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「アスリートの経験を活かしWebライターの道へ」梓さんの理想とは

子育てに奮闘しながらWebライターとして活躍中の岡谷梓(おかやあずさ)さん。
Vリーガー、いわゆるプロのバレーボール選手として競技の世界を経て、Webライターを志したそうです。

スポーツの世界で活躍した梓さんだからこそ感じた、セカンドキャリアに関する悩みや、新たなチャレンジに至るまでの軌跡を一緒に振り返りました。

何度も心折れかけたところからプロの道へ

ーー梓さんがバレーボールを始めたきっかけを教えてください。

きっかけは姉がバレーボールをしていた、というよくあるような理由です。
小学校4年生から気づけば25歳まで続けていましたね。

でも、バレーボールから離れようと思うタイミングは何度もありました。
特に、大学時代は毎日ハードな練習が続き「もう大学で終わりにしよう」と決めていたほどです。

ーー終わると決めたところから、なぜプロの道に進むとなったのでしょうか?

大学4年生の夏にけがをしてしまい、レギュラーのポジションを取り戻せないまま、最後の全日本学生選手権を迎えました。
辞めるつもりだったのに、不完全燃焼に終わり「このまま終わりたくない」という気持ちが湧いてきたんです。

ありがたいことに、大学時代からお世話になっていたプロチームが声をかけてくれて、競技を続ける選択ができました。

ーーそうなんですね。Vリーガーとして約3年間現役を続けられたそうですが、学生時代とはどこが大きく違いましたか?

やはりプロは結果を出すことが仕事で、より個人成績で評価されるようになりました。

学生時代ももちろん真剣でしたが、さらに熱心にバレーボールと向き合い、観客・ファンからの見られ方まで意識するようになりましたね。

ーー現役時代を経て、引退を決断するに至るまでのお話を伺えますか?

引退したのはコロナ禍の2020年です。

主要大会が軒並み中止になり、私の地元、鹿児島県で催される予定だった国体にも参加できませんでした。
せっかくの地元開催だったので、そこまでやり切りたかったのですが……。

大会などに照準を定めて練習しても、努力を発揮する場所がなくなる状況が続いて、徐々にモチベーションを保てなくなってしまいました。

「状況が好転するのを待つよりも、次のキャリアに向かって進もう」と思ったのが引退を決めた理由です。

セカンドキャリアで感じたもどかしさ

ーー苦渋の決断でしたね。引退されてからは、学童指導員の仕事に就かれたのだとか。

自分がバレーボール以外に何が好きかを考えたときに「子ども」が真っ先に思い浮かびました。

でも、いざ仕事にしてみると、今まで自分が積み上げてきたものを活かせている感覚が全くなく、人生が一旦リセットされたような状態に陥りました。
鬼ごっこなど身体を使って遊ぶときには役立ったのかもしれませんが(笑)。

「これまで頑張ってきた時間は何だったんだろう」というもどかしさを感じた時期でもありましたね。

ーー順位など数字で表すことが多いスポーツ、点数で評価されるわけではない保育や育児。この違いが要因だったのかもしれないですね。

たしかにそうです。
学童保育において個人差は当たり前で、良い成績を追い求めるスポーツとは全く違う、初めてのことに戸惑ったのでしょうね。
でも、違う世界を知ったことで、自分なりに視野が広がったという自覚もあったんです。

Webライターとしての新たな挑戦

ーー視野が広がりつつあるなか、Webライターに挑戦されたことについてお聞かせいただけますか?

Vリーガー引退後から、家族との時間を大切にするためにも、時間・場所にとらわれることなく「自由な働き方をしたい」と思っていました。
どのような仕事があるのか考えた結果、最終的にたどり着いたのがWebライターだったんです。

実は、起業を考えていた時期がありました。
でも、具体的なイメージが思い浮かばなかったので、実現には至らなかったんです。
そこで、会社員として働き始めたのですが、リモートワークができる時代とはいえ、どうしても時間の制限があることがネックで……。

悩んでいるとき、SNSで見た「Webライターに向いている人」の特徴が自分に当てはまったんです。
そこで、理想的な働き方であるWebライターに挑戦しようと決めました。

ーーでは、Webライターに挑戦して気づいた「書く」という仕事の魅力は何でしょうか?

やはり自分のこれまでの経験を活かせるところです。
経験は何でも記事になるというのは言い過ぎかもしれませんが、自分の経験を記事にして、誰かの役に立てるのは率直にうれしいですね。

自分の人生の整理というか、やってきたことを振り返る、アウトプットの手段にもなっています。

ーーこれまで積み上げたものを活かせる仕事に出会えたのですね!最後に、これまでの貴重な経験を活かした、今後の理想をお聞かせください。

ライターとしては「アスリートのセカンドキャリア辞典」を作成したいです。
自分自身、アスリートのセカンドキャリアに関する情報が少なすぎてすごく悩みました。

スポーツ一筋で生きてきたアスリートには、仕事を選ぶ基準がわからない方が多いように思います。
過去の私と同じ悩みを抱える方が、自分のビジョンや価値観を知って、セカンドキャリアを選択できるように導く内容です。

また、現在進行形で向き合っている育児についても書いてみたいですね。

プライベートでは、太陽のように家族を明るく照らす存在でありたいです。
家族のために自己犠牲的になるのではなく、母親になっても「自分の人生を歩む」という考え方は大事にしていきたいですね。
時間だけでなく、精神的な余裕も生み出して「自分のやりたいこと」を実現するのが理想です。

おわりに

これまでの苦労も包み隠さず話してくださった梓さん。

「すべての経験があるからこそ今がある」

「Webライターになったからこそ、私も経験した悩みを抱えるアスリートの役に立てることがある」

アスリート特有の悩みに向き合い、乗り越えながら理想の生き方を実現していく姿に感銘を受けました。
優しさと強さを兼ね備えた、梓さんの今後の活躍が楽しみです。

▼梓さんのnoteはこちら




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