遠い昔、子犬だったころの話。 #7 もう子犬には戻らない

私は「え」と言いその場で判断がつかなかった。

というか、どう返事をしようか、とか、私の今の浪田さんへの思いってどうなんだったっけ?とか、いろいろ考えている間に浪田さんは二言目を発しました。

「~って彼女と別れたいからって理由でそんなこと言っちゃだめだよね~あはは」

???

そうです、浪田さんの告白は私と本気で付き合いたいための告白ではなく、「彼女と別れたいから(そう言ってみた)」だったのです。

そのあと浪田さんは「あ、別に付き合いたくないとかじゃないよ!!」とよくわからない訂正をいれたわけですが、

何も言えなかった私は微笑んでその場を去りました。


それからは今までとは違う悶々とした気持ちを抱えました。

「いくら彼女と別れたいからって言っても安易に他の女に告白する?いくら冗談とはいえ」と。


それからまた数か月後、浪田さんがバイト先をやめることになりました。

ちょうど卒業シーズンということもあったので浪田さんのほかにも数名含めての軽い送別会という名の飲み会が開催されました。

その時、隣に来た浪田さんと少しだけ話をしました。

「俺彼女と別れたから今フリーなんだよね~」

「ももちゃんってどんな人がタイプ?」

「ももちゃんが彼女だったらな~」

別に浪田さんはチャラ男キャラではありませんでした。

でも男の人って別れたとたんチャラチャラするんですかね(偏見がひどい)

浪田さんはいつも以上にぐいぐいでした。

浪田さんにもう会う機会はないと思うから、いっそのこと今日私から改めて思いを伝えてみようか・・・

と、自分の浪田さんへの気持ちがわからないまま、思っていました。(軽い自暴自棄)

浪田さん、私に興味あるみたいだし、ワンチャンあるな・・・と。

しかし、私がトイレのため席を立ち、戻ってくると浪田さんはA君(同じバイト仲間の後輩君)の隣に座っていて、A君にこんなことを言っていました。

「A君彼女できたの?!やるじゃん!ねーねー俺にも紹介してよ~^^」

今となってはその言葉を聞いておいてよかったと思います。

だってその言葉を聞いていなかったら、気持ちがわからないまま自分を捨てて浪田さんに思いを伝えていたかもしれないから。


ということでその言葉を聞いた私は一気に目が覚め、

時間になったら何事もなく、送別会をあとにしました。

たぶん浪田さんに最後に何か話したりもしてないと思う、というか話したくもなかった。笑


以上が2つ目の話、浪田さん編(仮)でした。

実はこれも後日談があって・・・


~後日談~

あれから私もバイト先をやめ、浪田さんやバイト仲間と連絡を取ることはなくなりました。

それから数年経ち・・・

突然浪田さんから連絡が来ました。(普通に人違いかと思った)

ということで(?)浪田さんをはじめとして他数名で謎に飲みました。

この時私は別の恋愛をしていたので(またかよ)浪田さんへの気持ちはきれいさっぱりなかったので、純粋な気持ちで飲み会を楽しむことができました。

浪田さんにその時彼女がいたのか・・・・聞いたはずなのに、忘れました。笑 多分興味なかったんだろうなー自分。w


というのが後日談でした。

実はこのほかにもこのバイト先ではいろいろあったりなかったりしたのですが、それはオチも何もない話なので、気が向いたら書きます。多分書きません。()


ということではれて(?)呼ばれたらきゃんきゃん言ってしっぽを振って飛びついて飼い主のもとへ行く子犬を卒業した私ですが、

このシリーズは残念ながらまだ続きます。涙

どこまで書こうかな・・・・

いったんこのシリーズの番外編を書こうかな・・・

それとも本編進めようかな・・・

とりあえず考えておきます。笑


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