大手未経験からITベンチャーに入ってみた1週目
2月からついにITベンチャーでのキャリアがスタートしました。30歳を越えて、未経験でIT職種への転職+大手からベンチャーへの転職、というのは中々にレアな立ち位置だとは思うのでざっくばらんに毎週末に書いていきたいと思います。ITに、ベンチャーにそれぞれ興味がある方は参考にして頂ければ幸いです。
私がどんな仕事をしているのか
私は通販のマーケティングツールを開発、saas展開している設立8年目のベンチャー企業でいわゆるサポートエンジニアとして入社しました。売上は大体3億、従業員は私含めて9人で、通販でのノウハウを新たにリアル店舗や他の業態に発展させて行こうとしている段階です。私の当面の業務としては取り扱い製品の技術的な事を網羅し、顧客からの問い合わせに応えたり、営業に参加し技術的な提案をしたり、追加機能の起案と仕様書の作成、開発企業と連携しての商品開発、という所になっていきます。何らかの言語を深く追求していくというよりは、インフラ全般の知識と各通販プラットフォームやカートシステムとの連携に必要な多岐にわたる知識が必要で必死に勉強している最中です。
この仕事に転職した経緯
以前に書いたか分かりませんが、この企業を選んだ最も大きな理由としては、マーケティングを自動化するというプロダクトが私の転職の目的と合致した為です。私の転職の目的は小売業界のIT化、です。特に店長時代に売上対策をするに当たって、様々な数字を調べるのに凄く時間が掛かり本当にストレスを感じていて、恐らく小売業界ではユニクロさんに次いでIT化がされている前職ですらそんな状況なら、普通のスーパーとかもう大変な状況何だろうなと、なんか使命感を感じてしまったわけなんです。今いる会社は丁度小売では無いですがリアル店舗向けのそのようなツールを販売し始めていて、ゆくゆくは小売業界に対して自分が作りたいプロダクトを開発できるかもしれないと考え決めました。通販自体も前職で経験があるので、即戦力として親和性が高いのも高ポイントで転職活動の初期の初期だったのですが迷い無く活動を終える決断をすることができました。
1週間どんな感じだった?
さて、今週月曜日が初出勤だったわけですが、主に主力商品の仕様と顧客からの問い合わせに対する知識を習得していた1週間でした。直属の上司がまさかの体調不良で欠勤する等の逆風もありましたが、そもそも顧客対応に関しては過去のメールのやり取りを見れば法則性等を見出すことはできたので、自分で勝手に勉強し、これなら対応できるから全部自分に振ってくれって感じでアピールしていた感じです。あとはとにかく自社の人や関連会社の人へのご挨拶回り。インフラ周りとマーケティング、通販用語を業務外でひたすら勉強していた1週間でした。
未経験→サポートエンジニアのギャップ
一般的なフロント、バックエンジニアとかとは根本的に違うのでとにかく入社してみないとわからないことが多かったのですが、特にギャップを感じたのは外部サービスと自社サービスを連携させるインフラ的な知識の幅広さです。ここで何を書けばいいのかわからないぐらい知識が足りないのですが、通販業界と言っても大小様々なECサイト構築プラットフォーム、カートシステム、はたまたGAのような分析ツールがあってそれらが複雑に絡み合って通販サイトは運営されています。当然サーバー、データベース、DNS、メール関連(SPF、DMIK)、HTML、javascript、外部API、等全般に渡る知識が必要で、入社時覚えることが山ほどあると言われた通り、本当に山程勉強することがあるわけです。しかも、これらのことをしかも企業同士で連携させる事例はネットにもほとんど教材が無いんですよね。言うまでもなく、プログラミングスクールで学んだことなんてほぼ役に立っていない中で自分でとにかく断片的な知識を合わせて仮説を立てて、それが合っているかどうか上司にまとめて一瞬の隙をついて確認する作業の繰り返し。
大手→ベンチャーのギャップ
