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転校生と幼馴染 〜選択肢をあなたに〜 #2 新学期編


色々迷ったけど…

俺は姉を起こしに行くことを決めた

〇〇:遥香はゴミ捨ててきてくれるかな?

遥香:え、逆じゃなくて大丈夫?笑

〇〇:うーん、いきなり遥香に起こされたら姉びっくりするだろうから…笑

遥香:それもそっか笑

〇〇:ごめん、ゴミ持たせて…

遥香:〇〇、何分かかるかなぁ笑

○○:10分…いや5分で帰ってくる!ありがとね

遥香:いいよ!

ゴミを持たせるのは申し訳なかったけど遥香の言うとおり姉を起こすのはひと苦労なのである

俺は階段を登ら、姉の部屋をノックする

コンコン

当然返事はない
そもそも起きていたためしがない

姉の中では、
俺が起こしにくる

それまでは寝てて良い

これが朝のルーティンになっているんだと思う


ガチャと部屋のドアを開ける

ベッドの上でうつ伏せで寝る姉

靴下のかたっぽがドア前に落ちていた
もう片方の靴下は…タンスの前に落ちていた


"姉はとにかくだらしがない"


大手企業のOLとして働く姉は夜遅く帰ってきて疲れ切ってそのまま寝てしまうことが多い


『脱いだ服は洗濯機にいれなさい』
とか言いたい時もあるけど…
親がいない俺らが生きてこれたのは姉ちゃんおかげだ

高校卒業すると、俺には何も言わずに今の会社に入社していた
一生懸命に働くお姉ちゃんに家事ぐらいはやってあげたいと思っている


〇〇:祐希姉ちゃん、朝だよー

祐希:んー、やだっ…



顔を反対側に向ける姉


"姉はとにかく朝が弱い"


さっきのデジャヴだが、もし姉の取扱説明書をつくるとしたら間違いなくこの2つは入る 笑


そして、もうひとつ…入ってくることがある…

〇〇:俺、学校行っちゃうよー

祐希:んー、今日からがっこ…?

〇〇:うん、そう

祐希:やだぁ…

〇〇:テーブルにご飯置いてあるからね

祐希:やーだっ(ぎゅっ)


姉は体を起こし、俺のお腹に抱きついてくる

祐希:行っちゃやだ…

〇〇:もう…毎日毎日、抱き付かないでよ!

祐希:ん〜、〇〇の匂いがする

〇〇:洗剤も柔軟剤も一緒だから同じ匂いです!

祐希:ちがうっ。〇〇の匂いってわかるもん

〇〇:それ嬉しくないからっ

祐希:んー、この匂い好き…

〇〇:へんたいっ!(離れようとする)

祐希:やだっ!まだだめっ!

〇〇:ったく…


3つ目はそう

"姉はとにかくブラコンなのである"

自他共に認めるブラコン…
前に『朝は〇〇の匂いを嗅いでから始まる』と遥香に言っていたことがある

さすがの遥香もドン引きしていた笑


〇〇:はい、もう時間だから行くよー

祐希:ぶぅ〜

〇〇:あ、そうそう

祐希:ん?

〇〇:納豆とチャンジャ…冷蔵庫に入ってるよ!

祐希:やったー!さすが〇〇…大好きっ///

〇〇:はいはい…


俺はそう言って部屋を出る
その時に姉が脱ぎ捨てた靴下や服…さらには下着とかを手に取り1階の洗濯機へと運ぶ


〇〇:はぁ…つかれた

1階のリビングにつき、ひと息つく
よくみるとゴミ出しにいった遥香がいない

〇〇:(あれ…?おそいな?)

俺が違和感を感じた時、
ガチャとドアが開く音が聞こえた


遥香:ただいまー!

〇〇:おかえり!ありがとう!

遥香:祐希さんは?

〇〇:もうじき、降りてくると思う

遥香:よかったよかった笑

〇〇:そっちも時間かかったね

遥香:あ、それがねっ!!!

