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アラサー女 南米1人旅 4日目 #2

朝と同じレストラン会場。あんなにお腹が空いていたはずなのに意外にも食欲が湧かず、おかわりはせずコカ茶で一息つく。と、横にいたクロアチア人カップルの男性がずっと項垂れていた。女性の方がガイドに薬はどこで手に入るかと聞いていたが、化学療法的なものはなく、自然治癒になるとのこと。てっきり高山病かと思い、「薬はあるか?」と聞くと「なにももってきていない」という。症状を聞くとどうやら昨日食べたご飯で食あたりを起こしていたようだったので、用法・容量を説明して1日分の胃薬と下痢止めの薬を手渡す。(私も自分の分しかないのであまり多くはあげられないすまん。あと処方箋が必要なので本来はNG行為です。)今朝睨まれたと思っていたお兄ちゃんでちょっとバツが悪いなと感じていたので、これでトントンでしょうという気持ち。旅行の時の食あたり(私もインドで経験済み)はまじでキツいから本当に早く良くなってほしいけど、体調悪いのにタバコ吸うあんちゃん。やめとけよそれ!!

お昼も食べて13時過ぎ。レストラン会場に今日行ったレインボーマウンテン周辺のジオラマがあるので、それを囲んでガイドさんが説明してくれることに。(朝は時間がないのと、体力温存のために現地でもあまり話さないようにしているのだとか。)

温暖化がつくった観光地

実はレインボーマウンテンが見つかったのはほんの10数年前とのこと。この辺りの土地一帯はかなり寒い気候で年中雪に覆われていたのだが、地球温暖化の影響で雪が溶け、この地表が現れて来たのだ。うーーん、美しいがなんとも言えない背景なのね。。正式名称を「ビクニンカ山」といい、この山を隔てて3つのコミュニティが存在しているらしい。確かに山あるところに境ありだものね。我々が登ってきたのはその中でも比較的平坦なエリアだが、その反対側のやや険しい道もかつては登れるルートとして開放されていた。ただ、そこに住む住民たちと政府との間でこの山を管理する取り決めで揉めたらしく、内乱とまではいかないがかなり情勢が悪化したらしい。一方で平坦なエリア側の地元住民たちは政府と取り決めを交わし、ここで支払われる入場料(それぞれ入場料として30ソルずつ支払う必要がある)はその村の経済基盤として使用して良いとのことで良好な関係性が保たれているようだ。めちゃくちゃ政治的。普通に住んでた場所を急に観光地化されることで当たり前だけど色々問題発生するよなと観光客ながら思ってしまった。


ジオラマにて全体像を知る

さてバスに乗り込みクスコへ戻る。帰りも爆睡。広場でガイドさんにお礼を言い、ホンダ・ヤマザキ・ワタルとも写真をエアドロして別れを告げる。(ちなみにワタルはエアドロする時wataと出てきたので本当にワタルの可能性高い。もし読んでたら連絡くれよな!)

今日夜ボリビアへ向かうので、最後のクスコだ。相変わらず広場は人が多くいつでも活気があって騒がしい。クスコ自体の観光をあまりできていないので、街を見下ろせる教会までとりあえず歩いてみることにした。坂が急すぎてきつい。みんな本当によくここで生活している。クスコを一望し、水道橋を見て回り、ぐるっと散歩してホテルに戻った。


石畳しんどいけどかわちい
心臓破りの坂が至る所にある

バスターミナルへ

すでにチェックアウト済みでシャワーなどは浴びられないため、ざっと着替えてロビーのソファで休憩する。カフェに入る前に甘いものが飲みたかったので道中で買ったインカコーラを開けたが、炭酸が吹きこぼれてしまった。「床汚しちゃったごめん!!」とフロントのチャーミングお姉ちゃんにいうと、「全然大丈夫!それより今日1日はあなたにとってハッピーだったんだね!」と。何そのナイスな返し!!炭酸が溢れたらそういう意味らしい。私も今度からそれ使おう。日本でも広めます、その言い伝え。皆様もぜひ。

