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アラサー女 南米1人旅 3日目 #2

シャーマンとの出会い

遺跡巡りを終えて村まで降りる次のバスを待っていると日本語で人懐こく話しかけてくるガイドのおじさまが。久々に聞いた日本語!と思い、思わず顔が綻ぶ。

ただ、このガイドさん、カタコトで覚えたての日本語という感じではなく、とてもスマートで紳士的な話し方をする。「なんでそんなに日本語話せるんですか?」(※ちなみに英語スペ語を訳して書くときはノリ的に関西弁のイメージだが、日本語話す時はもちろん丁寧語なので原文ママ)と聞くと、日本の精神や哲学を学びたくて5年ほど日本は板橋区に住んでいたんだと。彼はチチカカ湖出身の父親を持ち、代々シャーマンの一族としてここで生活をしていたらしい。(久々に聞いた日本語で話せることと、世界史の授業?で聞いた以来の「シャーマン」というワードにテンションあがる。)その中で、日本の神道がかつてのインカの信教に似ていることから興味を持ち、それをもっと深めたいという思いから日本で滝修行や八十八ヶ所巡礼を経験したという。
いやぁすごい人がいるものだ。

彼が言うにはインカの文明はスペイン占領後のものしか語られることが少ないのだとか。元来のインカ文明が持つ精神を深く突き詰めていくと実は日本的なものもすごく多いのだと言う。かなり興味深い。(日本帰ったらこの辺りちょっと調べますわ。)ちなみにおじさまの名はアウーキさん。(青木に似てるでしょ。と笑っていたが、「太鼓の魂の響き」という意味らしい。かっこよ。)「シャーマンって今っぽい占いとかもするんですか?」と失礼ながら興味本位で聞くと手相とか見れるよと早速見てくれた。

「君は頑固でちょっと頭がかたいところがあるでしょう。でもね、それは芯があるということでもあって、あなたの手にはたくさんの自分の星があるよ。要はやりたいことがたくさんあって、居ても立ってもいられないような状態だね。」と。(間違いない。今それで南米きてあなたと出会っています笑)

「今すでに幸せだけれど心の奥底で何かをずっと探してるね?なんだろう、愛かな?(笑)」(ふぇえ。そうかもしれない!独身貫こうと思ってたけど最近生涯の伴侶がいるのも良い気がしてきたの!!)
「そのたくさんある星を手にすること、そのために頑張ることがあなたにとって何よりの幸せだから、好きなことをとにかく手放さないでやり続けなさい。」

マチュピチュで聞くシャーマンの言葉は重い。まじで響く。そして仮に誰にでもそう言ってるとしても、それでいい。だって間違いなく真理だもの。「ありがとうございます。あなたの言葉を心に刻んで日本に帰ってからも頑張りますね!」ああ、いいところでバスが来てしまった。今年の夏、また日本に来るらしく、ぜひまた会いましょうと熱い握手を交わして別れた。と思ったら「インスタやってる?」急にJKみたいで笑ってしまった。確かに連絡先わかんないと会えないもんねと思いながらも(いや、情緒情緒!!!ちょっと薄れる!)と思ってサクッとインスタ交換してこれで本当にお別れした。(また会う気がするが。)

マチュピチュ発 クスコへ戻る

さてマチュピチュ村に戻ったが、村でやりたいことも尽きたので少し早めにペルーレイルに乗り込む。電車の中でサービスでコカ茶を出してもらった。これがコカ茶!!と思い口にすると普通に美味しい。さっぱりとしていてそれでいて歯がツルツルするような気がする。飲むキシリトール感ある。高山病予防にも良いとのことで、しっかり飲んでおく。

コカ茶といくつかのお菓子

往路は夜だったので真っ暗で何も見えなかったが、今はお昼前。濁流やゴツゴツの岩肌、日本では見られない植生が見えてとても面白かった。が、10分で寝た。マジで爆睡。なんなら車内でダンスとか笛とか演奏会あったらしいが拍手でやっと起きた。本当にせっかく踊ってくれてたのに目の前で半目で寝ててごめんなさいの気持ち。なんだかんだ昨日も遅寝早起きだったので疲れが溜まっていたのだ。車掌さんに揺り起こされてようやく起床。電車を降りる。

