「日本貸借銀行」を利用しよう
最近、GOのクリエイティブディレクター三浦さんと、格闘技選手の青木さんのpodcastを聴いてます。
特段、格闘技に精通しているわけでもなく、クリエイティブディレクターなんて職業と関係なく生きているんですが、車の中で笑いが止まらないほどおもしろい!
今ままで自分がVoicyやPodcastで聞いてきていたのは、例えるならヘルシーで上品な料理であったのに対し(それはそれでとてもおいしい)、時折放送禁止用語や誰かの悪口が飛び交う、でもお二人の知的なブラックジョークが混ざる軽妙でウィットなトークは、ひとクセもふたクセもあるジャンキーで、繰り返し食べたくなる料理といったところ。
自分は格闘技に明るくないヨカタ(格闘技用語で素人の意らしい)なので、聴きにくいかと思ったら、三浦さんがしっかり解説を入れてくれるのですっと入ってきます。
そんなトークの中にも、ビジネスや仕事に通ずる学びがあって、そのひとつが上記エピソードに出てくる「日本貸借銀行」という話、概念です。
視聴者からの「息子が最強の武道がやりたいと言うのですが、青木さんが思う最強の武道とは何でしょうか?」という問いに、青木さんから回答。
「それは【日本貸借銀行】!」
「どんなに自分の方が強くても、相手に借りがあると手を出せない」と青木さんが言うくらい、この概念を大切にされているとのこと。
貸しがある、というとどことなくいやらしさを感じる人もいると思うんですが、自分はこの考え方が好きです。
なぜなら、何人に対してであっても、つまり思想やスタンスが全く違う相手や敵だったとしても、この考え方を持っていれば、その人間関係を良好にしたり、物事を進行させることができるからです。
普段仕事をしていれば、どうしても気に入らない、相容れない同僚上司部下となりの部署の人等もいるでしょう。でも、こちらがこの考え方を持って、貸しを作りつづけていれば、精神的な優位に立つことができますし、相手の態度も軟化するでしょう。もし借りを作ったとしても、この考え方を重んじてそれなりのお返しをして筋を通すことで、仕事が進まないレベルにまでは人間関係の悪化を防ぐことができます。
では、相手がその考え方を持っていなかったとしたら?
それであっても、相手に貸し続けること、借りは返すことが重要です。
そこには自分と相手の貸し借りを観察している第三者が必ずいるからです。
相手が借りと認識していなかったとしても、周囲の第三者から見て借りている状態であれば、それは借り。自らが意識せずとも借りが膨らみ続けることは、信用を落とし続けていることになります。意図せずとも貸しが膨らめば、周囲からの信用を増やし続けていることになります。
自分も自分が借りていると思っていない借りがないかどうか、常にチェックしないといけないですね。
そう考えると、この「日本貸借銀行」とは、信用、信頼関係の概念を表現するには秀逸ですね。だから銀行と表現しているのか!と今納得しました。
銀行から借金すれば必ず利息をつけて返済しますし、お金を預けたり投資したりすれば、リターンを受けることができます。そこには必ずこの人はお金を返してくれるだろう、この銀行・投資先はお金を増やしてくれるだろう、というクレジット(信用)が存在します。だからお金や労力のやり取りが存在する。
逆にとても仲が良いとしても、この考え方を疎かにして寄りかかりすぎることは、関係の不可逆的な破綻に陥ると思います。
これは仕事関係だけでなく、家族や友人関係でもそうですね。
要は、目的の達成なんです。仕事であれば結果を出す。家族であれば円滑に平穏に幸福に生活をする。友人であれば楽しく過ごす時間を持つ。
皆さんも目的の達成のために、この日本貸借銀行を利用していくことをおすすめします。
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