過去と未来の繋ぎかた…最終話
彩:お兄ちゃーーーん!!!
アルノ:○○……
目が覚めると…彩とアルノが泣いていた
○○:あ、えっと…おはよう…
彩:お兄ちゃんのバカー!!!
○○:彩、ごめんね、アルノも…
~ 過去と未来の繋ぎかた ~
最終話 そして僕は転校してきた。
設楽:よかったよ、目が覚めて。体調はどうだい??
○○:えっと、、、悪くはないです
設楽:そうかい…とりあえず良かったよ。
彩:お兄ちゃん…その…
○○:記憶…?
アルノ:!!
彩:そ、そう…もどったの!?
○○:ごめん、たぶん戻ってない…でも昨日何があったかは覚えてる
アルノ:ごめんなさい…
○○:アルノ、謝らないで…むしろありがとう
設楽:俺はお邪魔のようだね…笑
○○:あ、いや…
設楽:何かあったらナースコールで呼んでくれ
もちろん検査とかはするけど、それは明日にしよう。
○○:はい。
設楽:無理はしないこと…、約束だ。
そういって設楽先生は部屋を出て行った。
アルノ: ……
○○:いくつか話を…教えてもらってもいい?
アルノ:うん。
アルノから教えてもらったのは、
・僕は小学生の時から乃木坂校に通っていたこと
・今年の夏、アルノとデート中に事故にあったこと
・それを家族、先生、クラスのみんなで隠すことを決めたこと
○○:そうだったんだ…
アルノ:ずっと隠していてごめんね。
彩:ごめんね、おにいちゃん
○○:ううん、いいんだ。その方が良かった気がするし…でも……
彩: あ、彩もアルノちゃんにききたいことがあって…
アルノ:うん、なに?
ちらっとこちらを見る彩
彩:えっと…美空ちゃんに聞いたんだけど2人って…その…
○○:いいよ、気まずいことでも大丈夫だよ。
彩:うん…その2人って別れたんじゃないの?
アルノ:あ…
○○:正直、俺も聞こうと思ってた、忘れかけていたけど…
僕の中で残っている数少ない記憶
バカ…大嫌いっ!!!
僕に言い放つアルノ
そしてその束の間…僕は交通事故あった…。
○○:これは僕が交通事故にあう直前の記憶だよね…
アルノ: ……
○○:アルノ…?
アルノ:うん、そう…
彩:私も美空からそう聞いてて…だから彩はお兄ちゃんとアルノが別れて…その時に…交通事故にあって…記憶をなくして…
アルノ: ……
彩:それなのに、アルノがまたお兄ちゃんとデートしてるから…
○○:だから怒ってたんだね…
彩:うん…
アルノ: ……
○○: アルノ…
アルノ: ……
彩:やっぱり…
??:ちがうのっ!!!!
ガラガラガラ
○○:井上さん…それにみんな…
みんなが病室にはいってきた
和:ごめん、彩ちゃん…私が美空にそう言ったの……
彩:へ…?
和:○○くんとアルノは…別れてないの。
彩:どういうこと…
和:私、○○くんの交通事故、目撃してたの…
彩:え?
和:確かに、”大嫌い”ってアルノは言ったんだけど、実は少し違うの…
瑛紗:アルノ…もう話した方がいいよ
アルノ:うん…
…
……
アルノ:海岸線を~バスは進む~空は高気圧~
○○:ふふ、良かった…笑
アルノ:んー、なにがー?
○○:アルノの機嫌が良くて 笑
アルノ:普段悪い人みたいにいわないでよー
○○:あ、自覚はないと 笑
アルノ:ひどい!ふん、もういいや 笑
その日、○○と私はデートをした帰り道だった
夕陽にあたりながら高校前の坂道を歩いて帰るのが私たちの決まりだった
○○:また、ふてくされるんだから笑
アルノ:フン…///
塀に腕を乗せ、私は○○にふてくされる
○○ならかまってくれる、それが分かっていて私はふてくされる
○○:あー、今日はどうしたら許してくれるのかなぁ
アルノ:今日はどんなことしても許さない!デート楽しかったのに…
そっぽを向く私
○○は私の横に並び、同じように塀に腕を乗せた
アルノ: ……
○○:しばらく夕陽みてようか…
アルノ:うん…
私たちをオレンジ色に染めてくれる夕陽
それを坂道から2人で見るのが好きだった。
○○:アルノ…
アルノ:なーにー?
私は何も考えずに彼の方を向いた
その瞬間、
んっ…
○○の唇と私の唇が重なった
アルノ:な、、な、、、なにやってるの…///
○○: えっと……キス…
アルノ:あぁ、な、なんで…キ……キスしたのっ!!!
○○:なんか…したくなった…から…///
アルノ: ……
自分でも熱を帯びてると分かるくらいに私の頬は真っ赤になり、
それを夕陽が一生懸命に隠してくれていた
○○:ご、ごめん。そんなに動揺すると思わなかった…
アルノ:あうっ…うぅ…
○○:でもあれだね…
アルノ:な、なに…
○○: キスって…すごくドキドキするんだね…
アルノ:んん……もうっ!!!
○○:え?
アルノ:もう、しらないっ///
○○:どうしたの、アルノ…?
アルノ: " バカ…大嫌いっ!!!"
私は○○にそう言い放ち、
反対側に渡ろうと、横断歩道を渡ろうとした
キィィィイイイイイイイ
突然大きなブレーキ音とクラクションが鳴り響く
○○:アルノ!!あぶないっ!!!!