さて21:10。ボリビア行きのバスターミナルへホテルからUberで向かう。昨日チケットを買った時もそうだったが、本当に人がごった返している。「プーノ!プーノ!」「リマリマ!」と営業がすごい。ターミナル使用料の1.5ソル支払い、バスが来るのを待つ。


いつ来ても人だらけのバスターミナル

何人か団体を見送ったあと、やっと順番が来たらしい。「あのエントランス抜けて、14番な!」と言われエントランスに向かうが、満員電車状態。しかもその入り口が1人ずつしか通り抜けられないようになっており、もうもみくちゃ。保安検査用のマシーンになってるけど全然機能していない。なんとかでた時はすでに22時過ぎ。バスの発車は22時だったが、大丈夫かと急に不安になる。

言われた通り14番へ行くもそこにはプーノ行きのバス。あれ、やばいかも。行き当たりばったり色んな人に聞き回るもなかなか英語が話せる人がいない。(これは私が悪い。)目の前にいたアジア人っぽい男性に英語で聞くと、「ちょっと待ってね」と日本語返ってきたので、「ああ!日本語話せますか!!ラパス行きの10時のバスなんですけど乗り場がわからなくて。」と聞くと、「ラパス行き!?もうでたよ!あ!あそこにある!!急げ急げ!!」と言われ「ありがとう」を叫びながらめっちゃ走る私。運転手を見つけ「ラパス!これ乗りたいんや!!」と伝えるも首を傾げられる。「チケットこれ!見て!」と渡すも「サルバドール!アーキー!」と言われ混乱。別件できた現地人のご夫婦が助けてくれて、どうやらこれは違うバス会社のラパス行きとのこと。私のは「サルバドール」と書いてあって、多分もうすぐターミナルに来るよとのこと。あーーよかった。するとおじさま一緒についてきてくれて、他の整備員にも確認してくれて、結局12番についたサルバドールのラパス行きを発見。まじで助かった。親切おじも日本語話してくれたおじもありがとう!!!「ムーチョグラシアス」と握手してなんとか荷積みをする人の列に加わった。


順番に荷物を積んでいく

手荷物を預け、自分の席番号を確認。2階建バスの2階23番だ。行ってみるとすでに人が座っている。「英語話せる?」と聞くとパクセロイカットの韓国人男性はノーだったので、横にいた爽やかブラジル人青年が答えてくれた。チケットを見せながら「席番号間違えてないか確認してくれん?」と伝えると、「僕のは24番だから合ってるはずだ。」とのこと。パクセロイも何も出さないが間違いなく自分はここだとめちゃくちゃ強めに主張してくる。「わかったわかった。ほなちょっとバスの人聞いてくるわ」と伝え1階に降りようとするとブラジル人青年も来てくれた。心強い。スペ語話せないのでとても助かる。確認したが、我々は合ってるとのことで、「絶対あいつやん」「彼チケット見せなかったしな」とか言いながら席に行き説明すると、チケットを取り出し見せてきた。なんと彼も2階席24番。なんで24番2人もいるの!?階数も2階?あ、あってる。確かに君は正しい。疑ってごめんやで。どうしようかと困っていると後ろに座っていた家族連れのパパさんが「僕の後ろ1人席空いてるからここ座りなよ」と教えてくれた。わああ!最後尾!しかも1人席!ラッキーと思い一件落着かと思いきや、さっきまで頑なに動かなかったパクセロイ、「僕が席を変わってあげるよ」とか言い出した。内心「今更何を!!!」と思いながら笑顔で「ありがとう、でも大丈夫やで。」といい、優雅に1人席を堪能。ようやく落ち着いた席で爆睡しながらバスはボリビアへと向かう。


想像していたより快適な夜行バス

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