noteの「スキ」を押せなかった
昨日、性被害に遭った人のnoteを読んだ。
実体験を書くには、自分の過去に起こったこと、そのとき思っていたことを詳細に思い出し、正面から向き合わなければならない。
人に言えないような辛かった経験を言葉にして、ネットに上げるのは勇気が要ったんじゃないかと思う。
応援の意味を込めて、スキを押そうとした。
いつも通り、右手をマウスに添え、スキにカーソルを合わせる。
でも、人差し指が動かない。
押さなかった。
いや、押せなかった。
『スキ』なのか?という疑念が私の手を止めていた。
辛かったなんて言葉じゃ足りないような悲痛な思いが綴られた文章に『スキ』ということができなかった。
もし感覚的に『スキ』を押している人がいたら、一度、自分がどういうnoteに『スキ』を押しているか考えてみてほしい。
自分の好きなものに関連していたり、明るい種類の「良いな」という感覚は、『スキ』を押しやすい。
反対に、良いnoteでも悲しい話や、深刻な問題についてのnoteだった場合、『スキ』だと押しにくくないか?
他の人の文章や、作品に触れたときに生まれる感情は『スキ』だけではない。
きっとnoteを作った人はそんなこと重々承知だと思うけれど。
『スキ』という名前だけでも違えば押しやすいかもしれない。
例えば、『ハート』はどうだろう。
「好き」「いいね」「素敵」「面白い」「共感した」「応援してる」「気づきをもらった」「知識が増えた」などの感情は、そのnoteに出会えたからこそ生まれる。
そのnoteに対する感謝の気持ち=『ハート』。
ワンクリックで表現できるのは、感情が動いた瞬間を逃さないためじゃないだろうか。
『ハート』に上限はない。
呼び方を変えるだけで、noteにもっとたくさんの『ハート』が溢れるんじゃないかと思う。
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