見出し画像

韓国ドラマ「還魂」の台詞に挑戦

長年仲間とやっている「韓ドラで韓国語を学ぶ勉強会」で、先日「還魂」全30話の学習を完了しました。この勉強会の目的は、字幕なしで韓国ドラマが聞き取れるくらいの力をつけること。ドラマの台詞には韓国の文化や習慣、歴史、方言、ことわざ、流行語、造語、言葉遊びなどありとあらゆる内容が含まれています。そのため聞き取りができるようになるには、知らない単語や表現のみならず、引っかかったことは片っ端から辞書を引き、GoogleやNaverで調べる必要があります。こうして事前に準備したものを持ち寄って、勉強会当日にはわからなかった部分を確認するわけです。



なぜ「還魂」を選んだのか

「還魂」は架空の時代、架空の世界のファンタジー活劇です。言葉遣いは朝鮮時代のものと似ていますが、その世界に出てくる地名や役職名、国の掟などすべて固有のもので、初めて観たときはRPGゲームのようでなかなか難しいと感じました。でも困難なほどチャレンジのしがいがある、というものではありませんか。

もう1つの理由は、自然と耳が閉じてしまうほど聞き取りの難しい役者さんがいた、ということです。発音や抑揚は慣れれば聞き取れるはずだ、という漠然とした自信があったのかもしれません。聞き取れない役者さんに挑戦したくなりました。

そして何よりもドラマが面白かったからというのが一番の理由でしょう。勉強会メンバー全員が好きで楽しめたドラマは、そう多くありません。しかも物語について語り合えるだけの内容もあったことが大きいと思います。好きな役者さんも揃っていました。そのせいか、勉強会の後半はたいていドラマについて語り合う時間となりました。それがまた楽しいんです。

期間・ツール・方法

30話を勉強した期間は約1年間(2023年3月〜2024年2月)。集まったのは週1回オンラインで。1回に1〜1.5時間、平均3週間に2話というペースで進めました。韓国語も韓ドラ鑑賞も趣味というメンバーなので、のんびり楽しく無理のないように続けていたら、1年という時間を費やしていました。

使ったツールは、準備にはNetflix にLanguage Reactorという拡張機能をつけて、勉強会は Google Meetで、そして文字ファイルはGoogle Documentで共有しました。(※タイトル画像はパソコン上でLanguage ReactorをつけてNetflixを開けた状態)

勉強方法は、事前にNetflixから韓国語と日本語字幕をPDFに落とし、Google Document に変換してオンライン上で共有しておきます。それぞれが予習として調べた言葉やフレーズを共有ファイルに直接印をつけ、どんどん書き込み、質問事項にもマークをつけておきます。そして勉強会当日は、わからない部分を互いに確認し合っていきます。そのときに、文化背景やことわざなど、みなが知っておくと良いと思えることを伝え合ったりもします。

感想

私が「還魂」を観たのは、ドラマの配信と同時に1度、そして勉強会のために1度。独特な世界だし初めはさらっと流して観ていましたが、2度目はナレーションや台詞の一字一句を確認したお陰で「還魂」の世界を数倍楽しむことができました。

それから発音や抑揚が独特な俳優さんの台詞が聞き取れるようになったことが、とても大きな進歩だと感じています。具体的には、主役のチャン・ウクを演じたイ・ジェウクさんの自然で流れるような台詞を、初めは韓国語字幕を目で追うのもままならず、ひと言ずつ再生を停止して確認していていました。それが半分を過ぎた頃から目で追えるようになり、3分の2くらいを過ぎた頃には知っている単語であれば聞き取れるようになっていました。もう1人、悪役チンムを演じたチョ・ジェユンさん。この方、いえ、チンムには独特な抑揚があって、初めは全く聞き取れなくて(涙)。それが最後にはクセをつかんで、聞けるようになったのです!実は最近見始めた「夜に咲く花」という時代劇でも悪役で出演なさっていて、チンムほどのクセがないせいか、発音に慣れたお陰か、字幕なしでも聞き取れるんですよね〜。悪役の話す悪巧みなどについ耳を閉じてしまいがちな上、ちょっと苦手意識のあった方なのですが、それが払拭されたといっても良いのではないでしょうか。

そして、何よりも30話やり遂げた達成感。最後の数話は調べた単語やフレーズにつける印もかなり減っていました。1年かけてコツコツと進め、自分の変化を感じながら、最後には克服していく…最終話を終えた時は互いを讃え、喜び合いました。


シリーズ全話の台詞を確認し終えたのは「賢い医師生活」に続いて2作目。こうして勉強すると、ただの好きな作品以上の、特別で大切な作品になります。韓ドラ豊作の続く昨今、次は何にしようかと休む間もなく次の作品選びに取り掛かっています。字幕なしで韓ドラが見られるようになるという私たちの楽しい挑戦は、これからも続きます。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?