過去と未来の繋ぎかた…②
秋元:それじゃあ、自己紹介してくれる?
教壇に立ち、クラスを見渡す。
クラス人数は多くはない…いやむしろ少ないと言える。
12人、男子2人女子10人…
〇〇:(めちゃくちゃバランス悪いな 笑)
そんなことを考えてると皆んなからの視線を感じた
〇〇:あ、小川〇〇です。よろしくお願いします!
僕は挨拶をしてお辞儀をした
〜 過去と未来の繋ぎかた 〜
第2話 隣の空席と紙切れ
??:よろしくー!へー、かっこいい!!
??:ちょ、ちょっと美空やめなよ…
美空:えー、和だってそう思うでしょ?笑
和:えっ…それは…///
秋元:はいはーい、私語はあまりしn
??:よっしゃー!!!男だーー!!!!
??:同志だ、同志!!よろしくな!
〇〇:あ、うん。
秋元先生の言葉を無視し、強引に僕の前にくる2人組
大田:あ、俺の名前は大田! 大田優男(おおたやさお)
中山:んで、俺が中山! 中山守夫(なかやまもりお)
2人:よろしくなっ!!!!
なんともモブらしい名前だが…(メタ)
元気で親しみやすい感じが凄くして嬉しかった。
秋元:こーら、席につきなさい!
〇〇くんビックリしてるでしょうよ笑
??:そうだよ、このおバカトリオ!!!
??:姫奈!トリオだと〇〇くんも入っちゃうから!
姫奈:そ、そっか、いろは…えっとじゃあ…ダブル?
いろは:コンビ!!笑
姫奈:あー、またやってしまったーーー
クラスにドッと笑いが起きる
いろは:あ、私は奥田いろは、よろしくね!
〇〇:奥田さん、よろしく!
姫奈:いろはねー、学校で一番の秀才!無くしものも相談するとすぐに見つけてくれまーす!!
〇〇:す、すごいね!
いろは:なにその紹介、全然嬉しくない笑
姫奈:私は岡本姫奈、普段はこんなバカじゃないから!!
??:いやいやいや…毎年赤点ギリギリの姫奈が何言ってるんだか…、
姫奈:咲月ひどいよ…言わなくてもいいじゃーん笑
咲月:私は菅原咲月!クラス委員長だから、もしわからないことがあれば何でも聞いてね!
〇〇:菅原さんよろしく!
美空:私は一ノ瀬美空!みーきゅんって呼んでね笑
〇〇:み、みーきゅん……
和:美空のは気にしなくていいから笑
私は井上和…よろしくね!
〇〇:井上さん、よろしく!
(ってかこのクラス可愛い子多いな…)
奈央:へへっ冨里奈央です!よろしくねっ!
茉央:五百城茉央です!よろしくねっ!
奈央茉央:2人合わせてなおまおでーす!
〇〇:なんかさっきのおバカコンビとあまり変わらないね笑
奈央茉央:ちょっとひどーい笑笑
瑛紗:池田瑛紗です!趣味は絵を描くこと……
咲月:瑛紗はね、めちゃくちゃ絵が上手いんだよ!
〇〇:そうなんだ…今度見せてよ
瑛紗:うん、いいよー
桜:川﨑桜です!小川くんはなんか趣味とかありますか?
〇〇:川﨑さんよろしく!えっと…なんだろ…音楽を聴くことかかな…
桜:そうなんだ、何聞くのか今度教えてね!
その後も皆んなが僕の周りに集まって色々な話をした
歓迎してもらえてる感じがしてとても嬉しかった
ただ1人…
その女の子は他の人と違い、窓際の席で外を眺めていた
人見知りなのだろうか…
??: ……
委員長の菅原さんがその子に声をかけた
咲月:アルノ〜!
アルノ:なに…
いろは:挨拶しなよー!笑
アルノ:よろしく…
〇〇:あ、小川〇〇です…よろしく…。
アルノ: ……
〇〇: ……
いっときの沈黙…気まずい空気が流れる
美空:ずるいなぁ、アルノは笑
アルノ:な、なに…??!
