デザインとマネジメントどっちとる?新米マネージャーの半年とこれから。
みなさん、こんにちは!
今日の記事はいつもとは一味違って・・・なんとついに!弊社デザイナーのアドベントカレンダーとしての投稿です。ふふふ!
エイチームライフスタイルアドベントカレンダー2018の5日目は、株式会社エイチームブライズのnishitail(@nishitail)が担当します!
今回は、悩み多き「デザイナーチームのマネージャー」としての記事を書いてみたいと思います。この記事を読んでくださっているということは、多少なりともマネジメントにご興味があったり、絶賛「デザイナーとしてのプレイヤー力」と「マネジメントスキルの向上」の間に課題感がある方なのかな?と思っています。
僕も、今年の5月にデザインチームのマネージャーにアサインされたばかりで、悩み倒している最中です。考え方やアプローチの方法として参考になればと思います、是非読んでみてください。
<< 目次 >>
◼️デザインチームのマネージャーになって、感じた不安
◼️designScrambleでCDOの背中をみて考え方が変わったこと
◼️デザインマネージャーとしてこれからチャレンジしていきたいこと
【発散】デザインチームのマネージャーになって、感じた不安
まずは当時の僕の考えや、感じていたことを発散してみたいと思います。共感いただける方がいたら嬉しいな・・・飲みに行きましょう・・・。
今年の5月に初めてデザインチームのアシスタントマネージャーにアサインされてから半年ほど経ちますが、一番最初に感じたのは「認められて嬉しい!けどめっちゃ怖い」という感覚でした。
何が怖かったのでしょうか?当時はクリアになっていなかった不安が、今だと言語化できるように思います。
◼️新米マネージャーの不安
・今でさえプレイヤーとして未熟なのに、手を動かす機会が減ることでさらにパワーが落ちるんじゃないか?
・デザイナーとして未熟な僕にみんなをまとめる力があるのか?
マネジメントやPMのスキルセットと引き換えに訪れる、デザイナーとしての死・・・というのは、先日のdesingshipにて、坪田さん(@tsubotax)もセッション内容で語られていましたね。僕にとって非常に共感できる内容でした。
デザイナーとしてのゆるやかな死・・・なんとしんどい言葉でしょうか。
実際、マネージャーとして働いてみて、やはり自分が手を動かす機会は減って行きました。そして、僕個人のマインドとしても以下のような外圧、内圧を共に感じながら仕事をしていたのが事実です。
・チームにビジョンを示さなければいけない、みんながしっかり評価される仕組みを作らなければいけない
・でも、みんなから必要とされていないのでは?
・新規サービスなどの立ち上げ・デザインをメンバーに任せなければいけない?自分がやりたいのに!
・圧倒的なタスク量、情報量で手を動かしている暇がない!
プレイヤーとして経験値を積みたいという思いはありつつ、マネジメントに徹しよう、役割を果たそう、と・・・マインドセットを修正しようと奮闘しする日々。
ですが、心と実働のバランスがどんどん崩れていく感覚がありました。
そして、チームに対して、ビジョンや課題感はあるけど、メンバーに必要とされていないのでは、僕が考えているこの施策は忙しいチームメンバーにとって余計なお世話なのでは?という不安ばかりが募っていきました。
このままでは、タスクを振るだけ、チェックするだけの存在になる?邪魔な存在なのでは?しかも手を動かす機会は激減し、プレイヤーとしてのゆるやかな死が迫っている・・・。
今振り返っても、結構かわいそうな感じですね。いや、考えすぎるタイプなので完全に自分からドツボにはまっていったのですが・・・
そんな日々をがむしゃらに過ごしている中で、本当に直近ですが、マインドセットの転換のチャンスをいただきました。そう、みなさんご存知「DesignScramble」です。
【転換】DesignScrambleでのCDOの皆さんの背中を見て変わったマインドセット。
僕にとって、本当に衝撃を受け、圧倒的なマインドチェンジが起こったセッションでした。日本を代表する4社のCDOのみなさんの率直なディスカッションを目の当たりにして、以下のようなことを感じたんです。
◼️マネージャーはデザインできなくなる?というのは甘えだ
◼️デザインの力を示すには、経営課題をより深く知らなければ始まらない
◼️会社から、世の中から感謝されるチームにできた時、「みんなから認めてもらえるチーム」になれる
◼️品質の良いプロダクトを作る、という価値ある行為を評価できる制度を作れば、みんながデザイナーとしての真の価値を発揮できるのでは
いまだに手を動かし続けている、作り続けているというシュガー(@sugaar)さんの言葉。プレイヤーをプレイヤーとして評価する、技術をしっかりと見ているという姿勢。組織づくり、デザインの哲学を作り、チーム全体のパフォーマンスを引き上げるBIZREACH田中(@yuichitanaca)さんの取り組み。
DeNA増田さんの「ロジカルと感性の振り幅を大きくとり、バランスをとることが役割」というお話や、mixi加藤(@hrstd)さんの「誰かのせいにしない、デザインの力を使って社会をよくしていきたい、そこに対して腹くくってやること、自分で解決して行くんだという姿勢が重要」というお話。
