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岡山大学生博~文字だけではないコミュニケーション力~イベントレポート

「将来描くことを仕事にしたい!」
「デザイナーの仕事に興味がある!」

近年インターネットやテクノロジーの発達により、テキストによるコミュニケーションは増え続けています。

しかし、そんな中で文字だけではなく、手描きのイラストも用いるメッセージ”ビジュアルレポート”はご存じでしょうか?

ビジュアルレポートとは、「一目で分かりやすく、またメッセージに温かさを加えることが出来るコミュニケーション」です!

今回のイベントでは、現役大学生でありながらビジュアルレポーターとして活躍されている野元萌乃佳さんをお呼びして、

✓ デザインを始めたきっかけ
✓ 自身の活動に対する思い
✓ ビジュアルレポートを作るポイント

このような様々なことを紹介してもらいました!

さっそく、アクティブな活動をされている大学生・野元さんの、イベント内容を見ていきましょう!

登壇ゲスト

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野元萌乃佳さん

岡山大学法学部3年。
LA BOUSSOLE,LLCデザイン事業部。
主な活動は、手描きの温度感をいかした「ビジュアルレポート」の制作、
コミュニティの運営など。
Twitter:https://twitter.com/HNK_715

↓ 実際に野元さんが作ったビジュアルレポート

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野元さんの講演内容

野元さんから”ビジュアルをいかしたコミュニケーションの力を知ってもらう”という内容で、講演をして頂きました!

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<自己紹介>

私は岡山大学法学部3年生で、来年から4年生になります。

また、岡山県出身で、岡山市に在住しています。

いまLA BOUSSOLEという、東京の会社で働いていて、デザイン事業部に所属しています。

私は消去法を用いて法学部に入学しました。

数学が出来ないから、経済学部はムリ。教育の道は考えていなかったので、教育学部も違う。このような感じで法学部に決めたんです。

大学1年生の時は、特にやりたいことが見つからず、普通のキャンパスライフを送っていました。

そして、2年生になった時に、著者で活躍している箕輪厚介さんのオンラインサロン”箕輪編集室”に入った。

そこで、会議や話し合いをリアルタイムで可視化する”グラフィックレコーディング”をやっている方と出会い、デザインや手書きを学びました。

なので、今までデザインの学校に通ったことはありません。

<手書きを始めたきっかけ>

私が手書きを始めたきっかけは、スターバックスでのアルバイトです。

バイトをしていた時、私はよくコップにペンでメッセージを書いていました。

例えば、このカップは高校の後輩が来店してくれた時に書いたものです。
(最後に写真あり)

後輩たちが放送の全国大会の出場が決まったので、そのことについてメッセージを書いて渡しました。

最初は「可愛いから!」「オシャレだから!」と思いながら手書きをしていたのですが、

その途中から、

「手書きはコミュニケーションの一貫ではないか」

と思い始めました。

また、私はよくディズニーランドに行くのですが、ディズニーランドではキャストさんに絵をかいて貰えるんです。

ステッカーに手描きでメッセージや絵をかいて貰えます。

そのステッカーはキャストさんによって様々で、上手い人もいれば下手な人もいる。

そして、ここで考えてみたところ、

「上手い下手は関係なく、”この人”が書いてくれたから価値があるんだ!」

と分かり、これこそが手描きの一番のポイントだと感じたのです!

このような背景から、手描きの活動を始めました。

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(↑野元さんが後輩へ書いたメッセージ)

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(↑野元さんがディズニーランドへ訪れたときキャストさんに書いてもらったメッセージ)

<手描きの良い所>

大きく3つの手描きの良さを紹介したいと思います。

1つ目は、SNSのタイムラインでビジュアルだけで伝えられることです。

そして、2つ目はテキストとの温度差を作れることです。

例えば、Twitterだったら、140文字のゴシック体・同じ大きさ・同じ色で書かなくてはいけない。

勿論これにも良いことがあるんですが、それって

「本当にその人が書かなくてはいけないの?」

って思うと、誰が書いても変わらない。

しかし、ここで手描きの写真などを入れると、あなたが作ったオンリーワンの良さが加わる。

つまり、ビジュアルによって、SNS上のメッセージがもっと目につきやすくなるんです。

そして3つ目は、テクノロジー社会でAIやロボットで再現することができないことです。

手書きの再現性は、今のAIやロボットにはありません。

つまり、手描きとは私たちにしか書けないものなんです。

これからの社会って、AIやロボットが発達していくと言われているじゃないですか。

なので、今あるたくさんの仕事はAIやロボットに変わっていくと考えられてる。

しかし、AI・ロボットによって、手描きのアートとかデザインは作れないんです。

以上の理由から、手描きは大事かなって思っています。

<ビジュアルコミュニケーションの役割>

インスタグラムはビジュアルメインのSNSなんですけど、外国人の投稿で何書いてあるか分からないけど、雰囲気は分かる経験はありませんか?