美空:わざと人と違うことして目立ちに来たなぁ笑笑
アルノ:そ、そんなんじゃない!
姫奈:やりそー、アルノはそういうところある!笑
秋元:はいはい!笑 挨拶もひと通り終わったので皆んな席についてー
秋元:〇〇くんはアルノちゃんの隣の席ね!
アルノ: え?!
大田優男:うん?別にいいだろ!
中山守夫:いいだろ、べつに!
アルノ:あ、いや…うん…ごめん。
中西さんの隣にポツンとある1つの机といす
またも気まずい空気が流れていく…
和:席替えとかは?
美空:いいねえ、それ!席替えしようよ!
秋元:よし!そうしようか!笑
皆んなでくじ引きをつくり席に番号を振っていく
そしてくじ引きを引いていく
…
……
秋元:なんというか笑
姫奈:けっきょくじゃん笑
和:なんでこうなるの…
美空:うん、意味ないね笑
いろは: ……
ぐじ引きの結果
僕と中西さんは結局、同じ席になった
桜:アルノ大丈夫…?
アルノ:大丈夫。
〇〇:(なんかめちゃ傷つくな笑)
奈央:私、小川くんの前の席だ!よろしくね笑
〇〇:うん、冨里さんよろしくね!
奈央:ほーら、アルノも笑
アルノ:うん…中西アルノ…よろしくね
〇〇:うん、よろしく!!
秋元:はぁーい、それじゃあ席についてー!授業やっていくよー!
姫奈:えー、今日はもうなしにしましょうよー!
秋元:そ、そんなのダメに決まってるでしょ!!!
全員:笑笑
岡本さんでクラスが笑いに包まれる
僕は秋元先生が言っていた「変わっている」ことを忘れ、明るい面白いクラスだなと思っていた
…
……
キーンコーンカーンコーン
下校時間を知らせるチャイムが鳴り響く。
妹の彩はどうやらクラスの友達と先に帰った
置いて行かれたのはさみしいが初日から一緒に帰る友達が出来たことには正直ホッとする
僕は1人で帰ろうと下駄箱に向かった
カサッ
下駄箱にいれた靴の中に1枚の紙が入っていた
ノートの紙切れ
ラブレターとはとても思えない代物
紙を開いてみる
"これから、よろしくね"
とだけボールペンで書かれている
クラスの誰かだろうか?
でもなぜ靴の中に?
考えれば考えるほど高まってくる違和感。
とりあえず、
紙切れをポケットにしまい帰ることにした
??:あ、〇〇くーん!!
〇〇:一ノ瀬さん
校門で1人、一ノ瀬さんが立っていた
転校初日だけど一ノ瀬さんは僕のことを下の名前で呼んで来る笑
まぁ別にそんなに嫌な気持ちはしない
美空:もう名前覚えてくれたんだ!ありがとう!
〇〇:うん!人数が少ないからかな…簡単に覚えれたよ
美空: ……あ、〇〇くんさー、妹いるでしょー
〇〇:いるよ!彩っていうんだけど。
美空:めちゃくちゃ可愛いよね!なんなのこの兄妹はさ笑
〇〇:そ、そう?笑 ありがとう!
美空:もう、彩ちゃん!ずっと抱きしめたい笑
〇〇:それは多分、嫌われるよ笑
美空:えー、私は好きなのになぁ笑
一ノ瀬美空さんはどうやら欲に素直なようだ
ただ、ところどころ妹への話をしている時の目は怖い笑
ってか転校初日での絡み方じゃない笑笑
〇〇:そうあえば、誰か待ってるの?
美空:あ、うん!クラスの皆んながまだいると思うんだー
〇〇:そっか、じゃあ先に帰るね!
美空:うん、じゃあねー!
〇〇:ばいばい!
美空:あ、〇〇くん!!
〇〇:うん、なに?
美空: "これから、よろしくね"
まっすぐ笑顔で声をかける一ノ瀬さん
"これから、よろしくね"
僕はポケットにしまった紙切れのことを思い出していた
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