路線バス人生
6歳から1人で路線バスに乗っている。
ものすごい田舎でそだっているけれど、バスは走っていた。
高校への通学、夏は自転車。冬はバスだった、寒くて頑張れなくて。
帰りのバスに乗る。
もうすぐ家だ。停留所が近づくと降車ボタンを押す。
今日も緊張する
さあ、まもなく我が停留所
変わらないエンジン音 びゅーんと停留所に止まらず走って行く
あわてて
降ります!!
と叫ぶ。
運転手さんは、あああれ!れれ!?、
ごめんねえ、過ぎたねえ。と言って過ぎたところで止まる。
何回も何回もこれが繰り返された。
原因は辺鄙なところにバス停があり、人気もなくそもそも私の家族やごくごく限られた集落の人くらいしか乗降がないようなところだから、完全に運転手さんの頭の中にはそのバス停はないことになっている。
降車ボタン押してても忘れられる
こんなとこから乗車するわけない こんなとに降車するわけない
これは私の家族も経験しているので、思い込みってすごいなぁと思う。 運転手さんに腹は立たない、こちらの方がこんなところに家があって、こんなところからバスに乗ってごめんなさいと思っていた。
乗せてくれてありがとうって。
降ろしてくれてありがとうって。
こんな田舎なのに運行してくれてありがとうって。