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父が手術をした。

10年前に大動脈解離で
突然倒れた父。

奇跡的に一命をとりとめ
以前と同じと言わないまでも
元気に過ごしてきた。

ただ、突貫工事のようにした手術だったから
また胸を開き
他の血管も処置しないといけないと聞いたのは一昨年。

本当は去年手術をする方がよかったらしいけれど
父が首を縦に振らず、気が付けば今年になった。

そして、定期検査でいよいよこのままだと
いつ破裂するか分からない待ったなしの状態になり
今年の夏に手術が決まった。

連絡をもらいびっくりし
急遽6月終わりに帰省した。

父は入院前の待機期間中
自宅で会うことができた。

見た目は元気そう。
だからこそ手術に躊躇していた父だけど、
これでまた突然のことがあったら…

そっちの方がよっぽど怖い。

弟夫婦も駆けつけて
みんなに応援されて
父も前向きになってくれた。

7月下旬。

7時間に及ぶ大手術。
お父さんがんばれとエールを送ることしかできないけど、
家族みんなで応援した。

「お父さん、がんばったよ。
手術無事終わりました。」

と数日前、母から連絡をもらった。

ああ、よかった。

親が年をとるとはこういうことか。

介護がはじまっているわけじゃないし、
「こういうことか。」と言えるような段階ではないだろう。

けれど、
20代では考えてなかった
30代では少し感じたけどまだ遠い未来と思っていたことが
今はすぐ近くに親の老後、そしてその先の死が
確実に近づいていると感じた。

人は年を重ねる。

命は有限。
いつ寿命が終わるは誰にも分からない。

だからこそ、
今を大事にしたい。

いや、こんな薄っぺらい言葉が言いたいわけじゃないんだけど。

でも、
目の前の人を大切に
自分も大切に
生きているだけでまるもうけ(さんまさん)
を言葉だけじゃなく
心底感じて生きていきたい。

父の手術は半年後また行う必要がある。

今回充分がんばっている父に
「お父さんがんばって」とは今はまだ言えない。

その変わりいろんな会話をしよう。

こういう時こそ
たくさん聞こう。

コーチングで聞くを学んできたのに
両親に対してはあまり意識したことなかった。

今回のお盆には両親の話をたくさん聞こうと思う。




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