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読書記録 知念実希人 ムゲンのi

久しぶりに完全オフの日でした(本当は約束あったのですが諸事情によりキャンセルさせていただきました。ごめんね…。埋め合わせは必ず…)

てことで、積読を消化しようと。
とりあえずサクッと読める児童書から片付けて、気持ちが読書モードになったところでムゲンのiへ。

知念実希人先生の本は、好きと言いつつこれが3冊目です。もっと読まなきゃ。

さて、知念先生の本は、ご本人が医師であることから、ミステリー×医療のものが多い印象です。
今回はそこに、ファンタジーが入ってました。ファンタジー好きにはたまりません。

私の中で、本は3種類に分けられます。よく分からない本、良い本、相当良い本、です。

よく分からない本は、残念ながらあまり刺さらなかったか、理解するのに相当時間のかかる本。

良い本は、普通に楽しく読める本。軽い気持ちで読むことができて、本にしおりを挟んで何日かに分けて読める本です。

相当良い本は、途中で離脱することができません。物語のもつパワーに引き込まれて、入り込んでしまって抜け出せません。こういう本は、一気読みしないと落ち着かない気持ちになります。

ムゲンのiは、相当良い本でした。
物語序盤からぐん、と世界に引き込まれ、くるくると展開も早い。本の6分の1しか読んでいないのに満足感があり、冒険が一つ終わった気持ちになり、なのにまだまだ物語が続く。
どう進むのか、どう終わるのか、先が全く見えない中で、伏線がこれでもかと増えていく。え、これ、回収できるの?と思いますが、その辺りはプロの小説家、お見事でした。

知念先生の本、あまり数を読めていないのはさておき、読むといつも「そっちか!」という気持ちになります。

ミステリーなので当然、トリックがあり、犯人がいる。今回の場合は犯人や、その他伏せられた人物たちが、おそらくこれはあの人だろう、という予想がだいたい当たっていました。

が、重要なのは犯人が誰か、ということではありませんでした。割と分かりやすく誘導してくれているので、おそらくだいたいみなさん当てられるんじゃないかと思いますが、分かってたはずなのに「そうなの?!」となります。凄い…。

ムゲンのi、テーマは夢です。寝てる時に見るやつ。
医療ミステリーらしく現実的でありながら、夢という世界がファンタジー要素を孕んでいる。そのバランス感覚が絶妙で、非日常を体験できます。
夢ですが、夢だからなんでもありなんじゃなくて、夢と現実をリンクさせる。その深みにはまって、伏線の意味が知りたくて、どんどんのめりこんでしまう。そういう本でした。

読み終わった時、もう一度最初から読み返したくなります。
そして、タイトルの「ムゲンのi」が、なんでカタカナで、なんでアルファベットなのか。最後まで読むと解ります。

本に没頭したい人、是非。


ももこ


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