断乳すると夜泣きがなくなるってホント?
よく授乳してるから夜泣きするなんて言われたりしますが、本当でしょうか。
私は夜間の授乳=夜泣きという考えは必ずしも正しくないと考えています。
この記事では断乳する前に知ってほしいこと、考えてほしいことをお伝えします。
■ 断乳で夜泣きは改善するのか?
断乳って大変だなというイメージをお持ちではないですか。
よく断乳が完了するまでに相当な期間(1週間~数ヶ月)がかかったという話を聞きますよね。
こういう場合はだいたい断乳ではなく、夜泣きがなくなるまでの期間を指していることが多いようです。
なぜなら、断乳自体は通常2~3日程度で完了します。
もちろん、睡眠の土台が整っている場合ですよ。
なので、断乳に1週間以上かかるという場合は、夜泣きの原因が他にあると考えたほうが賢明です。
(注意:個人差はありますが、一般的に生後5ヵ月くらいまでの赤ちゃんは夜間も授乳が必要です。)
ここで、最初の質問「断乳で夜泣きは改善するのか?」にお答えすると、断乳で夜泣きが改善するとは限りません。
もし、夜泣きの改善をしたい場合は断乳に頼るのではなく、まずは原因を探ることが大切です。
睡眠の土台は確立されていますか?
特に睡眠環境(赤ちゃんの寝室)が整っていないと、断乳しても夜泣きは続くことが多いです。
夜泣きを改善したいばかりに、授乳に原因を求めてしまうのはもったいないです。
ぜひ、これからお話しする母乳のメリットについて知っていただきたいです。
■ 断乳する前に知ってほしい母乳のメリット
日本では1歳を過ぎると断乳や卒乳の話が出てくると思います。
しかし、WHO(世界保健機関)は「2歳以上まで、頻繁に、子どもの要求に応じて与えましょう。」と指導しています。
それくらい母乳は素晴らしいんです。
メリットは書いても書ききれないので、今回は厳選した3つのメリットをご紹介します。
詳細は別の機会に譲りますね。
母乳には質の高い栄養素が含まれています。
母乳は免疫システムが未熟な赤ちゃんを病気などから守ってくれます。(SIDSの予防にも効果があります。)
母乳育児を続けると肥満のリスクが低くなり、IQも高くなるという研究結果があります。
母乳は非常にすぐれた栄養ではありますが、適切なタイミングで補完食(=離乳食)を始めることも赤ちゃんの成長にとっては必要です。
そのことも覚えておいてください。
■ 断乳する前に考えてほしい5つのこと
断乳を検討されている理由はなんでしょうか。
「1歳過ぎたから、、、」「周りがもう授乳していないから、、、」「夜泣きがなくなると聞いたので、、、」といった感じでしょうか。
断乳する前に以下の5つのことをよ~く考えて、答えを言葉にだしてみてください。
断乳する理由はなんですか?
生後6ヵ月までの場合、赤ちゃんの成長・発達が順調ですか?
おっぱいの張りや乳腺炎の心配はありませんか?
夜間断乳のつもりでも、おっぱいに興味をなくして卒乳につながることもありますが、さみしくないですか?
断乳に関して不安や疑問はありませんか?
まずは、断乳する理由を明確にしましょう。
断乳するには強い意志と一貫性が求められます。
最初にお伝えしたとおり、断乳する理由が夜泣きの改善であれば、まずは睡眠の土台を整えてみましょう。
質問2~5で一つでも「いいえ」があるときは、少し時間をかけて気持ちがクリアになるのを待ちましょう。
少しでも不安があると断乳はできません。
心配なことがある場合は、小児科や母乳外来などで専門家に相談しましょう。
参考文献
『ママと赤ちゃんのぐっすり本』 愛波 文 著
『ちょっと理系な育児』 牧野 すみれ 著
赤ちゃん及び保育者(ママ、パパ)に関して不安や心配がある場合は、医師等の専門家に相談しましょう。
本記事の内容については注意を払って記載していますが、アドバイスを実行する際は読者の方の判断で行ってください。