京都オタククイズ「ここはどこのお寺の庭でしょう?」
クイズです。
写真はどこのお寺の庭でしょうか。
京都市内のお寺です。
ヒントその1
左手、塀の向こう側に、小さく見える「塔」がポイントです。
どうやら、背の高さからして五重塔に見えます。
京都市内で、「五重塔」というと限られて来ます。
そうです。
仁和寺、醍醐寺、東寺、法観寺(八坂の塔)。
この四つの寺にある塔を望む近くのお寺を思い浮かべてみてください。
塔から見て、北北西の方角、250メートルくらいのところにあります。
「仁和寺の五重塔の北北西って、何があったけ?」
と、一つ一つの寺の位置を思い浮かべるとわかってきます。
京都市民なら、これだけでピンと来る人も多いはず。
京都が好きで何度も訪ねている人も「ああ」と思うでしょう。
これでもわからない方に、
ヒントその2。
宮本武蔵、ゆかりのお寺です。
このお寺には、武蔵直筆の「鷲の図」と「竹林の図」の二つの画が、ほんの2メートルほどの距離のところで見られるのです。もちろん、美術館のようにガラス張りの展示室ではありません。国宝の客殿の上段の間、一面に描かれています。
さて、答。
東寺(教王護国寺)の中にある塔頭、「観智院」です。
時は慶長9年(1604年),宮本武蔵は吉岡一門数十人を相手にして、死闘を繰り広げました。一乗寺下り松の決闘です。
武蔵はこの闘いに勝利しますが、吉岡一門の弟子たちに追われ、この観智院に匿われました。それも、2年間もの長きにわたってです。その間に、描いたのが「鷲の図」と「竹林の図」でした。
この時、武蔵は21歳。
死と向き合った直後に描いた二つの画を、そうした経緯を思い浮かべて見ると心に迫るものを感じます。
さらに、観智院には室町時代に足利家や上武士が楽しんだという茶室「楓泉観」があります。ということは・・・。
長逗留した宮本武蔵も、おそらく、いや、間違いなくこの茶室で庭を愛でながら一服嗜んだに違いありせん。
(あくまでも想像ですが)
小説やドラマ、映画の世界の人と思っている武蔵を、すぐ近くに感じられるお寺です。
武蔵の画をアップしたかったのですが、残念ながら「撮影禁止」。
東寺の公式サイトでご覧ください。
https://toji.or.jp/musashi/