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【ももたろレビュー】短編映画『転校生』
短編映画「転校生」 2012年 / 日本
出演:森川葵 増田璃子 藤原倫己
監督・脚本:金井純一
第17回釜山国際映画祭 ソンジェ賞特別賞
第7回札幌国際短編映画祭 最優秀監督賞、最優秀国内作品賞 ほか
1)あらすじ
女子高生の容子(森川葵)はクラスで居場所を失くしていた。
そんな時、転校生のリサ(増田璃子)がやってくる。
リサは最初の挨拶で「誰とも仲良くなれない」とクラスメイトたちを突き放す。
容子はそんな不思議なリサに惹かれていく。
2)ももたろレビュー
ぼけっとyoutubeを観ていたらおすすめにあがり、なんとなく観てみた短編映画。ところがこれがとっても良かった。
過去の短編映画コンクールに応募され様々な賞を受賞した作品です。
主演で女子高生役の森川葵さんや増田璃子さんがとてもキュート。
思春期の心揺れ動く女子高生役を初々しくも見事に演じています。
監督の金井純一さんは現在ドラマやCMなど多方面で活躍されているようですが、映画作品を観るのは初めてでした。
さて。拗らせアラフォーのももたろは変にリアクションやBGMが大きかったり、今だ泣け!と感動を押し付けてくる邦画が苦手。
なので特に若い俳優やアイドルの出演が多い最近の邦画を遠ざけがちでした。
しかしこの『転校生』はそういった場面が一切なく、短い映像の中で女子高生の繊細な感情の移り変わりが描かれます。
場面場面における彼女たちの心情を想像するととてもエモい。
大事な場面で流れるBGM『カノン』も心地よく印象的です。
※ちなみに百合を題材にした映画ではありません。
ぼうっと観ていると見逃しがちなエモい注目ポイントがいくつかあるのでネタバレ無しに挙げておきましょう。
①2人の立ち位置がどこでどのように変化するか注目してみましょう。その場面の演出も印象的。あの風は偶然起こったものなのか…?
②ラスト、教室でのリサのセリフと表情の変化。
③エンドロール直前の短い場面。彼女の行動の意味を考えるとなんともいえない切ない感情が湧き上がります。
視線の先には何があるのか、それとも何もないのか…。彼女の気持ちと合わせて想像してみて下さい。
ちなみにyoutubeのコメント欄は称賛の声で溢れていますが、ネタバレ感想が多いので視聴前に見るのは厳禁。
また予告編も視聴不要です。
以上。本日はたまたま観て素晴らしいと感じた短編映画『転校生』の紹介記事でした。
短い時間の中でこれほど優しく心を揺さぶられるセンスのいい映画はなかなかありません。ぜひ視聴してみて下さい。
今日も良い1日を。