過去と未来の繋ぎかた…⑥
雨の帰り道から1週間がたった…
あれ以来、下駄箱に紙切れをいれられることはなかった
そんなある日、
…
……
カンカンに照り付ける太陽
その中、彼女は僕の前を楽しそうに歩いていた
○○:(あれはアルノ…?)
目の前になぜか彼女がいる
アルノ: ○○~なにやってるのー? はやくー!!
○○:あ、うん!いまいくー
アルノ:おいていっちゃおーー 笑
○○:あ、こらー笑 まてー!!!笑
アルノ:あはははっ笑
太陽にまけない眩しい笑顔で彼女は僕の前を走っていた
母:○○~!!ごはんよぉ!!
○○: ……
母の声でこれが夢だと気づく…
なんでこんな夢を見たのか…
あまりにも鮮明な夢に自分自身動揺を隠せない…
○○:もしかしたら僕は…中西さんのことが…?
そんなこと考えながら僕は朝ご飯を食べ、学校へ向かった
~ 過去と未来の繋ぎかた ~
第6話 笑顔が見たくて
秋元:アルノちゃんと○○くん!ちょっときてー
放課後、僕と中西さんは秋元先生に呼ばれた
アルノ:うん?はーい
姫奈:アルノなにやらかしたのー?
アルノ:いやいやいや、やらかしてないから笑
美空:アルノはともかく、○○くんが何かやらかすとは思えないもんねー笑
アルノ:美空ー、言ったなーー!!!
美空:きゃあー笑 和ー、たすけてー!!笑
井上さんの周りをぐるぐる回る2人
和:もう美空から絡んだくせに 笑
美空:和はいつだって美空の味方だもんね
和:そんなことないから!!笑
美空:えー、毎回いろんな話や相談にのってくれるのにー笑
アルノ:まてー、美空!!
秋元:もう!!!はやくきなさい!!!!笑
なぜか僕も怒られながら職員室へ
○○:なんで自分まで…
アルノ:一緒にいたからねー、仕方ないねー笑
○○:ぜんぜん反省してないじゃん笑
秋元:もうー、いい加減にしなさい笑 それよりもこれ!!
秋元先生から1つの封筒を渡される
アルノ:あー、文化祭のお金だ!
秋元:そういうこと!
○○:そのお金で必要なものを買ってくるってことですね?
秋元:話が早くて助かるー笑
必要なものは私の方でメモして封筒にいれてあるから!
アルノ:メイド服は買いませんからね!!!
秋元:もうメイド喫茶で申請通ってるのでダメでーす笑
アルノ:なんで申請通るんですか!!
秋元:アルノちゃんがいない間にクラスのみんながやりたいって言ってたからでしょー笑
アルノ:うぅ…
○○:もうあきらめなよ、中西さん笑
アルノ:ひとごとだと思って笑
○○:いや、まぁ僕ら男子は着ないだろうから…笑
アルノ: ……ねぇ、今日予定ある?
○○:いや、特にないよ
アルノ:じゃあ今日、買い物にいこう。
秋元:よろしくお願いね!
アルノ:1回帰って着替えて駅前集合ね
○○:1回帰って?
アルノ:制服でメイド服買いに行くの嫌だもん
○○:なるほど(どう違うのか、よくわからないけど…)
秋元:じゃあよろしくお願いねー!(2回目)
…
……
駅前で中西さんを待つ
LINEであと10分とさっき連絡きたのでそろそろつくころ…
アルノ:おまたせ…
○○:あ、うん。ぜんぜん…
アルノ:じゃ、じゃあいこうか
なぜか街路樹の裏に隠れている中西さん
2人の間でいつも以上の緊張感がうまれていた…
○○:ど、どこにいく?
アルノ:うーん…嫌なものから揃えたい
○○:じゃあメイド服から…笑
嫌なものから…中西さんらしい答えで少し面白かった
とりあえず中西さんの希望通り、メイド服を買いにドン・○ホーテに来た
アルノ:メイド服を5着……
○○:もう覚悟決めなよ笑
アルノ:小川くんは覚悟決めてるの?
○○:そりゃまぁ、クラスでやることだからさ!
アルノ:じゃあ…… " 着れるよね?"笑
○○:え?
アルノ:ここに試着用の見本品あるから。はい、Lサイズ!!
○○:ちょ、ちょっと!!
中西さんにメイド服を渡され、試着室に入れられる
○○:えっと、まじでいってる?
アルノ:まじだよー笑
○○: ……
カーテン越しに会話をしていく
その後、僕は覚悟を決め、メイド服をきることにした
…
……
アルノ:ぎゃはっはっは笑
○○:うわぁ、嫌な笑い方 笑
アルノ:いやだって、ふふふっ……こんなの笑うしかないよ 笑
○○:まぁ、こっちとしても笑ってくれた方がうれしいけどさ 笑
アルノ:よし、サイズオッケーだし着替えていいよー笑
○○:え?このサイズ買うの?
