ヨルシカ「ただ君に晴れ」聖地巡礼レポ
お久しぶりです。ヨルシカのオタクです。
去る2022年8月8日、ヨルシカの「ただ君に晴れ」MVの聖地である富山県雨晴海岸にお邪魔しました。
この場所のレポは既に偉大な先駆者様がいらっしゃいまして、今回特に新しい聖地を発見したということはありません。
ただこの記事ではその後のヨルシカの展開を絡めたお話や粘着質な考察を交えていくので、その点において二番煎じをご容赦いただければ幸いです。
そもそも雨晴海岸というのは、万葉集にまでその美しい情景が詠まれている歴史のある場所です。
また義経が雨宿りしたという曰くもあるそうで、たぶん、だから、雨晴らし。
ヨルシカのアルバム「エルマ」初回特典の日記帳を読むと、この曲は「雨上がり」というテーマと密接に関係している可能性があります。
この土地がMVの撮影地に選ばれたのは単なる偶然ではないでしょう。
到着、雨晴
どう歩けばいいのかも分からないままほんの少し歩くといきなりこちら。あの駐輪場だ……!!
iPhoneで撮ってみて、奥行きの違いで撮影に使われたのが望遠レンズだったことに気付きます。
駅の案内に従って歩いていくと看板が見えてきます。
言われるがままにここを曲がると……
あの踏切!!そんなすぐ!?!!?
向こうに海が見えます。
こうして見ると、多少の挿入を挟みつつMVが「雨晴駅(周辺)から海へと向かう道のり」そのままになっていることに気付きます。
しかもどうやら特殊なルートでは全くない。公開時地元の人びっくりしたでしょうね。
海へ
海岸へ。タイトル背景のあのかんじのポールと岩。
青く透き通ってとても綺麗な海です。
海岸沿いの道。あの柵やあの松の木や実は公衆トイレらしいあの建物が見えます。
いいかんじの枝を拾って掲げます。あまりにいいかんじなので「4年間ここで眠っていた本家枝ではないか!?」と盛り上がりましたがそんなはずはありません。
女岩と衝撃の事実
もう少し行くと観光名所、「女岩」が現れます。
今回実際行ってみるとこんなかんじ。木が繁っている……
ただ君に晴れの投稿は2018年5月。MVというものがどれくらいの時間をかけて製作されるものなのか詳しいことは分かりませんが、撮影時期が夏ではない可能性は十分あるでしょう。だから映像では葉が落ちていたのかもしれません。
そのあたりの証拠みたいなものはもう一つありまして、
こちらの柵。それなりに長く続いていたので確かなことは言えませんが、まあ夏草が邪魔をするんです。
でもMVでは見えない。あんなに夏の匂いがする映像ですが、草木が生い茂る季節に撮られたものではなかったのではないでしょうか。
あと岩の木、心なしかちょっと大きくなったような。こんな岩場に根を張った時点でもうなかなかですが、自然の力みたいなものを感じます。
そして。
これは証拠写真がないのですが、
MVのここ。映像内の時間経過のイメージですっかり夕陽だと思って眺めていたんですが。
歩くうちに傾いてきた陽は岩とは逆の方角に落ちていきました。
要するにこれ、朝焼けということになるんです。
たしかに。カメラは義経岩のある場所から女岩を見ていますから、向いているのは東なんです。歌詞やMVの進行的にも醸し出そうとしている空気は夕方のものであるという解釈は自然に可能ですが、2019年のある記事で「終わりのように始まりを鳴らす」と謳われていたヨルシカで夕日と朝日が混然一体となったような表現がされているのはちょっと感じるものがありますね。
ちなみに、雨晴海岸にはMVに登場する「女岩」の少し離れた場所に「男岩」があります。
たぶんバスから撮ったこれ。
離れていてもふたつでひとつの男女がいる、のですよね。
個人的にはここにも歌詞との、あるいはエルマとエイミーとのリンクがあるような気がしてなりません。
車窓
さて、時間です。来た道を戻って、線路脇に義経公の鳥居を見つけて、今度こそ雨晴駅から電車に乗ります。
イヤホンでただ君に晴れを聞きながら電車が滑り出すと、ふいに何かやりきったような気持ちになりました。
37度の日本海。雨晴観光モデルコースみたいな歩き方をしただけだけれど、かつてここがヨルシカの世界だった日が確かにあるのだと思うと、細部まで脳内再生できるほど聞き込んだはずの曲がちょっと違って聞こえる気がしました。
どこか懐かしい雲が浮かんでいる、とても美しい夏の日でした。
画像引用:ヨルシカ「ただ君に晴れ」
https://youtu.be/-VKIqrvVOpo