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教えたくないけど、教えちゃう。大混雑の京都嵐山で、渡月橋を静かに愛でられる超穴場スポット

 「どうしてこんなに混んでいるんだろう」
 嵐山に行くたびに、びっくりします。
 特に、渡月橋のかかる大堰川沿いは、大混雑。
 川べりに座って、テイクアウトのアイスやせんべい、ドリンクを手にしながら、ずっとおしゃべりしている人の多いことといったら・・・。
 
 「他に行くところがないんだろうか」
 京都には、いくらでも素晴らしい場所がたくさんあります。
 オーバーツーリズムが問題になっている昨今です。
もっと空いているところへ行けばいいのに・・・と思うのであります。
 「ああ、いやになっちゃう」
 なんて口にするものの、そう言う自分も嵐山に来ているのですから、呆れてしまいます。
  
 誰かが言っていました。
人というのは、「にぎわい」を求める生き物なのだと。
なんとなく納得してしまいます。
 
 そんな、大混雑の嵐山で、驚くほど空いている場所があります。
 それが、福田美術館。
 オーナーは、消費者金融大手のアイフルの創業者で、美術品収集家として知られる福田吉孝さんの日本画を中心とした所蔵品、約2.000点が収められています。
とにかく、何がすごいって、「これどこかで見たことある」「そうそう、教科書に載ってたよね」なんて、有名な絵画ばかりが目白押し。絵画に詳しくなくても、円山応挙、長澤芦雪、伊藤若冲、与謝野蕪村、竹内栖鳳、上村松園、葛飾北斎、横山大観、速水御舟、竹久夢二など、「わかりやすい」名画ばかりなので実に楽しいのです。
 (企画展によって異なりますので、調べていただいてからお出掛けください)
 
 さて、その福田美術館には、知る人ぞ知る、名画が一枚あります。
 常設展でもなく、もちろん企画展でもないのに、それはいつでも見ることができます。
 館内に併設されているカフェ「パンとエスプレッソと福田美術館」に中に入ると、全面ガラス張りの向こう側に、渡月橋の全景を見ることができます。
 それこそ、一服の掛け軸ならぬ、大作絵画のよう。
 それを、コーヒーとケーキをいただきながら、ゆっくりと楽しむことができるのです。
 
 本当に不思議なことですが、一歩、館内から川べりに出ると観光客がごった返しています。
 単に知らないだけなのか。
絵画に興味がないのか。
福田美術館のカフェは、嵐山の超穴場スポットです。

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