そう、○○の声が聞こえる
アルノ:!!!
私は轢かれると思い目を瞑る
そして私はドンッ!と背中押された
ゆっくりと目を開けると私は” 歩道 ”で倒れていた
そして振り返ると○○が” 道路 ”で倒れていた
…
……
アルノ:これが交通事故の真実…
○○: ……
瑛紗:くっ……(一生懸命に笑いこらえてる)
姫奈:ただの惚気じゃんwww
いろは:ちょっと、姫奈!!笑
瑛紗:あははははっwww
桜: 笑
アルノ:もう…だから言いたくなかったのっ!!
○○: …///
奈央:でも、○○くんかっこいいね!
茉央:うん!アルノちゃんを庇うなんてっ!!
○○:まぁ覚えてないけど、たぶん必死だったんだと思う。
とにかく事故にあったのがアルノじゃなくて僕でよかった…
アルノ:あ、ありがと…///
姫奈:ひゅー!!ひゅー!!
瑛紗:キスしちゃえーwww
咲月:2人は病院なので静かにしてねー笑
彩:本当は…こうだったんだ…
和:彩ちゃん、ごめんなさい…
彩:ううん。…むしろこれでよかったと思う…
桜:うん、そうだね!
僕は真実を知って、ほっとしていた
心のどこかでアルノと別れていたくないと思っていたんだと思う
彩:あれ…じゃあさ、紙切れの犯人は!?
桜:あ…
茉央:それは…
奈央:えっと…
和:あの…わt 咲月:わからなかった!!!!
彩:え?
咲月:みんな、一生懸命さがしたんだけど、わからなかったんだ!!!
和:咲月…?
いろは:うん!!そう…わからなかったの
和:いろは…?
瑛紗:そうそう。やっぱ難しいよ、見つけるのw
桜:うん!!一生懸命さがしたんだけどなー
姫奈:でもね、もう紙切れはぜったいにいれないと思うっ!!!
奈央:うんうん!
茉央:いれないと思う!!
咲月:和もそう思うよね!?笑
和:みんな…うん…もう絶対いれない……
アルノ:○○…
アルノがこちらを見ている
僕はそっとうなづいた
○○:うん!!みんな、ありがとう!!!
井上さんは静かに涙をこぼしていた
○○:あのさ、ずっと気になっていたんだけど…
母:○○っ!!
○○:お母さん!!
母:仕事が遅くなっちゃって…みんなもわざわざありがとうね。
彩:おかえり!
母:あやは面倒見てくれてありがとね。
彩:うんっ!!!…アルノも手伝ってくれたの。
アルノ:あっ…えっと
母:そう…ありがとうね、アルノちゃん。
アルノ:はい。
母:○○…体調はどう?
○○:大丈夫だとおもう、だけど記憶は戻ってないや…
母:いいの…○○が無事ならそれでいいの。
○○:うん。 ただ……
母:どうしたの、○○?
○○:気になっていたことがあって…
母:うん。なぁに?
○○:どうして、みんなは隠すことにしたの?
母:○○の記憶のこと?
○○:うん…
母:私も最初ね、本当に転校させようと思っていたの…
設楽先生も、担任の秋元先生も反対だったのよ…
○○:うん。普通そうだよね…
母:でもね、ふふっ…それはみんなに聞いてみたら? 笑
○○:え?どうして…
彩:お兄ちゃん、わかんないのー?笑
○○:うん…なんでだろ。
アルノ:○○はこういうの疎いから…笑
咲月:それはね…
奈央:みんな、○○くんとねっ!
茉央:卒業したかったからだよ!!!
○○:え?
アルノ:この学校は小中高一貫でしょ?
○○:うん。
桜:私たちは小学校のときからずっと同じクラスなんだよ…
姫奈:私たちは芸能科クラスだから!
咲月:だから○○くんが記憶喪失になっても…
和:みんなで一緒に卒業したかったの…
○○:そうだったんだ…
いろは:結果的にすぐばれちゃったけどね笑
瑛紗:隠すの下手な人いっぱいいたからねwww
アルノ:ごめんなさい
和:ごめんなさい
彩:2人そろってるぅ 笑
アルノ:あっ…
和:あっ…
姫奈:息ぴったりじゃん 笑
○○:ふふふっ笑
瑛紗:ぎゃはっはっはwww
アルノ:瑛紗は笑いすぎなの!!!
和:瑛紗ってアルノに雑だよね 笑
いろは:わかる!!
茉央:あと瑛紗の笑い方っておもしろいよね 笑
奈央:めちゃ独特だよねー 笑
桜:あ、それ私も思ってた 笑
瑛紗:まって!桜にだけは言われたくないwww
桜:ちょっと、なんでよー!!!
咲月:ちょっとー、ここ病院だよー、静かにー
姫奈:あははw
彩:ぜんぜん聞いてない…笑
○○: ……
母:○○…
○○:うん、なに?
母:素敵な友達ね…
○○:うん。あのさ、お母さん…
母:なに?
○○:このクラスで本当に良かった…
母:そうね…
○○:まだ記憶戻ってないけどさ…
母:うん…
○○:もしかたら、戻らないかもしれないけどさ……
母:〇〇…
○○:このクラスなら…みんながいれば大丈夫な気がする
母:うん…そうね。
○○:僕はこのクラスに ” 転校 ” してきて本当によかった
~ 過去と未来の繋ぎかた ~
終わり。
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