全ての言葉に共通するのが「経営課題をデザインの感性とをつなぎ、チームでやりきること、チームを活性化すること」なのかなと思っています。それがCDO、会社をデザインで代表している人間の最大のミッションなのかなと。
以前の僕のマインドセットと、DesignScramble、そしてDesignshipを経て変わった僕のマインドセットを比較してみると
手を動かすことについて
【前】マネージャーになったら手を動かしてデザインできない・・・
【今】時間を工夫して、デザインする時間を生み出す。超多忙なCDOの皆さんができて、自分にできないはずがない
ビジョンを示すことについて
【前】みんなにビジョンを示さなくちゃ・・・理想のデザイナーってなんだ
【今】ビジョンは経営課題の中にある、問題解決を実現するのがデザイナーだとすれば、その姿勢そのものがビジョンになるのでは
人事評価制度について
【前】みんなが評価される仕組みを作らなくちゃ・・・
【今】デザイナーが評価されるべき軸は常に、経営課題を達成できるプロダクトを作れたのか、その結果とアプローチの中にあるのでは、それを仕組み化すればいい
というように、今まで多くのことを「自分軸」で考えていた部分が、「会社軸」であったり「達成するコト軸」に変化したのが最も大きな変化だったかなと思います。
デザイナーチームのマネージャーに限らず、あらゆる職種の「チームを率いる人間」にとって「自分のレベルがチームの頭打ちになるコト」は絶対に避けなければいけないコトです。そのためにも、自分の部署やチーム内で猿山の大将とならずに、もっと外から情報を得るコト、外のレベルを知るコト、トップランナーの意見を聞くコト、そして自分をアップデートするコトがとても大事だなと感じている今日この頃です。きっとDesignScrambleやDesignshipがなければ、まだうだうだと悩んでいたことでしょう・・・。
デザインマネージャーとしてチャレンジしていきたいこと
マインドチェンジの結果、これから何をしていくが最も重要ですよね。
どこまで実現できるかもわからないですし、進んだ結果考えが変わっていくこともあるとは思いますが、僕の宣言として以下のことにチャレンジしていきたいなと思ってます。
・自分で手を動かす時間を作るために行動する
→自分だけでマネジメントしようとしない。みんなでタスク管理や手を挙げられる環境を整備する。より上流工程に入って、しっかりとデザインにアプローチできる制作的余裕を作る。朝頑張って起きて時間を作る(シュガーさん直伝)
・経営層が持っている経営課題を捉えるため、しっかりと話をする
→ワークショップ形式なのか、飲みに行くのか・・・わかりませんが、とにかく本音の部分で経営課題をまず自分が理解すること
・捉えた経営課題を実現するため、普遍的なデザイナー理念を作る
→期の目標のように短期間で変化するものではなく、デザイナーとしてあるべき姿を表現した普遍的な理念を作ること。経営層が求めるデザインの役割と、デザイナーが発揮できる役割とのギャップを埋め、相互に理解した状態を作ること
・理念を体現する人をしっかりと評価できる仕組みを作る
→技術面、マインド面共に会社の求めている方向と、デザイナーの感性的な方向をしっかりと合わせた上で、理念にコミットしてくれた人を評価し、適切な「出世・アサイン」ができる組織にすること。マネジメントやプロフェッショナルといった画一的な出世の道ではなく、役割を果たせていることを評価軸にできること
僕が目指したいのは、エイチームの幸せの定義をチームで実現することにあります。(エイチームのすごく好きなところが、こうした経営理念や幸せの定義がほとんどの社員に浸透していて、普通に話せることです)
■エイチームの幸せの定義
「みんなから必要とされる存在であること」
「金銭的に裕福であること」
「幸せにしたい人を幸せにできること」
デザインの本当の価値、役割を体現し、経営課題にコミットできれば、自ずと「みんなから必要とされる存在であること」が実現できるはずだと思っています。その結果、事業が成長し、メンバーがしっかりと評価される仕組みがあれば「金銭的に裕福であること」「幸せにしたい人を幸せにできること」も叶うはずです。
誰よりもデザインのもつ「一人の人に寄り添い、社会の問題を解決して行くちから」を信じている人間だと自負しています。これからもデザインの力を体現できるスキルアップ、組織づくり、事業コミットを目指していきます。
エイチームという会社が、日本のトップランナーに追いつく。プロダクトの質で日本1に躍り出ることを目指します。頑張ります。
さて、いかがでしょうか?同じようにデザインチームのマネージャーとして奮闘されている方のご参考に少しでもなっていれば幸いなのですが。
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エイチームライフスタイルアドベントカレンダー2018の6日目は、株式会社エイチームライフスタイルのあるかさんが担当します。「これからのデザインを宇宙で考える」という記事の内容を書いてくれるみたいです。壮大・・・!お楽しみに!
エイチームグループでは、一緒に働けるチャレンジ精神旺盛な仲間を募集しています。興味を持たれた方はぜひエイチームグループ採用サイトをご覧ください。
それでは次回の記事でまた会いましょう〜!