これは意外と無かったですね。もっと大変かと想像していましたが、先輩方の働き方を見ても、正直前職の仕事の方がハードでした。もちろん、待っていても誰かが教育してくれるわけでは無いですし、仕事が降ってくるわけではないのですが、そこは前職も同じでしたし、逆に言えば自分のペースで好きなように働けるというのは魅力としか思わないです。そして、これは一番のメリットですが、大手には本当に無駄な仕事(無駄な報告、会議、稟議申請、等)がたくさんあるのですが、それが激減していることです。社長とざっくばらんに話せる環境なので、意思決定も早く、上司の顔色も伺う必要も基本的にはなく、自分のやるべきことに集中できる。唯一、大手の方が良いなって感じたのは、マニュアルが全く整備されていないこと。これはIT特有だと思うのですが、技術畑の人はその専門性を独学で苦労して養ってきたこともありそれを誰でもできるようにするような動きは基本的にしないので、後世の社員にも同じように苦労しろって考えている気がするんですよね。でも経営陣からするといちいち教育する負担が大きすぎるので、できるだけ制度化したいわけです。私もこれから入ってくる社員には即戦力になって欲しいので、とりあえず最初に任されているミッションは自分が知識を習得しながらそれをマニュアル化すること、さらに言うと顧客用のマニュアルの精度も上げ問い合わせを少なくすること。やってやろうという感じです。
転職して後悔なんてあろうはずがない
年収は750万から400万に下がりました。しかし、400万あれば結婚してても正直余裕で生きていけます。私は都心まで電車1本、1時間掛からない地区に住んでいますが、2DKで駐車場込家賃5万です。たまたま、前職の株がこの10年で爆あがりし続けていることもあり、私の資産は同年代の中でも上位5%以内ぐらいはあるらしく、お金にも興味はない。となれば、仕事に求めるのは刺激とやりがい、です。前職もやりがいはあったが、私には会社が大きすぎた。自分の代わりとなる優秀な同期は腐る程いましたし、私があの巨大組織で自分のやりたい仕事をできる可能性は、1%ぐらいだったろうし、そのためには家庭を確実に犠牲にしなくてはいけなかった。それが、ベンチャー環境ならせいぜい数十人分の数人になればその裁量を得ることができる。責任は負わないから失敗しても家庭を失うこともない。こんなに良い環境があるだろうか?
ベンチャー→大手か大手→ベンチャーか?
まだ1週間で決め付けるわけには行かないですが、大手企業には大手企業の良い部分はたくさんあると感じています。やはりベンチャーの社員、今回の某TECHCAMPの炎上を見てても、ちょっと常識ない人が多いと思います。その辺の教育は大手ならしっかりやってくれるし、何よりある程度の蓄えを得ることで自分の人生を安全に決めていけるようになるわけですね。そして、やはり現状大手の方が優秀な社員が多いのでそのような環境でガッツリ社内競争に揉まれるのは、これは人間を大きくするのは間違いない。なので、あくまで現時点ではですが、新卒で大手→ある程度やったらベンチャーでポストを狙いに行く、というのは完全にたまたまですがかなり良い選択だったのではないかと思います。逆に新卒でベンチャーはどうかというと、給与の面とかで自己肯定感が得られにくいので実際スキル的には凄く身についても人格が誤った方に行ってしまう気もする。まあ、一長一短なのでよく考えた上での決断ならどちらでも構わないとは思いますが。
ITとマーケティングを平行して勉強していきます
最後になりますが、ITだけじゃなく、この仕事はWEBマーケティングのことをかなり勉強しないといけません。ITとマーケティングを平行して勉強していくというのは本当に大変ですが、やりがいではあります。会社自体はゆっくり見守ってくれるスタンスではありますが、最短でスキルを高めていきたい。その辺の事も来週から書いていけたらと思うので、宜しくお願いします。
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