末廣亭でたまたま隣に並んだおじちゃんが教えてくれたこと。
こんにちは!!
昨日、一昨日と、更新できなかったーー!
でも、そんなときもあるある~
どんな自分でも否定しない(^^♪
自己受容、自己受容っと。
はい、今日はとっても素敵な出会いがあったのでそれを書きます。
寄席のシステム
一昨日の土曜日、私は新宿にある末廣亭(すえひろてい)という寄席に行ってきたんです。
私は2018年の後半ごろから、講談・落語にはまっており、
その頃から推してる噺家さんが今年の5月に真打に昇進しまして
10月11日から、真打昇進披露目口上というお祝い事を行っているんです。
普段の寄席ならそんなことないんですが、
入場するのに入り口前でお客さんが並ぶことがあるんですよね。
せっかくのお祝い事だから「一番前で見たい!」とか「トイレの近くがいい!」とか、理由はそれぞれあるんでしょうけど、
下手したら17時からの入場で午前中から並んでる人もいるんです(私w)
寄席の方が見かねて(あまりに人数が多いとか)、整理券を配ってくれれば、寄席の前でずっと待ってる必要はなくなるんですが、
いつ整理券が配られるか分からない状態なので、思い入れが強い噺家さんがいる場合は、並ぶ人も多々います。
(現:神田伯山、元:神田松之丞さんの真打昇進の披露目の際は午前5時30分にはすでに40名の方が並ばれてたとか!すごい!)
かくいう私も、17時開演で12時ごろ寄席に着き、受付の方に
「整理券は・・・?」
と伺うと
「まだなんですー」
とのこと。
仕方があるまい、今日は絶対一番前で見たいんだ!
桃太郎師匠の年賀状のマクラの時に私が手ぬぐい拾うんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
とかなり意気込んでいたので、待とうと決意。
その時にはすでに、1人のおじさんが外で整理券を待っていた。
おじちゃんとの出会い
普通なら13~14時には整理券を配るはず!
と高をくくっておりましたが、なかなか配られない!
13時になっても14時になっても!!
14時になっても、おじさんは動こうとしなかった。
私も『ここまで来たら』と思って、動けなかった。
おじさんは、黒い長靴にニット帽、メガネを掛けていた。
そして何故か傘がヒラヒラのフリルの着いた折り畳み傘だった。
なんか、変わった方なのかな?と思っていたけど、一緒に何時間も同じ空間にいたことで、勝手に仲間意識をしてましたw
そして、私の後ろにお話し好きそうなご夫婦が並び始めて、少し談笑し、みんなで寒空の下待つことに。
そこで意を決しておじさんに話しかける。
私「お父さんも整理券ですか?」
(当たり前だろって感じなんすけどw)
おじさん「そうそう、だっていつ配られるか分かんないから」
とのこと。
そのまま軽い世間話「寒いですね~」とか「まだですかね~」とか。
ふと、会話が途切れたので聞いてみた。
「お父さんは誰かお目当てがいらっしゃるんですか?」と。
聞くと、おじさんはその日に主任(トリ)を取る昔昔亭A太郎さんを見に来たとの事。
実はもともと、A太郎さんの師匠、昔昔亭桃太郎師匠が好きで追っかけていたらしい。
そして、初めてA太郎さんを見たのは10年前のにぎわい座。
A太郎さんの独演会だったそう。
なぜ、一度も見たこともないA太郎さんの独演会に行ったのかというと、
桃太郎師匠がゲストで、出てくると思ったから。
そこで初めて見たA太郎さんに、グッと引き込まれ、そこからA太郎さんも追いかけてるとのこと。
・・・なんか私の逆バージョンやん!
私はA太郎さんが大好きで大好きで、だから、この披露目にも来ていたんだけど、
A太郎さん目当てだったのに、気付いたら桃太郎師匠のことをめちゃくちゃ好きになってたんです!!w
『結婚相談所』『お見合い』を見させてもらって、何日か前のnoteにも書いたけど、もうw
笑いすぎて腹筋崩壊どころか、息ができなくなるわ、涙は出るわで大変な目にwwwww
本当にもう面白すぎて、一気に大好きになった桃太郎師匠。
ここで纏めると、、、
おじさん:桃太郎師匠⇒A太郎さん
わたし:A太郎さん⇒桃太郎師匠
て感じ。
そこで一気に盛り上がっていろんな話をした。
「桃太郎師匠のこの時のコレが最高で!」とか
「A太郎さんは日本舞踊もやってるから所作が美しっくて!」とか
どの演目が一番好き?とか、どこの寄席が好き?とか、
まるで、学生時代のころの、前日やってたテレビの話をしているときのような感覚。(私の時代はあいのりかめちゃイケだったかな)
楽しくってワクワクして、本当に素敵な時間だった。
そして、どこから来たかと聞くと、なんと「静岡」だって。
この日のために新幹線で来たんだって。
そりゃ朝から整理券も待つわ…
でも、寄席の場所が場所でしょ。(新宿)
年齢も年齢だし、やっぱり来るのが怖かったんだって。
「実はここに来ると決めたのは昨夜なんだよ」って。
それまで、何回も何回も「行こうかな」「いや、やめよう」と頭の中で繰り返し、ついこの間『もう諦めよう!』と決めていたらしい。
が、しかし、昨夜、何があったか分からないけど、行くことを決め、今ここにいると。
「だからね、何時間待ってもいいから、一番前でみたいんだよ」って。
うん、ここは何としてでも一番前で見させてあげたい!!
