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1ヶ国につき1岡山県人を集めよう。~グローバル県人会キックオフイベントレポート~
世界中にいる岡山県人を繋げられたら、どんなことができるだろう?
そんな想いを胸に抱き、活動するコミュニティが「グローバル岡山県人会」です。
インターネットを通してリアルタイムで世界中と繋がることができるようになった今だからこそできる新たな挑戦。
今回はそのキックオフイベントをレポートします。
イベントコンセプトのシェア
「グローバル岡山県人会」とはどんなコミュニティーなのか。
まだ構想をし始めた段のようですが、暫定的なコンセプトは
世界に点在する 岡山に関わる人・企業をつなぐコミュニティ
つくる、試す、やってみる。
つまり、「岡山」という共通のバックグラウンドやテーマを持ちながら、世界中で活躍している人やモノを繋ぐことでそれぞれの熱量を高め、
より岡山や世界に対して、一緒に面白いことをやっていこう!という相互創発が起こる場にしていきたいとのこと。
構想が立ち上がったばかりの今。
まずはコミュニティの形成を中心に、
海外にいる岡山県人や、岡山で海外ビジネスをしている方々との異業種交流を深めつつ、将来的には岡山県人会から新たなビジネスを産み出せるようなプラットフォームの場にしていきたいということでした。
聞いてるだけでワクワクするこのプロジェクト、
すでに海外で活躍されている、もしくは検討している岡山県の企業や団体、個人のメンバーで立ち上げはもちろん、
岡山県に関わる人であれば、参加可能な運営スタッフに関しても、今後募集していきたいと考えているそうです。
メンバーの紹介
ちなみに発起人のお二人の紹介を。
一人目は岡山在住の小野晴之さん。
岡山で小中高と過ごした後、2000年に米国留学、その後、現地就職。
2005年に帰国され、東京の人材コンサルティング会社で勤務後、5ヶ月間で世界一周を経験されました。
2010年にはシンガポールへ移住し、Vivid Creationsの創業時に参画。
2013年 雑誌AERAの「アジアで勝つ日本人100人」に選出されました。
その後、昨年2020年10月に拠点を地元・岡山に移し、
シンガポール・ASEAN地域で10年間培った経験を活かした、地域を起点としたビジネス構築や商品・サービス展開のアドバイスなども新たに展開され始めています。
二人目はシンガポール在住の佐々木翼さん。
佐々木さんも小中高と岡山で過ごし、2018年に株式会社dotD創業時に参画。
事業の拡張と共にシンガポールにdotD APACを創業しfounder兼directorとして就任しました。
ペットの健康管理をするためのサービスを始め、
日本や世界の企業の「こんなモノをつくりたい」を
「こうしたら実際につくれます」に変えるお仕事をされています。
共に岡山とシンガポールにゆかりがあり、
事業はそれぞれマーケティング支援(ソフト)とプロダクト開発(ハード)がメイン。
ももスタ・コーディネーターである山田さんを介して繋がり、
clubhouseで数週間前に初めて話し、意気投合。
その勢いで「グローバル岡山県人会」の構想、立ち上げに着手され、今準備を進められているお二人。
この「カチッ」と何かがはまったような出会いが、岡山のモノやコトがより海外と密接に繋がっていくきっかけになるのかもしれません。
ディスカッション1「海外で事業展開している日本のスタートアップ、新規事業」
岡山の企業が今後、より海外に展開して行くにあたり、
実際に今、海外で展開されている日本の新規事業、
特に必ずしも大企業だけにとどまらない、様々な規模感での海外事業展開について佐々木さんからシェアがありました。
・エビの養殖をサステナブルに行えるAIやオートメーションの確立
・ゲームで稼いだお金が現金化される
・各国でローカライズされたデリバリーアプリの数々
・日本企業が投資した通信キャリアや銀行
どれもとても興味深いビジネスアイデアでしたが、会場が特に賑わったのは「ゲームで稼いだお金が現金化される」ゲームアプリの話でした。
海外では実際にゲームアプリの収益だけで生活ができている方もいるそうです!
ゲームが好きな方なら誰もが一度は夢見た生活がすぐそこまで来ているというのはワクワクしますね。
ディスカッション2「海外で事業展開できそうな商品やサービスって何だろう」
いろいろな日本のサービスがどのような形で現地展開しているのか、
事例を共有した後は、実際にどのような岡山の商品やサービスが海外展開できそうかをスピーカーのお二人を中心に話し合いました。
具体的に、今後グローバル岡山県人会として、海外に対して展開できるビジネスの切り口や方向性はどうなっていくのか。
会場からの質問に関してスピーカー、会場のゲスト含めみんなで構想することに。
以下、その中で出た事例の一部をご紹介します。
Q.岡山の食材の海外展開をするためにはどうすれば良いか?
