えないかもしれないし、強気に待遇の交渉をできるのは余程モテる人だけです。ひとつだけ言えることは自分を安売りしないことです。自社開発に内定を貰えるような人は複数内定を貰える人も多いと思います、それならしっかり条件を交渉して応じてくれる方を選びましょう。多少の交渉をして応じてくる企業は大事にしてくる可能性が高いはず。ビジネスマンなら交渉に強くないとダメですよ。私もそれで当初の年収からプラス60万してもらえました。

育てる気がないなら、未経験から採用しなければいいのに

これ本当に思いますね。採用するだけして、あと放置みたいな事して辞められるぐらいなら最初から未経験から採用しなければいいのに。未経験から入れるのは基本中小ベンチャーになると思いますが、その採用にいくら無駄金掛かっているかコスト換算できてなさ過ぎるというか。数うちゃ当たるって感覚なのかな。。というか、自社開発で実際に内定もらっている人って恐らく未経験の中でも相当な優良物件なのでちゃんと育てて欲しいです。そもそも、本当に仕事ができる人ってのは、なるべく自分は体を動かさずクリエイティブな役割に専念して利益を最大化します。部下を教育する気がない社員しかいない企業なんて所詮その程度、上場なんて夢のまた夢、未来は見えています。実際、忙しくて育てる暇がないとか言ってきそうですが、その考え方から抜けない限り、一生無駄な忙しさから解放されることないですから。

IT業界こそマネジメント体制の強化をするべき理由

私が似た境遇としてウォッチしている鉄道会社からSESに転職して年収300万下がった人がいるのですが、その方がITスキルを蓄えた後元の業界に戻ってIT化するのも良いかなって言ってるのに100%共感しました。私の転職理由もその側面が大きく、前職の業界をIT化するために転職しましたし、実際リアル店舗向けの新規事業にしっかり携わっています。以前も書きましたが、前職にはジョブリターン制度というのがあり、転職した後も戻ることができます。私はどうせならベンチャーで会社を大きくしていきたいので戻る気はないのですが、恐らく今後、IT業界に私や鉄道くんみたいな属性の人は増えて行くと思います。

文系大企業や政府系組織がDXを実現しようとした時、外部のIT企業に任せても業界知識がないからうまくいかないし、自前でやるのもノウハウがないからうまくいかない。となれば、IT業界から人材をヘッドハンティングして業界の実務経験を積ませるか、自社の人材にIT業界で経験を積ませるか、のいずれかが最も良いやり方になります。もちろんコンプラ的にそれを目的に企業側が転職をさせることはできないですが、いつでも戻れる制度があればより積極的に異業種転職することが可能になりますし、IT業界よりも前職の方が待遇が良ければ出戻りしてDX担当を担うようなキャリアを歩む人もどんどん出てきておかしくない。そうなって来た時に、IT業界自体が今みたいに他業界からの転職組を冷遇しているようだとせっかくの優秀な人材を定着させることはできません。今は人生逆転するためにエンジニアに!みたいな人が多いですが、今後は他業界からスパイ的に転職してくる優秀な人材も増えてくると思うので、そういう人をしっかり定着させる為にもっとマネジメントのレベルは業界全体として上げて行くべきだと思いますし、私自身も自社の教育、福利厚生などの環境整備は日々行って参ります。DXとはIT業界がもたらすものではなく、他業界がIT業界を食う可能性もあるということをちゃんと考えておくべきでしょうね。


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