私はここで感じることこそが、ビジュアルコミュニケーションだと思うんですよね。

色んな背景とか言語を持った人が集まった時、ここで言葉ってあんまり意味がない。

しかし、ここでビジュアルを使うと、感情などを補うことができ、みんなが相互に理解できるようになる。

こんな感じで、ビジュアルコミュニケーションによって、少しでも世界や、自分の周りが丸くなったらいいなと思いながら、今の活動をしています。

参加者からの質疑応答

ここでは、参加者から、野元さんへ質問をさせて頂きました!

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Q. 1枚当たりどれくらいの時間が掛かりますか?

A. 作品によって異なります。

例えば、1日で書き、3日修正した作品があったり。

短いものだと、1時間半で終わるものもあります!

Q. 1枚の紙にビジュアルレポートをまとめるコツを教えて下さい!

A. まず、要素出しをしたらいいと思います。

例えば、このビジュアルレポートは、NPO法人の理念をまとめたものです。

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デザインとは、アートとは異なり、何か問題を解決する or 伝えたいことを伝える方法。

つまり、目的を達成する手段なんですよね。

それを踏まえた上で、倉敷のNPO法人のビジュアルレポートを見ていきましょう。

このNPO法人では、「赤ちゃんが生まれることを祝福される町」という理念を、一番に伝えたいとおっしゃっていました。

その次に、4つの要素が欲しいと言われたので、これを第二部の要素にしたんです。

そして最後に、明るいイメージが欲しかったので、紙吹雪を飛ばしてみました。

このように描きだす前に、情報整理・優先順位をつける。

これがデザインで一番時間が掛かり、最も重要な工程かなって思います。

Q. 絵が下手な人は、どうしたら絵がうまくなりますか?

A. まず絵を描こうと思わず、分解してみたらいいと思います!

この世の絵のほとんどは、〇と△と☐で書けるんですよ。

例えば、△の上に〇を書くと人間になります。

なので、ピクトグラムやアイコンなどを書こうと思ったら、わざわざ絵を描く必要はないんですよね。

あと、iPhoneの絵文字を全部練習していくのもいいかもしれません!

めっちゃ絵文字があるので!

自分の偏愛マップを書いてみよう!

イベントの最後に、参加者みんなで”自分の偏愛マップ作り”に挑戦をしました!

↓ 野元さんのお手本

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<野元さんからのアドバイス>
細かいところまで書くべし!
自分の顔は理想でOK!

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↑ みんな黙々と書いています!

作成後はみんなで偏愛マップの発表会を行いました!

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↑ 発表会の様子

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↑ みんなが作った偏愛マップ

イベントを終えて

以上が「岡山大学生博~文字だけではないコミュニケーション力」のイベントレポートです。

イベント終了後に、参加者の方に感想を聞いてみました!

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あやのさん(大学生・女性)

一枚の紙で自分自身のことを伝えられる手段を知れて良かったです。

私はインタビュアー(インタビューを聞く人)の仕事をしていて、そこでは文章が中心のメッセージを作っています。

しかし、このイベントを通して「こんな伝え方もあるんだな」っていう、新しい考え方が知れました!
河村さん(大学生・男性)

男の人って、あまりデザインに関わる機会がないんですよね。

しかし、今回のイベントを通して「テキストだけでは限界があるな」って感じました。

なので、今後は文字だけではなく”ビジュアル”も使っていきたいです!


今回のイベントは、参加者同士も話せる機会が多く、とても賑やかな印象でした!

ちなみに、この記事の筆者である私は、絵がとても下手くそです(笑)

なので、イベント中に「自身のビジュアルレポートを書きましょう!」と言われた時は、正直嫌でした(笑)

しかし、ビジュアルレポートに挑戦してみたころ…

今まで苦手意識があった絵を楽しく書けました(野元さんに褒めて貰ったからかな?)。

また、参加者の方々の偏愛マップを見せて貰ったところ、

「この人は穏やかな性格なんだな」
「あ、彼は人生にまっすぐな人なんだな」

このようなテキストでは伝わらない情報を、絵から感じることが出来ました。

文字による情報は、どうしても無機質になってしまいます。

しかし、テキストに”絵”を組み合させた”手描き”では、文字以上の情報を伝えることが出来るんです。

今回のイベントを通して、筆者はビジュアルコミュニケーションの更なる可能性を感じました。

執筆:堂本一樹/編集:やぶなお


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