#433 敬老パスと交通事故の関係
高齢化は進むにつれて公共交通の継続維持が問題になっている
そんな中、公共交通の値段を安くしたり、無料にしたりすることにより、高齢者が家に閉じこもらないようにする取り組みをやっている
ただ、当初より健康寿命が伸びたことと、高齢者の人口の割合が増えてきたことにより、財政上この制度を維持していくことが難しくなってきている自治体がある
これはかなり大きな問題と私は捉えている
高齢者による公共交通の利用の割引を廃止してしまうと、どのようなことが起きるかというと
買い物などの最低限必要なもの以外は出掛けなくなる
ただ、出かけるための手段として公共交通から自家用車へと移り変わる人も出てくるだろう
または免許の返納を考えていた人がこの制度の廃止や改正によりもう少し車を乗ろうとする人が増えてくるだろう
そうなると、どのようなことが起きるかというと、交通事故の割合が自然と増える
交通事故の観点から、できるだけ免許を返納してほしいと声かけているにもかかわらず、その代替手段としての公共交通がある
ハンドルを握る方は当然平等に、交通事故を起こす可能性があるが、特に高齢者の場合は運転技術が少しずつ衰えてくるため、事故の割合が上がってくる
交通事故の観点からできるだけ免許を返納してほしいと声かけているにもかかわらずその代替手段としての公共交通が整備されていなければ、免許を返納したくても返納できない人が出てくるに違いない
公共交通の割引などのある敬老パスは出来るだけ維持した状態で免許の返納率を上げていくことが交通事故の防止の観点からはとても重要ではあるが、その一方で財政難に陥っているという部分が果たしてどのような解決へと向かっていくのかがとても気になる