そして思いっきり笑って欲しい!!
そして、おじさんの夢は「披露目興行を一日たりとも逃さず、毎日行くこと」だそうだ。
素敵な夢。私もやってみたい。いつか。
あと、おじさんの素敵な名言ね、
「この待ってる時間が一番楽しいんですよ、今日は古典かな?新作かな?とか考えてるこの時間が最高にワクワクするでしょ」って。
惚れた。
人生のパイセン。かっこいいっす。
どんな状況でも楽しさを見出す、大人の余裕!
私も心を落ち着けて、1分1秒を大切に、楽しみながら生きよう。
あとはね、寄席にはそれぞれの良さがあるよね、って話で(おじさんは池袋演芸場が一番好きだって)
私は浅草演芸ホールか鈴本演芸場が好きなんだけど、
おじさん曰く、寄席の前で開演を待ちながら人間観察してると
目の前を通る人が違い過ぎてそれも楽しいんだって。
新宿⇒若い人が多い。朝方並んでても、「今、仕事終わりました!」って感じの人もいるし、そこら辺で吐いてる人、寝てる人、ホームレス、カラス
池袋⇒池袋も場所柄、新宿と民度が似てるって。でも池袋演芸場にいる落語ファンはコアな人が多いって。マニアっていうか。なかなか一見さんはいないって。
浅草⇒ウィンズ帰りか、これから行くか。
鈴本⇒銀座や日本橋でお買い物に来たついでに行くような、きちっとしてる感じ。「普段から歌舞伎や舞台をみに行きます~」てな人が多い感じ。
って言ってた。
浅草・・・www
そうこうしているうちに
やっと整理券が配られ、おじさんと一時解散。
※001は、おじさん(笑)
そして、指定の時間に寄席の前に行くと、誰よりもはやく寄席の前におじさんw
その佇まいが可愛くてw
本当に本当に楽しみにしてたんだな~ってなんかグッと来た(笑)
そして30分くらい待って、いざ入場!!!!!
末廣亭の座席は、現在、1列目の真ん中5席くらいは飛沫?の関係で座れなくなっていて、
ど真ん中に座りたかったら2列目から(でも前に誰もいないから見やすい)。
おじさんは無事、2列目のど真ん中に座れたみたい!
よかったね(^^)/
私はトイレ側の一番前!
桃太郎師匠の手ぬぐいは、この日めちゃくちゃ飛んでしまって、私は取れなかったーーー
その日は、桃太郎師匠は私の大好きな「お見合い」やってくれて、
A太郎さんは「大工調べ」っていう、古典の落語。
啖呵を切るシーンがあるんだけど、早口だしべらんめえ口調で難しそうなんだけど、めっちゃ格好良かった!!!
終演後、またおじさんとちょこっと話せて、
「どーでした?」て聞くと
「古典やったね~!いや~良かった!あの啖呵も一回詰まっちゃうと後が大変なんだよな~、でも良かったよね、素晴らしかった!」
って、喜んでた。
あ~良かった~って、またホッコリ。
一緒に新宿三丁目駅まで歩いてお別れ。
「貴重なお話しありがとうございました!楽しかったです!」
と伝えると、
「あなたみたいな人と話せて良かった、その歳で桃太郎さんの良さを分かってる方はなかなかいないから」
って言ってもらえて、私も嬉しくって!!
しかも、最後の言葉が
「また、どこかの寄席で会いましょう」
だよ???かっこよすぎん??おじさーーーーん!!!!!!
あ~素敵な落語に、素敵な出会いに、もう本当に幸せ。
みなさん、本当にありがとうございます。
真打昇進披露目興行も10月21日から、浅草演芸ホールへ移動です!!
まだまだ披露目は続きます!
みなさんもぜひ、時間があったら寄席に行ってみてね~~~(^^)
はやく、静岡のおじさんと桃太郎師匠とに会いたい・・・