アルノ:うん、男子用ね笑
僕はこの地獄が文化祭でも起こるのだと知る
そんな地獄の試着室をでて、今度はMサイズのメイド服をとり…
○○:じゃあ、次どうぞ
アルノ:え、、、やだ!!
○○:サイズあわなかったら大変だからねっ笑
アルノ:いやいやいや!!
○○:はい、いってらっしゃい笑
仕返しに中西さんを試着室にいれ、カーテンをしめる
アルノ:やられたっ…
カーテン越しに何度も聞こえる中西さんのため息
僕はそれを聞くたびに笑っていた
アルノ:はい、これでいい!!!?
○○: ……
アルノ:ね、ねぇ、なんか言ってよ///
○○:あ、ごめん。似合ってるね(見惚れてたとはいえない…)
アルノ:うん…ありがと…///
○○:いやいやいや!こちらこそ……
アルノ: ……
○○: ……
アルノ:サ、サイズちょうどいいから着替えるね…
○○:うん、わかった…
中西さんはカーテンをしめた
カーテンをしめて顔が見えなくなると…
さっきまで静かだった会話が再びはじまった
アルノ:ううっ…変態めっ笑
○○:いやいやいや!むしろ僕に着させた中西さんのが変態でしょうよ笑
アルノ:それは確かに、、、
○○:でしょ笑
アルノ: …ねぇ
○○:うん?
アルノ:中西って呼びづらくない?
○○:え?あー、まぁだいぶ慣れたけどね…笑
アルノ:慣れたんだ 笑
○○:うん、最初はね何故か無意識にアルノって呼びそうになった 笑
アルノ:ふっ…笑
○○:ごめん、生意気だよね 笑
アルノ:いいよ……………で……
○○:え?ごめん、よく聞こえなかった
アルノ:いいよ…アルノで……
○○:あ、うん…わかった……
アルノ:ま、まぁ慣れたなら中西でもいいけどね!!!
○○:あ、いや、アルノにするよ
アルノ:うん、じゃあ私も○○って呼ぶね…
僕とアルノはドン・○ホーテで必要なものを買いそろえ、店を出た
入ったときよりも…
少しだけ距離を縮めて…
…
……
アルノ:ふぅ、、、これで買い物終わりかなぁ
○○:ねぇ、アルノ
アルノ:うん、なにー?
帰り道、僕は買い物メモを見ながらアルノに聞いた
○○:このさ、” 写ルンです "って何に使うの?携帯じゃだめなの?
アルノ:あー、携帯でもいいんだけど。
私たちのクラスはね毎年、" 写ルンです "で思い出の写真を撮るんだ!
○○:へー、良いね!それ!!
アルノ:でしょでしょ!! あっ……。
急に下を向くアルノ…
○○:ど、どうしたの…
アルノ:ううん。写真みたい?去年とかの!!!
○○:みたいみたい!!
アルノ:あーでも見せたくないものもある…笑
○○:あー、人に見せたくないやつってあるよね笑
アルノ:そうそう笑
そういってアルノは
手帳から写真を取り出し、2枚外して残りを僕に渡してくれた
○○:どれも良い写真だね!
アルノ:でしょ!!
○○:これは守夫と優男がとってるのかな?
アルノ:これは…” あいつ ”が撮ったの…
○○:あ…えっと…
アルノ:桜たちから聞いたんでしょ…話したって聞いてる…
○○:うん…
アルノ:ねぇ…ちょっと寄り道していい?
○○:うん、わかった。
僕らは近くの公園に立ち寄りベンチに座った
アルノ:ごめんね…席替えの時、、、
○○:気にしなくていいよ
アルノ:なんかさ、ずっと整理がつかなくて…それは今もだけど…
○○:うん…
アルノ: ……
落ち込むアルノ
僕はただ励ましたかった
僕はただ落ち込まないでほしかった
だけど…
僕に何ができるのだろうか……
僕は…ただ…
””アルノに笑っていてほしい””
○○:すごく良い表情してるよね…みんな。
アルノ:え?
○○:アルノが見せてくれた " 写ルンです ” の写真!!笑
アルノ:うん……
○○:この井上さんの表情も素敵だし、川﨑さんとかも!笑
アルノ:うん。
○○: ” その人 "にはなれないけどさ…
僕が” その人 "の代わりになって、アルノを撮るよ!!!
アルノ:え?
○○:アルノだけじゃなく、みんなを!!!
みんなが笑ってくれるなら買ったメイド服着るよ 笑笑
アルノ: ……
○○:それじゃダメかな…
アルノ:○○…ありがとう。
○○:ぜんぜん…///
アルノ: ……あのね、○○…
??:ちかづくな!!!!!
突然の叫び声
声の方を見てみると、、、
○○:彩…
彩:お兄ちゃんに近づくなっ!!!!!!
激怒した妹がたっていた
次はこちらへ