アメリカのフライドチキン
昨日は近所のスーパーHarris Teaterでバレル入り8ピース入りのフライドチキンが何と6ドルでした。普段は9ドルみたいなので、まぁ普段から安いんですけど。
シャーロットに来てからたまに買っているスーパーのフライドチキン。油の鮮度とかによって当たり外れがあるものの、おいしいです。
日本のフライドチキンは唐揚げも含めて、味がしっかりとついていた記憶があります。
日本は唐揚げとお米と一緒に食べたりするので、味がしっかりとついていて、フライドチキンも唐揚げに寄せた味なのかな〜と勝手に考えています。
日本のケンタッキーフライドチキンは肉にも衣にも結構濃い味付けだと思うのですが、アメリカのフライドチキンは一概にさっぱりとした控えめな味付けです。
主に塩味だけみたいな感じの、記憶に残らない味。日本の食べ物で近いのは串揚げかな。味がついているのかいないのか気にならない感じです。
なぜアメリカの食べ物にしては珍しく控えめな味付けなのかというと、アメリカではフライドチキンには自分の好きなソースをつけて食べるものだからです。
ソースと言ってもあの日本のソース焼きそばのソースではなくて、マクドナルドのチキンナゲットについてくるソースみたいな感じのものです。
BBQ、ハニーマスタード、Hot Souce、Sweet & Sourとかがメジャーなソースですね。全部かなり甘いです。レストランではグレービーがかかってきたりもしますね。
ソースの味を楽しむので、フライドチキン自体の味付けは控えめ。
それを知らずに日本の唐揚げまたはケンタッキーフライドチキンの味を予測して、アメリカでフライドチキンに齧り付いても、味が薄くて美味しくないと感じるかも知れません。
私はフライドチキンを買う際には甘い味のソースは断って、自分の家の冷蔵庫にあるジャマイカ産のScotch BonnettというHot Sauceをつけて食べます(マイソースを持参するのではなくて、テイクアウトしてます)。
スーパーとかBo JunglesとかPopyesというチェーン店でフライドチキンを買ってきては、そのHotSouceをつけて食べています。
アメリカではケンタッキーフライドチキンはそんなにメジャーではありません。(ましてやクリスマスにケンタッキーを食べる習慣もありません)。
Bo Jungles(シャーロットの地元民に愛されていて、ガソリンスタンド並みの至る所にある)とかPopyesの方が断然人気なのは、控えめな味付けのチキンに色んな種類の甘いソースをつけて食べるスタイルの方が人気があるからでしょうね。
ケンタッキーフライドチキンはスパイスが効きすぎて、ソースにつける意味がないというか。甘い各種のソースとうまくミックスしないんですよね。
PopyesとかBo Junglesはアメリカで人気なのになぜ日本にないんだろう、と考えると、フライドチキンは甘いソースにつけて楽しむものだ、という食文化がないからだと思います。
話が少し逸れるようですが、アメリカでは子供がリンゴもキャラメルソースにつけて食べたりするんですよね。マクドナルドのメニューにもあります。
つけるというのは英語ではDipと表現するんですけど。食べ物をソースに自分の好みに合わせてDipするのは楽しいですよね。
コーンチップスをサルサにDip。フライドポテトをケチャップにDip。野菜スティックもチーズソースにDipしたり。イチゴはチョコレートソースにDip(日本で生まれ育った私はイチゴは練乳が美味しいと思う)。
パーティで一度Dipして口に入れたものをまたDipするダブルDippingはマナー違反とされています。
子供の頃から食べ物をDipするので、そういう食習慣が完成して、大人になってDipしないと物足りないような感じになるんでしょうね。
最近の若者は違うかも知れませんが、昭和育ちの日本人が味の濃いおかずを食べる時に白米が欲しくなるのと同じだと思います。
アメリカでホームパーティを開いて食事を用意すると、この食べ物のソースはどれ？と聞かれることもあって、食べ物はソースをかけたりソースにDipしたりすることを前提にして、アレンジソースに凝ります。
お好み焼きにソースを直接かけずに別小皿に出して好きにDipしてもらったり。
日本の食べ物は、味付けがしっかりで、ソースは基本はすでにかかっていて、それを白米と食べたりしますよね。
食べ方の差は小さいようですが、食卓を共にすると結構な差があります。肉食文化と米文化の差なんでしょうか。
私は日本の下味がしっかりとついた唐揚げも好きでよく作ります。唐揚げの時は大抵は白米とお味噌汁とセットにして食べています。もしくはお酒のおつまみ。
そしてシャーロットの薄味フライドチキンも自分では味付け方法がよく分からないので、買ってきて、付け合わせの野菜は自分で好きに作って、HotSauceにDipして楽しんでいます。
長年日本を離れているので、どちらか一方が優れていると判断するのではなくて、日米両方の味とか食べ方を楽しめるようになってきました。