お寺の掲示板・・・椿と桜の競演を見に出掛けたつもりが
嵐電北野線の北野白梅駅からほど近いところに、
地蔵院、通称・椿寺があります。
その名の通り、この寺の五色八重散桜は一本の木に濃淡さまざまな色合いの花が咲くことで知られ、その散り際の一枚一枚も美しいことから「散椿」と呼ばれています。
秀吉も愛したと伝わっており、京都市の指定天然記念物に指定されています。
実は、この寺が有名なのには、もう一つ理由があります。
四月の中頃は、八重紅枝垂桜が見頃を迎えることから、惜しみつつも散りゆく椿との競演が見られるのです。
しかし、名古屋に住む私は、なかなかそのタイミングで上洛することがかないません。
椿も桜も、年によって満開、そして散る時期が変わるからです。
それでも何年かその時期に通ううち、ようやく同時に見ることがかないました。
ところが、それよりも、境内のドキッとする貼り紙に心が囚われてしまい、
動けなくなってしまったのです。
「うかうか一年」
ホントだなあ。
やりたいことを、やる。
行きたいところへ、行く。
会いたい人に、会う。
読みたい本を、読む。
毎日、「○○したい」と、「うかうか」しているうちに、歳を取ってしまった。
椿と桜の競演に引き寄せられて、
「うかうか、してる場合じゃない」
と大いに反省させられたのであります。