遥香の声のトーンが大幅に上がり笑みを浮かべる
何か嬉しいこと楽しいことがあって言いたくて言いたくてたまらない時の遥香の表情だ


〇〇:なにかあったの?

遥香:あ、やっぱないしょー笑

〇〇:なんだよ、それっ

遥香:〇〇がゴミ出しにいけばね〜笑

〇〇:え、なにそれ?!!

遥香:あとのお楽しみ〜笑

〇〇:うわっ、その顔!憎たらしい顔してるわー

遥香:へっへっへっ笑

祐希:〇〇〜、おはよー。あ、遥香ちゃん!

遥香:祐希さん、おはようございます!

祐希:おはようっ!高校3年目も〇〇をよろしくね!

遥香:任せてくださいっ笑

〇〇:遥香、そろそろ行こうか

遥香:うん、祐希さんまたきますね!

〇〇:姉ちゃん行ってくるね!

祐希:んー、気をつけてねー

〇〇:夜ご飯は?

祐希:食べるー、ハンバーグ!

〇〇:はいよ笑


スーツ姿の姉と別れ、俺らは家を出た
そして県立乃木坂高校へと向かった

途中、遥香にゴミ出しの時に何があったのか聞いたが教えてくれなかった



……


キーンコーンカーンコーン


チャイムがなると美月先生が教室に入ってきた


美月:はーい、みんなおはよう!

全員:おはようございますー

美月:新学期もよろしくねー!


なんやかんやで3年間、
俺は美月先生が担任するクラスになった

そして幼馴染の遥香とも同じクラスで隣の席だった


遥香:なに、その顔…

〇〇:んー、別に笑

遥香:死んだ魚の目みたいになってたよ 笑

〇〇:ほっとけ!

美月:まずは転校生の紹介です!

〇〇:転校生!?

美月:男子、よろこべー!めちゃくちゃ可愛い女の子だぞー笑

男子:おおおお!!!

美月:どうぞー!

??:し、、失礼します…///

可愛いとハードルを上げられた彼女は顔を真っ赤にして俯いていた

美月:それじゃあ…自己紹介してくれる?

??:は、はい…

さくら:え、遠藤さくらです…よっ、よろしくお願いします

男子:よろしくお願いしまーす!!!

さくら:は、はいっ…

緊張している彼女をみて俺は少し疑問を感じた

〇〇:あれ…遠藤…?

遥香:気づいた?笑

〇〇:もしかしてお隣さん?

遥香:そうっ!!朝のゴミだしで偶然、あの子にあったの!!

〇〇:あー、それを内緒にしてたのかよ笑

遥香:正解ー!ビックリしたでしょ!

美月:与田〇〇、賀喜遥香、朝からうるさいぞー


〇〇:あっ、すみません!!
遥香:あっ、すみません!!


美月:ほんと、あんた達は相変わらず熱いわねー笑

遥香:そっ、そんなんじゃありません///

男子:〇〇〜、うらやましいぞー笑

〇〇:うるせー笑


周りからもクスクスと笑われる

さくら:賀喜さんは朝のゴミ出しで…それと…あの人が与田さん…

男子:先生!!さくらちゃんはどこの席ですか!?

美月:そうだなぁ…

男子:俺のとなり、あいていますよ…(春日風)

美月:あはは笑 じゃあそこ!!って言いたいけどケンカになりそうなので、先生くじ引き作ってきましたー!

男子:ということは!!?

美月:そう!というわけで席替えしまーす!

男子:いぇーい!!!

美月:出席番号順にくじを引いてねー

HR最大のイベント、席替えが始まった
転校生の遠藤さん、そして遥香と順番に引いていき各々が割り振られた番号の席へつく


美月:じゃあ最後は〇〇ー!

〇〇:はーい!


俺は残りの1枚のくじを引いた


その結果…

!!分岐発生!!



くじ引きの結果、俺はどうなった?


A.賀喜遥香の隣になった
B.遠藤さくらの隣になった



つづく。


↓3話はこちら↓

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