アニメをみない話
アニメーターのやまだももこです。
アニメが好きで好きでアニメーターになりました。
学生時代はそれは沢山アニメを観ていました。
アニメを見ない話ですが、別にそんなにネガティブな気持ちの話ではないです。なんかそうなっちゃったなー。くらいの話です。
アニメを仕事にしていて、毎クール新作アニメを純粋に楽しむことができる人を、心底尊敬します。
クオリティのたっっかいアニメが毎クール放送されて、面白いものもあれば、そもそも好みではないものもある中、クオリティが高ければそれはそれで全然楽しめないな…アニメを楽しむ体力がないな…と思い始めてから観るのをやめてしまいました。
別に昔から特別熱心だったわけじゃないけど、それなりになんだかんだ楽しめていたのに。
クオリティが高いと、それを作る時の労力が想像できて疲れてしまう。クオリティがイマイチなら、アラさがしをして疲れてしまう。時にはクレジットを見るだけで、ある程度現場の壮絶さが想像できてしまう。アニメを仕事にしたことで、そんな悲しい生き物に成り果ててしまいました。
まあ別に、自分では悲しいともなんとも思っていないんだけど。
幸いにも、私がアニメーションのどこに楽しみを見出しているかというと、動き、芝居なので、あんまり仕事に支障がない気がします。もちろん参考資料としてアニメ作品を凝視することはあります。その場合、参考資料として動き、芝居を楽しむことはあっても作品そのものを楽しんでいるわけじゃないよなーと思います。
そもそも、動かす側としては絵が気持ちよく動く。それだけでウキウキするんです。
だから、いっぱい動かしたい、こだわって動かしたいと思って仕事しています。
昔から好きなアニメは、記憶の中の高揚感を思い出しながら楽しめます。
その日の気分次第で、作業用のBGMにちょうどいいなーっていうアニメもいくつかあります。
それはきっと当時心から楽しんでいた時の興奮を思い出すことを楽しんでいるのかもしれません。
流行りのアニメの話題には一切ついていけないけど、あの時の興奮の話をしようよ。誰かわたしと2Dのディズニー映画とジャイアントロボの話をしようよ。
アニメを観なくなってからは、ずっっっっと海外ドラマを見ています。時にはあまりにも好きすぎて頭がその作品でいっぱいになる海外ドラマもあります。
わたしの趣味のステージはこっちの方に変わっただけで、夢中になってのめりこむオタク気質は何にも変わっていない証拠です。
オタク気質を存分に発揮して、オタク口調で好きな作品の話ができるとすごい楽しくてハッピーだよね。別にアニメじゃなくてもなんでもいいから、何かに夢中になってオタクをエンジョイし、人生をハッピーに過ごしたいと思います。
あなたのオタクはどこから?わたしはアニメから!
やまだももこ