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私を助けてくれたのは、〇〇先生と成仏出来ない幽霊でした。 Part1
びゅ〜っと風の音が聞こえる学校の屋上でひとりの人間が今にも飛び降りをしようとしている
駆け寄る教員が数人
屋上のドアの前でたむろする生徒
死にたくない…
でも…
もういじめられたくない…
学校でも、家でも、塾でも、
何度もしてきた葛藤
ただ…飛び降りると決めたのに、
最後の1歩が怖くて踏み出せなかった
先生:危ないから…こっちへ…
??:やだ!!こっちに来るな!!
担任の声など聞きたくもない
だって何度も"助けて"と伝えたのに…
無視をし続けた担任
そんな先生の声など届くはずもない
そして、
この出来事は意外な結末を迎えるのだった
〜
〜〜
月日は流れ…
〜乃木坂高校〜
不良1:おい、俺、コーラって言ったよな?
茉央:え…さっきはオレンジジュースって…
不良2:はぁ?なに、文句あんの?!
茉央:あっ…ううん
不良3:お前が間違えたんだろ!!!
茉央:ご、ごめんなさい
不良1:使えねーなぁ、もっかい買ってこいよ
彼女はイジメを受けていた。
パシリに走らされ、
物を隠されることもしばしば…
そんな彼女は毎日、涙を流していた
茉央:もうやだ…こんなの…
茉央:オレンジジュースって言ってたもん…
茉央:こんな私なんかいなくてもいいんだ
廊下を走る五百城茉央
??:こらっ、五百城!!廊下は走っちゃダメだぞ
茉央:ご、ごめんなさい。
すれ違ったのは隣のクラス担任の〇〇先生
毎日、元気で明るくて笑顔で誰からも信頼されてて学校でも人気の先生…いわゆる当たりの先生だった
もしかしたら…私の力にもなってくれるかな…
茉央:あの…〇〇先生!
〇〇:うん?どうした?五百城。
茉央:あの…た…ズキンッ
私の脳裏を何かがよぎる
お前、先生にチクったらどうなるかわかってるよなっ!!!
それは不良たちにいつも言われていること…
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茉央:っ…な、なんでもないです
〇〇:うん…なんかあったのか?
茉央:い、いえ、あの…廊下走ってごめんなさい
〇〇:あぁ…人とぶつかったら怪我するからな、気をつけるんだよ。
茉央:はい…失礼します
〇〇: ……
言えない
言ったら…またいじめられる
そして思い詰めた私は屋上へと向かった
〜
〜〜
びゅ〜
風が吹く中、
彼女は手すりをよじ登り、あと一歩の所まで来ていた
死にたくない…
でもいじめられたくない…
死にたくない…
恐怖で足がガタガタと震える
その時、誰もいないはずの屋上で声をかけられた
??:飛び降りるのー?
茉央:え?
私はゆっくりと声の方へ振り返ると、そこには見かけない学生が立っていた
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茉央:え、だ、だれ!!?
瑛紗:あ、私のこと見えてるんだ笑
茉央:えっ?どういう…
瑛紗:ってか屋上って生徒出入り禁止でしょー
茉央:そ、それは…あ、あなただって…
瑛紗:どうしてこんなところにいるのかなぁ笑
茉央: ……
瑛紗:自殺でしょ?笑
茉央:!!?…ど、どうして、、、
瑛紗:だって、顔にそう書いてあるもん笑
茉央:えっ…
瑛紗:生きる希望がない…
茉央:やめて…
瑛紗:あと一歩進めば楽になるのに死ぬのが怖い
茉央:やめてください!!!
瑛紗:図星だね笑
茉央:なんなんですか…
瑛紗:あ、名前?池田瑛紗っていいます!てれぱんって呼んでね笑
茉央:ふ、ふざけないでくださいっ!
池田瑛紗と名乗った彼女は終始、にこやかに話してきて私は動揺とイライラをしていた
瑛紗:ごめんごめん。そんな怒らないでよ!笑
茉央:だってあなたが…
瑛紗:まぁ話聞いてあげるから笑
茉央:え?な、なんの…
瑛紗:どうして自殺しようと思ったのか笑
茉央:なっ、なんであなたに話さなきゃいけないんですか!!
瑛紗:うーん、先輩だからかな?
茉央:あなたみたいな人、学校で見たことないです
瑛紗:そりゃそうでしょ、私の代が卒業したの10年前だもん笑
茉央:え?えっと…
瑛紗:それに私はあなたの人生の先輩だよ 笑
茉央:どういうこと…ですか?
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瑛紗:私ね、ここから落ちてるから。
茉央:え?
瑛紗:もうかれこれ、10年以上前だけどね 笑
茉央:ど、どうして生きてるんですか…
瑛紗:うん?えっとね…生きてないよ 笑
茉央:え?
瑛紗:ほら、下みてよ
茉央:下?…うわぁぁ、、、あ、足がない
瑛紗:そうなの…典型的な幽霊みたいなやつ笑
茉央:こ、こわい、、、
瑛紗:妖怪ウォッチでいうウィスパーみたいな?笑
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茉央: ……
瑛紗:あれ?
茉央:妖怪ウォッチ?ウィスパー?
瑛紗:え、しらないの?!ヨーデルヨーデルってあの踊り有名でしょ(突然踊り出す)
茉央:えっと…知らないです
瑛紗:ジェネレーションギャップ……
瑛紗と名乗る幽霊は、伝わらなかったのが悲しかったのかしょんぼりとしていた
そのしょんぼりする姿は可愛らしかった。
これが幽霊 池田瑛紗 との出会いでした
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私を助けてくれたのは、
〇〇先生と成仏出来ない幽霊でした。 Part1
つづく。
Part2