よく寝れた。少し復活し、オリャンタイタンボからクスコまでのタクシーを探す。だが、探すまでもなくクスコ行タクシーで溢れているのですぐに見つかった。値段交渉をし、今すぐ出してくれることを条件に車を決めた。(乗合人が多すぎるとかなり待つこともある。)助手席の私、後ろにスペイン人カップル、村で働いているらしい青年を乗せて出発。が、運転手の彼はもう1人乗せたいらしく同じ場所をグルグル回っては行き当たりばったりに窓から身を乗り出しながら「クスコ?クスコクスコ!」と連呼しまくり。後ろに座っていたスペイン人ニキがキレ気味でバーモス連呼。車内「クスコ?クスコクスコ?」と「バーモス!バーモス!」でカオス。

やっとあきらめた運転手あんちゃん。ようやくクスコへ向かう。ただ彼、昨日のタクシーおっちゃんとは正反対でコーナーも追い越しもかなり攻めた運転をする。ミスった、助手席座るんじゃなかった。蛇行する道と、ぶつかりそうな対向車と、ヒヤヒヤしていたがこれもまた5分と経たずに爆睡。最後クスコの広場に到着した時あまりにぼーっとしてていたので、日本語で話しかけてしまった。寝ボケすぎだわ。「あんなに揺れてたのによく寝てたね。」とスペイン人に苦笑される。いやそれな。多分相当に疲れていた。良い旅をと彼らともここでお別れ。

クスコ着

クスコの広場から歩いて6分ほどでホテルへ。かなり騒がしい通りだが、人が少ないよりは良い。英語片言で話してくれるチャーミングなお姉ちゃんが「音楽やら花火やらめっちゃうるさいねん。まじでごめんだから先言っとく。あと部屋空いたからアップグレードしといたわ。」と。ありがたい。正直なところ本当にアップグレードされているか否かはわからないんだけど、もうね、心遣いと寝れる場所があるだけで私はうれしいのです。サンキュ。

クスコもお天気


さて、今すぐ眠りたいところだが、明日夜ボリビア行きのバスチケットを買いに行かねばならん。調べると歩きで30分。いつもなら歩くが今日は流石に身体がもたず、Uberで移動。Uberニキに美味しいアルパカステーキ屋さんを聞き込みしているうちに、すぐにバスターミナルへ着いた。ものすごい熱気と人の量。いろんな人でごった返していた。すぐに目当てのバス会社を見つけ、値引き交渉したものの誰かのブログで見たのよりやや高い115ソルでボリビア直通バスのチケットを入手。明日の22時発なので、21:30までにここにまた来るよう言われる。


人人人!のバスターミナル

なんとなく少し回復した気がして、歩いて宿まで帰ることに。あ、そう言えばアルパカ食べなきゃ。と思い近くで評価の高そうなお店にはいる。(Uberニキが勧めてくれた店は残念ながら閉店していた。)だが時刻は16時過ぎ。流石に夕食には早すぎるからか誰もいない。1人で贅沢にアルパカステーキを食す。正直ジンギスカンよりこっちのが好きかも。やや臭みがあるから、塩味強目の味付け。付け合わせのポテトはキャンプファイヤーの木みたいに組まれていて、ライスはピラミッドみたいに盛ってある。しまいにはお花の装飾付き。いちいちオシャレや。


おしゃれアルパカステーキ


お腹を満たし、宿に直行。疲労困憊なので手早く風呂に入り、手洗いで洗濯物を済ませる。明日は朝4時集合で山のぼりだ。クスコの時点で富士山よりも高い場所にいるが、さらにそこから山登り。睡眠不足は絶対に危険なので、20時に就寝。今日も良い日だった。明日も無事に山を登れますように。。。


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