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私を助けてくれたのは、〇〇先生と成仏出来ない幽霊でした。 Part5
〜10年前〜
死にたくない…
でも…
もういじめられたくない…
学校でも、家でも、塾でも、
何度もしてきた葛藤
ただ…飛び降りると決めたのに、
最後の1歩が怖くて踏み出せなかった
先生:危ないから…こっちへ…
〇〇:やだ!!こっちに来るな!!
担任の声など聞きたくもない
だって何度も"助けて"と伝えたのに
そんなとき…
屋上へつながる階段の人混みをかき分け1人の女の子が屋上へと辿り着いた
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148025628/picture_pc_e7e0a02625f7e52d95bf0a9a7d1a9639.png?width=1200)
瑛紗:〇〇くんっ!!!
〇〇:くるなっ!
先生:池田さんっ!!!
彼女周りの静止を無視し〇〇はまでかけより、〇〇の腕をギュッと掴んだ
瑛紗:ぜったい離さない!!!
〇〇:はなせよっ!あぶないからっ!!
瑛紗:やだっ!
〇〇:はなせっ!
瑛紗:やだっ!
〇〇:はなせよっ!
瑛紗:ぜったいにやだっ!!!
〇〇:なんでだよっ…
瑛紗:〇〇くん、死なないで…
〇〇: ……
彼女は俺なんかのために涙を流してくれていた
その顔は今でも覚えている
どんなに救われたか…
まだ生きてみようと思えた…
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148039977/picture_pc_0e41bda82553e71788de4a4b08b35e6b.png?width=1200)
私を助けてくれたのは、〇〇先生と成仏出来ない幽霊でした。 Part5
〇〇:そして思い直した俺が手すりに足をかけて戻ろうとした時…びゅ〜と風が吹いて足を滑らせ…
瑛紗:私たちは落ちていった
〇〇:手を離せば、彼女は落ちなかったのに…
瑛紗:〇〇…
茉央: ……
瑛紗:ぜったいに離さないから…
聞こえるわけがない
そんなことはわかってる
でも私は〇〇に伝えたかった…言いたかった…
"届かない"と分かっていても…
茉央:あの…
〇〇:うん、どうした?
茉央:そこから…イジメはなくなったんですか…
〇〇:全部は無くならなかったよ
茉央:じゃあ…
〇〇:でもね、助けてくれるようになった…
茉央:だれが…?
〇〇:クラスメイトのみんなだよ。
茉央:じゃあ…無理です…
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148051861/picture_pc_21653a584813c5824e54677c90323553.png?width=1200)
〇〇:どうして?
茉央:私、友だちいないから…
瑛紗: ……
胸の奥がキュッと締め付けられる
〇〇:じゃあ、俺が友だちになるよ。
茉央:〇〇先生が…?
〇〇:うん!
茉央: ……
〇〇:五百城、
茉央:はい…
〇〇:今なら俺、あの子の気持ちが分かるんだ。
茉央:?
〇〇:俺もあの子みたいに絶対に離さないから…
五百城:〇〇先生…
瑛紗:(〇〇…ありがとう)
〇〇はゆっくりとまおちゃんに近づいていく
そしてまおちゃんの隣に行き、そっと手を伸ばした
〇〇:五百城、話してくれないか…
茉央: ……
瑛紗:この人なら大丈夫だよ。
茉央:てれちゃん…
瑛紗:あとは、まおちゃん次第…
茉央:うん…
まおちゃんはしばらく考えていました
そして、
まおちゃんは〇〇の手を握りました
茉央:〇〇先生…
〇〇:うん
茉央:助けてください…っ
〇〇:何があったんだ…?
茉央:わたし…わたし…イジメられてます
〇〇:そうか…わかった…
茉央:はい…っ
〇〇:五百城、話してくれて、ありがとう。
茉央:うぅ…
〇〇:よく頑張ったな…もう大丈夫だからなっ。
瑛紗:良かった…ほんとに良かったっ…
うわぁぁぁん
とまおちゃんの泣く声が屋上に響き渡っていました
〇〇はまおちゃんを抱きしめ、
『ありがとう』『よく頑張った』とまおちゃんが落ち着くまで何度も何度も声をかけていました。
私はそれを涙を流しながらじっと見守っていました
つづく。
Part6