A.そもそも、その国の食文化にどう取り入れられる可能性があるのか、販売できる金額感と商品力も含めてまずはリサーチをした方が良いかなと思います。
特にコロナ禍の今であれば、海外バイヤーとのオンライン商談会も良いかもしれません。
今後グローバル岡山県人会の繋がりが増えてくれば、海外でレストランや卸業を経営しているグローバル岡山県人会メンバーも増えてくると思うので、
そういう繋がりを活かして直接岡山の農家や食材を紹介する展開も考えられるかもしれません。(小野さん)
Q.佐々木さんは日本の大企業とも提携されているが、日本国内にある企業でもできることを大企業の皆様が敢えてシンガポールでの新規事業としてチャレンジするのはなぜか?
A.今後のグローバル展開を踏まえた時に、現地でのマーケティング調査(特にシンガポールは多民族国家なので様々なフィードバックが同時にもらえる)が開発時からやりやすいこと、
開発と同時に現地ローカルコミュニティも作れるという利点があるのではないでしょうか。
Q.グローバル岡山県人会の今後の具体的な展望は?
A.海外にいる岡山県人として、地元に貢献したい気持ちがある人も多いと感じているので、
今はまだ海外販路を考えていない岡山の事業や特産品を「こうしたら海外に売れる可能性が出てくるのでは?」など、多角的に様々な視点からアドバイスしてもらえるような機能をコミュニティとして持たせることも面白いかなと考えています。
例えば世界各地にいるグローバル岡山県人会のメンバーそれぞれが、岡山にあるサービスや商品をそれぞれの国だったらどう展開するか考えてくれるのも面白いかも。
反対に、例えば「今タイでこれが流行っているよ!」という情報を岡山にいるメンバーが「こう使ったら逆輸入できそう!」というブレストなどができるような機能も面白いかもしれないですね。(小野さん)
他にもスピーカー、会場に来ていた参加者の方々と様々な意見交換が。
例えば、
・岡山は国宝指定の日本刀のうち50%を産出している地域なので、より日本刀で地域をブランディングしていくような動きができないか?
・より岡山の魅力が感じられるようなコンセプト型のホテルなども面白いのでは?
・黄ニラなど、岡山のユニークな食材に関しての海外への展開の可能性は?
・・・などなど、キックオフの段階から早速目的を達成するかのような様々な意見が参加者同士内で交わされました。
そんな中、参加してくれていた海外で働きたい高校生の男の子に主催者から逆質問をするシーンも。
なぜ今日のキックオフに参加してくれたのかという質問に、
「海外で働くことに興味があり、特に貧困地域の方と関わりたい。
まだ何か大きいことに挑戦できているわけではないが、
実際に海外と岡山を繋ぐ方々の話を聞きながら、自分も経験を積み重ねていきたい。」
と答えてくれた彼に会場中が応援ムードに。
日本の、岡山の未来は明るいなと感じさせてくれました。
これからの活動
会の最後に、グローバル岡山県人会が今後どのように動いていくのかをお聞きしました。
まずはfacebookのグループ機能で「グローバル岡山県人会」を立ち上げ、各国にいる岡山県人(もしくは過去海外在住者で参加希望者)で、希望者される方にグループへご参加頂けるような状態をつくっていくとのこと。
現在住んでいる場所は問わず、岡山のご出身または岡山にゆかりがあることが条件だそうです。
最終的な目標はそれぞれの国、1各国に1岡山県人以上の繋がりをつくること。
(このnoteを見ていらっしゃる方も、海外で頑張っている岡山県人がいらっしゃれば、ぜひこういった活動があることをシェア頂けると嬉しいです!)
また、月1回程度の勉強会の実施。
オンラインでの開催予定で、参加メンバー各国で流行ってるサービスや商品を紹介しあい、それぞれの地域のことを深く知っていくような機会を設けたいとのこと。
他にも、岡山の事業者が海外展開に関して、困っていることリストを作成してグローバル岡山県人会メンバー全員でつぶしていくのはどうかなどのアイディアも出ました。
基本的にはビジネス的な繋がりを考えるためのコミュニティですが、今後の展開の方向性として、
今日来てくれた高校生のように若い人にもどんどん世界と岡山の繋がりに興味を持ってもらえるような交流の場を設けたり、大学生でも参加OKのオープンイベントもまた開催するなどもどこかで考えられたら良いなという話になりました。
岡山と世界各国が繋がる、と考えると想像もできないほど大きな話だと思いますが、
岡山にいる私と、あの国にいるあの人が繋がる、と考えると海外も案外身近に感じられるのではないでしょうか。
岡山と世界を繋ぐ架け橋になりたいと、今、産声を上げたグローバル岡山県人会。
今後のグローバル岡山県人会の活躍がとても楽しみです。
小野さんの「Vivid Creations」はこちら
佐々木さんの「dotD APAC」はこちら